7月19日-1 イスタンブールの朝食事情

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
昨日の夜は、酒抜きの健全な夕食後、あらためて街に繰り出し、
素敵な小径にテーブルを並べていたバーに入り、
ウエイターのお兄さん相手に、
ワインとウイスキーでグデングデンになった。
1人酒は深酔いする。

部屋に戻ってベッドに入り、
パソコンにダウンロードしていた5代目柳家小さんの
『時そば』を聞いているときに、
部屋のすぐ前のモスクから大音響でコーランが流れ始め、
時間的にその辺りから眠りに落ちたらしく、
状況設定不明でストーリー性の全くない、ひどい夢を見た。

ホテル・サルタナーメットの朝食は、屋上のテラス。
カップルが3組と、家族連れが2組と、
自分のテーブルの朝食の写真を撮っている1人の変な東洋人の男。
カップルは、どのカップルも初々しげな女性に、スケベったらしい男、
という組み合わせ。
どういうカップルなんだろ。みんな国籍不明。

今日も朝から天気がいい。
朝の散歩で通った公園のデジタル表示の温度計は、朝7時にすでに35度だった。
イスタンブール空港に行くまでの4時間ほど、
今日も、もう少しイスタンブールを楽しもう。

7月18日-7 イスタンブールのレストラン事情

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
イスタンブールを歩いていて、ひとつ分かったこと。

ビールやワインを置いているレストランは、
ヨーロッパからの観光客を目当てにした、
ちょっとイヤラシイ店構えのレストランばかり。

地元の労働者とか青少年たちがたくさん席についていて、
ちょっと入ってみたい気持ちをそそられる食堂は、
決まってビールもワインも置いてない。

何軒かめでその理由を聞いてみたら、
敬虔な回教徒はお酒を飲まないし、
商売でも扱わないのだ。

そうだった。
かつて何かの教科書で、
そのようなことをお勉強した記憶がうっすらと蘇る。

本日の夕食は、潔くお酒を諦めて、
イスタンブールの庶民料理を楽しむことにした。
イスタンブールに限らず、トルコは野菜がとても美味しいね。


夕方の商いに出撃する、いい面構えの桃売りおじいに道を譲る。
3つばかり欲しいな、と思ったのだが、こちらには目もくれず歩き去った。



7月18日-6 イスタンブールで水を呑む

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
夕食のレストランを探しがてら、裏道散策を続ける。
イスタンブールの裏通りには、ところどころ、要所要所に
こんな感じの水飲み場がある。
同じものは、トルコ南西部の都市、ボドゥルムでも見かけた。

近くの家の少年がバケツを持って水を汲みに来ていたり、
通りがかりお兄さんがサンダルを脱いで足を洗っていたり、
向かいのレストランのコックさんが水を呑んでいたりする。
いくつかある蛇口の一つの前に座って、ぼんやり考え事にふけっている人もいる。

日本からの旅の者も、喉が渇いたので、水を飲ませてもらった。
イスタンブールの味がした。

7月18日-5 イスタンブールでおばあさんを見る

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
ビールのジョッキを置いて、再び裏通りを散策する。
いつの間にか夕方になり、裏通りの食堂街に活気がみなぎっている。
ついでだから、早い夕飯でも食うか、と
いろんなレストランを冷やかして歩く。

不思議なことを発見した。
目にしたサンプル数が足りないだけかもしれないが、
どのレストランも、どの商店も、表で働いている店員に女性がいない。
どの店も少年、青年、壮年、老年の、
『男』だけが客あしらいをしている。
回教って、そういうことなのかな?

とあるお店の2階の住居から、通りを見下ろしているおばあさんを発見。
密かにカメラを向けると、
ゆっくりとこちらを見て、無言・無表情のままで怒られた。
そういうことはやめなさいスペシウム光線を照射された。
申し訳ありませんでした。

7月18日-4 イスタンブールで猫を見る

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
カフェ&バーで見ていた自分の足から視線を外して、
横を見ると、猫がいた。

雨を流す半円のくぼみのなかに身体をスッポリと入れて
惰眠をむさぼっている。
眠っている猫の横にキャットフードを置いていく人がいる。

この猫にとってはそれが当たり前のことなのだろうか、目を開けもしない。

このあと、イスタンブールの街中至るところに、
キャットフードに身体を取り囲まれたこの手の猫を見かけることになった。

7月18日-3 イスタンブールで足を見る

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
ボスフォラスを見ながらブラブラ歩いたあと、
イスタンブールの裏街の、ある裏通りで、
『5時までビール半額!』の文字に足が勝手に吸い寄せられていき、
坂の途中にあるカフェ&バーのテーブルに付く。

よく冷えたビールを、まずは一気に、クイーっと呑んだ後、
ふと自分の足を見る。

だいぶ疲れてきてるなあ。

自分が何歳から歩き始めたかは知らないけれど、
ぼくの頭と身体を載せて、
少なくとも50年以上、この地球を歩いてきた足だ。

これまでに何足のビーチサンダルを履き潰してきたかも記憶は定かではないが、
ここ2、3年ほど履き続けているこのオーシャンパシフィックのビーサンだけでも、
記憶をたどると結構歩いている。
三浦半島、九州、蒲郡、沖縄、淡路島、座間味島、八丈島、四国、広島、
ニュージーランドのオークランド、ベイオブアイランド、クライストチャーチ、
オーストラリアのシドニー、メルボルン、ホバート、
アメリカのサンフランシスコ、ロサンジェルス、ボストン、ニューポート、
スペインのビゴ、マドリッド、
イタリアのサルディニア島、ミラノ、トリエステ、
スロベニアのポルトロシュ、ハンガリーのブダペスト、
イギリスのサザンプトン、ロンドン、
オランダのアムステルダム、
スウェーデンのイェーテボリ、
フランスのパリ、ブレスト、
ギリシャ領の小島、
トルコのエーゲ海沿岸の島々、
そしてイスタンブール、
・・・・。
2,3年でこうなのだから、50年間の間には、結構歩いたんだろうな。

自分の足にご苦労さん、と言いつつ、
自分の足を肴に、2杯目のビールを飲むことにした。

7月18日-2 イスタンブールで釣り人を見る

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
荷を解くのももどかしく、ホテルの部屋を出て、
サルタナーメット通りに飛び出し、イスタンブール散策に出発。

ここのところ、特に仕事に追われているというわけでもないのに、
目的を持たずに、ただ街をブラブラする、という遊びから随分遠ざかっている。
なんだか、ワクワクするぞ。嬉しいぞ。

ごみごみとした、しかしとても活気に溢れる裏通りを抜けて、
ボスフォラスが見える船着場まで歩く。

ヨーロッパからの観光客で溢れる船着場には、
周囲の空気には全く染まらずに、
一群の釣りの人たちがいた。

桟橋に陣取るこの人たちの光景は、とても懐かしい。
この人たちの光景だけを切り取ると、そこは、日本の高松にもなるし、ニュージーランドにも、オーストラリアにも、ハワイにも、ボストンにも、サザンプトンにも、なる。
顔は違うけど、水辺に来ると、やることは世界中みんな一緒だ。
人類皆兄弟、というフレーズさえ、浮かんでくる。

昼ご飯がまだだったので、屋台のとうもろこし屋さんで、
1本1トルコリラ(約80円)の焼きトウモロコシと蒸しトウモロコシを、
1本ずつ買い、
この懐かしい光景をのんびりと眺めた。