エックス・ジャパン

　お客さんがエックス・ジャパンの“Forever Love”を原曲で唄った。彼の歌を聞いた女性客が感激した。

　N子「うわぁー、ええわ。シビレルわぁ」
　S君「セックス・アピール、感じるか？」
　私 「セックス・ジャパンやなあ」
　S君「しやけど、原曲で唄(ウト)うたから、キーがめっちゃ高かったわ」
　N子「目いっぱいやったねえ」
　私 「ほんだら、マックス・ジャパンやなあ」

　一句：ハイトーンの　エックス・ジャパンに　聞き惚れる
　謎かけ：エックス・ジャパンとかけて、浅草南西部の映画館・演芸場がある娯楽街と解く。どちらも(rock・六区)である

マザコン

　38歳の女性が小六の男の子S君を連れてきた。

　私 「S君はいつまでたっても、お母さんから離れへんなあ。マザコンやなあ」
　客M「私はお父さん好き好きやったから、ファザコンやったわ」
　私 「俺、朝から晩まで、パソコンや」
　客M「パソコンばっかりしてたら、ママとリコンになるで」
　私 「リコンしたら、次はサイコンや」
　客M「ママはサイコンあるけど、マスターはもう無いで。パソコンばっかりしてんとママを大事にしーや」
　私 「ホンマやなあ、俺、ママがいてなかったら何も出けへんからママコンやなあ」

　一句：マザコンや　大人になっても　母依存
　謎かけ：マザコンとかけて、上戸(ジョウゴ)と解く。どちらも(オカン・お燗)がすきです

セクキャバ

　今日のお客さん、先日、飲み会の帰りにノリで先輩と3人でセクキャバに行ったとか。

　お客「この間、セクキャバに行ってん」
　私　「ミナミか？」
　お客「そうや、その店は本番(セックス)ができるからと、先輩に誘われてん」
　私　「セクキャバは初めてか？」
　お客「そうやねん、生まれて初めてやねん」
　私　「それで、ちゃんとエッチ出きたんかいな？」
　お客「手持ちに5000円しかなかったけど、先輩は大丈夫やと言うたので入って、それぞれ別々の席に着いたんや」
　私　「セクキャバで5000円は少ないんと違うか」
　お客「そうや。5000円でいけるかな？と尋ねたら『アンタ、何しに来たん』と怒られたわ」
　私　「そら、目的がアレだけに“マンコロ”はいるで」

　一句：セクキャバや　いやらし系は　金かかる
　謎かけ：セクキャバのサービスととかけて、与党と野党と解く。どちらも(性的・政敵)です

中国旅行

　お客で自営業のM君は先日、大きな仕事が入り少し儲けたので旅行に行きたいとか。

　客M「この間、大きな仕事をしてちょっと儲けたから骨やすめに旅行に行こ思てんねん」
　私 「ええなあ。旅行、何処に行きたい？」
　客M「中国や」
　私 「あの国は歴史があるから旅行者には、ちゅうごく(注目)の的や」
　客M「それに経済が著しく発展してるから、興味があるねん」
　私 「しやけど、電車乗るのん怖いで」
　客M「ああ、高速鉄道の事故お対応が不味かったなあ」
　私 「それと、あの国では水は飲まれへんで」
　客M「なんで？」
　私 「中国だけに、ちゅうごく(中毒)おこす」
　客M「シャレかいな。まあ、確かに毒気のある国やなあ」
　私 「そうや、反日教育を積極的にしてる国やから、行かん方がエエのんと違うか」
　客M「いや、どうしても経済発展した上海と万里の長城が見たいねん」
　私 「そうかいな。それやったら中国へ行っチャイナ」

　一句：反日の　中国旅行は　考えもの
　謎かけ：中国旅行とかけて、登山好きと解く。どちらも(長城・頂上)に行きます

慕嬢詩 冬支度

秋も深まり近頃の朝夕はめっきり寒くなった。
自宅横の桜の木の葉もチラホラ黄色く染めてきた。
ストーブや炬燵はまだだが、1週間前からカーディガンを羽織ってる。
箪笥の中の下着のシャツも長袖に、靴下も厚めのモノに替えて冬支度。
寒がりの私はベッドに毛布を敷き、上と下の毛布のサンドイッチの具になる。
ベッドの中で寒くて眠れずにいる時、娘の事を思い浮かべることがある。
今頃どうしているのかな？
天国には冬があるのかな？
一年中春で暖かく穏やかで、
一年中きれいな花が咲いて、
その花に囲まれて暮らしているのかな？
広い天国で、独りぼっちでいるのかな？
お爺ちゃん、お婆ちゃんと出会えたかな？
以前に飼っていた猫たちとも会えたかな？
独りでいるなら今すぐ行ってやりたいが、
この世でやり残している事が沢山あるから、
しばらく待ってほしいと乞い願う。

布団の隙間から冷気が入り、震えながら瞑想の時が続いた。

※慕嬢詩(ボジョウシ)＝亡くした娘を慕う気持を綴った詩・文。

一句：朝夕の　寒さ身にしみ　冬支度
謎かけ：冬支度とかけて、聞き耳を立てると解く。どちらも(暖房・ダンボ)にする

電車内

　お客さんが酔って終電に乗ったのはいいが、車内で寝てしまい終着駅まで言ったとか。帰りのタクシー代が6000円近くかかったとか。

　客Y「ホンマ、酔うて電車に乗ったら座席に座ったらアカンなあ。エライ高(タコ)ついたわ」
　私 「ホンマやなあ。座席に座ったら寝てしまうからなあ」
　客G「この間、めっちゃ酔うて電車の床で寝てた男がいてたで」
　私 「床で寝るて、よっぽど酔うてたんやなあ」
　客Y「そう言えば棚の上で寝てるやつもおったで」
　客G「棚の上だけに迷惑かかれへんから注意は出けへんしなあ」
　私 「そうか、注意は棚上げやなあ」
　客Y「酔うてつり革で懸垂したり、逆上がりをしたりして捕まった警察官もいてたなあ」
　客G「それ、ニュースで見たわ。注意した若者の頭を叩いたんやろ？」
　私 「車内だけに、シャーナイ奴らやなあ」

　一句：迷惑や　マナーを守ろう　電車内
　謎かけ：電車内とかけて、スタミナ以外のマラソンの条件と解く。どちらも(酔い客・良い脚)もいるでしょう

マジック

　先週の日曜日に鳳のアリオに買い物に行った時に屋内イベント広場で、「マジカル星から来た」と言う女性マジシャン・叶音(カノン)さんがマジックを見事に演じていた。
　目を凝らしてステージ上の彼女のミニスカート…、いや、マジックのタネを見破ろうとしたが分からない。若いと言えどもさすがにプロだ。
　自称・スナック芸の達人としてこんな若い女の子に負けられないと血が騒ぎ、モール内にあるLoftて手品グッズを10種類も買った。
　とりあえず1週間で全てを習得、これでスナック芸とマジックを合わせてレパートリーは100を超した。
　彼女のステージマジックと違い私のはテーブルマジックで見た目はしょぼいが、それでもいくらかは店のお客さんを「スゴイ!」と唸らせるネタがある。

　一句：マジックで　顧客喜ぶ　ネタ披露
　謎かけ：マジックのネタとかけて、漢字を構成する線や点の数と解く。どちらも(隠す・画数)でしょう

オデン

　お客のTさん、一見(イチゲン)でオデン屋に行ったとか。

　客T「今日、駅前のオデン屋に初めて行ってきてん」
　私 「どう、美味しかったか？」
　客T「結構、美味しかったで」
　私 「俺、オデン好きやから今度行く時、オデンワ頂戴」
　客T「ほんだら奢ってや」
　私 「まかしとき。俺、スジ肉好きやから、俺、スジ肉食べてTさん櫛を食べさせたるわ」
　客T「怒るで～。そんなんいらんわ」
　私 「因みに店は広いんか？」
　客T「店、狭かったわ」
　私 「それやったら、客を回転させんな売上が上がらんなあ」
　客T「ここの店みたいにボッタクリせーへんかったら大丈夫や」
　私 「ボッタクリ？耳触りのエエフレーズやなあ」
　客T「マスター、ボッタくりや言われて怒れへんのかいな？心広いなあ」
　私 「ネタがオデンだけにオデンコも広いでぇ」

　一句：味しみた　オデンでほっこり　秋の夜
　謎かけ：オデンとかけて、仲の良いカップルに結婚を勧めると解く。どちらも(ふうふう・夫婦)しーや

読書感想文

　お客のC子ちゃんは得意科目は国語だったとか。

　客C 「私、こうみえても読書感想文で佳作をとったんやで」
　私　「へえ、C子ちゃんが佳作？けっさくやなあ」
　客C 「私が佳作をとったからて、なにもこっけいなことあれへんで。実力よ」
　ママ「へえ、読書感想文で佳作て、優秀やん。一体何を書いたん？」
　客C 「キューリー夫人の本を読んで書いてん」
　ママ「キュリー夫人は何をした人？」
　私　「科学者や」
　ママ「キューリー夫人、何を発明したん？」
　客C 「キューリの千切り！」
　ママ「ホンマかいな」
　私　「ホンマな訳、無いやろ。ルービック・キューリを発明したんや」
　客C 「それ、ルービック・キューブやろ」
　私　「すまん。ホンマは放射線の研究でノーベル賞を受賞した人や」

　一句：読書好き　読書感想で　賞をとる

騒音トラブル

　先日、堺市中区で騒音で文句を言った夫婦が刺殺される事件があった。
　容疑者は大工の父親と2人暮らしで、父親の仕事の手伝いで自宅で大工作業をすることが多く、以前から「仕事の音が喧(ヤカマ)しい」と文句を言われていたとか。
　何度も苦情を言われ、「またどなり込まれる。もうこんなやつは生かしてはおけない」と考えて刺したたらしい。
　容疑者の知人は「前から怖がっていたんですよ」と、容疑者に同情的なインタビューが印象に残った。

　私 「あの事件もよう聞いたら、見方によっては加害者も可哀想やで」
　客G「というと？」
　私 「事件は午後の4時半や。普通、鉄工所で音を出して仕事してて当たり前の時間やで」
　客G「その時間帯やったら、文句を言う方がおかしいわなあ」
　私 「それに加害者は昔からそこに住んでて親子で大工をしてたんや。被害者は1年半前に引っ越ししてきて、それからしょっちゅう隣に怒鳴り込んで恫喝してたらしいで」
　客M「モンスターやなあ」
　客G「加害者のお父さんが可哀想やわ」
　私 「2年前、俺とこの向かいに引っ越ししてきたおっさんが喧しいと文句言いに来たわ」
　客M「それで、どないしたん？」
　私 「俺とこは30年前からここで商売してるんや。夜遅うまで商売をする為に飲食店街の路地の奥を選んだんや。裏は川やし文句言われる筋合いわない、て言うたったわ」
　客G「ここは飲食店街の路地の奥やもんなあ、そのおっさん、喧しいのんは仕方ないで」
　客M「なんで引っ越しっしてきたんやろね？」
　私 「家賃が安いからやろ」
　客M「家賃て何ぼ？」
　私 「どの部屋も6畳の3DKに10坪の店舗付きで保証金10万円で家賃4万円や」
　客M「へえ、めっちゃ安いやん。駅は近いし居住スペースだけでも家賃10万円はするで」
　客G「家賃が安いのんはなんかある。人が死んだとか、喧しいとか…」
　私 「家賃が安いのんは俺とこのせいかも知れんなあ」
　客G「家主が可哀想」

　一句：おお怖い　騒音トラブルで　人刺され　
　謎かけ：騒音トラブルとかけて、京都のネギの産地と解く。どちらも(苦情・九条)である