7月3日 葉山。 沖縄の思い出その2

2008年07月03日 | 風の旅人日乗
日本の海洋文化とセーリング文化のルーツを、
バーチャルでなく、リアルに、
自分の身体に乗り移らせて、後生に伝えたい。
その意気込みで、身体に鞭打ってサバニに乗り続けている。

写真は、6月29日のサバニ帆漕レースを走る外洋サバニまいふな。
古代のサバニと同じく、アウトリガーもラダーも付いていない。
渡嘉敷を右後ろに見ながら、一路那覇港を目指す。
クルーのひとり、オダタケシさんの奥さんのキリコさん撮影。

一番後ろに座るぼくは、沖縄の古老に教わった通り、
風下側の手でエーク(櫂)を持ち、
それを風下側の舷に差し入れて舵を取り、
風上側の手にティンナー(メインシート)を持ってセールをトリムしている。
膝立ちを長時間続けなければいけないので、
太腿を鍛えるために、スクワットのトレーニングが欠かせない。

外洋でこれができるようになるまで、2年掛かった。
今年はちょっと雰囲気を出すために、ユニクロで買った甚平も着てみた。
なんだか、いい感じだと、自己満足している。

クルーのみんなと一緒に、本州から座間味島までサバニ合宿に何度も通い、
何日もの時間をまいふなと共にした。
計算してないが、まいふなの練習合宿に、
自分も含め、クルー全員が出費したお金もかなりの額になってしまうだろう。
自分の家族も含め、クルーのみんなの家族の理解があって初めてできたことだ。

うまく言えないけど、こういう、一見無意味に思える情熱が、
人生を豊かにするために必要なことで、
それを理解できる人間で、その上しかも、漕ぐ力に非常に長けた人間が、
今回の新生まいふなチームに集まってきてくれたんだね。
まずは最初に、このことに深く感謝したいと思う。

ヨーロッパの海でも、サバニと、まいふなのクルーのみんなのことについて、
ずっと考えて、思考を深めていこうと思っています。




7月3日 葉山

2008年07月03日 | 風の旅人日乗
明日からトルコ。
それまでに終わらせなければならない仕事に泣いている。

トルコでは、
エーゲ海で1週間、極めてセーリング漬けになる予定。
エーゲ海でのセーリングは初めて。
どんな海なんだろう。

その後、
イスタンブールからフランスのブルターニュ地方のブレストに行き、
7月11日から17日に渡って開催される、
セールボートの大フェスティバルに参加する。

ブルターニュ出身の友人が所有する、ブルターニュ地方に伝わる伝統の帆装艇でレースをしたり、



110フィートのトリマラン・ジェロニモで太平洋を一緒に渡った
フランス人セーラーが乗るオープン60クラスに乗ってくる。


このセールボートの祭典の期間中、
自転車のツールドフランスもブレストからスタートする。
フランス中の自転車ファンと
フランス中のセーリング・ファンが
ブレストを目指して集まって来るようで、
ブレストとその近郊の、宿という宿は、
すべて1年前から予約で一杯の状態。

この催しに誘ってくれた友人の、
ブレスト市内在住の知り合いの家の庭にテントを張って、
祭典中の1週間を暮らすことになるらしい。
周りの家々の庭も、そんな難民キャンプ状態になるらしい。
排泄物関係の処理はどんなことになってるのかなあ。
フランスの人たちは、その方面についてはとてもアバウトだからなあ。

どんな1週間になりますことやら。
日本に帰るのは、7月20日。