雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

子どもを「障碍児扱いする」こと。

2005年07月03日 | 「発達障碍」を見つめる眼
とある場所で、学校の先生を目指している大学生さんと
お会いする機会があったので、
「特に養護学校とか、障碍児学級の担任をするわけではなくても
 これからは普通学級の担任にも、『発達障碍』についての
 知識はとても大切になってきますよ。だって、これまで
 障碍があるのに何もしてもらえなかった子のほとんどは
 普通学級にいるんです」
という話をしました。

すると、こういう質問が出たんです。
「教育実習で担当したクラスに、とても多動な子がいたんです。
 それで、『なにか診断のついているお子さんなんでしょうか』と
 先生に質問したら、『子どもをそういう目で見るのは良くないね』と
 叱られたのですが」

「障碍」は良くないこと。
「障碍児」は本来普通学級にいてはいけない存在。
「障碍児」は「定型発達(健常)児」より劣った存在。
「障碍児学級」は「普通学級」より劣った存在。
「養護学校」は「普通学校」より劣った存在。

意識的・無意識的を問わず、そういう思いがある人には
(昔の私もそうだったのでよくわかるのですが)

例えば、その子どもに「障碍」があるのではないか、と考えること、
その子には「障碍児学級」の方が向いているのではないか、と考えること、
その子には「養護学校」という選択もあるのではないか、と考えること

こうしたことが全て「悪いこと」「失礼なこと」になってしまうようです。

でも、例えば、視力が弱いために黒板の字が見えない子に
「頑張る気もちが足りないから見えないんだ」
「親が甘やかすから見えないんだ」
と責めたり叱ったりすることにはまったく意味がないばかりか
その子の気持ちを踏みにじる行為であるのと同じように、

自分の努力だけでは「暗黙の了解」を察したり、
「落ち着いて行動する」ことができなかったりする子どもに
「頑張る気持ちがないからできないんだ」
「親が甘やかすからできないんだ」
と責めたり叱ったりすることにもまったく意味がないばかりか
その子の気持ちを踏みにじる行為になってしまっている可能性があること、

さらにそういう場合、先生の側が少し配慮したり工夫したりすることで
その子の学校生活を楽にしてやれる可能性があることとその方法を

教師として知っておかれることは、何の害にもならないはずですよね。

…というお話をしました。
これは、子を持つ親にも全く同じことが言えると思うのですが。

3 コメント

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同感です! (ぷにぷに)
2005-07-03 19:50:59
うちの子が小学校にあがるとき、私は教育委員会の人に「うちの子にとって、養護学校に進むことがよいと判断されるのであれば、親の心情を配慮していただく必要はありません。本人にとって一番よいと思われる進路をお願いします」と伝えました。だって、就学指導とは、そういうものだと思っていたから。

でも、病院や療育施設などで相談する中で、やはり、地域の学校へ行くことが本人にとってBEST(BETERかな?)であろうという結論にいたりました。その結果、地域の学校へお願いに行くと、どうも嫌がられている…。あまりの対応に教育委員会へ訴えにいくと、「お母さん、養護学校希望してましたよね?」なにぃ~!!人の話、何聞いとんじゃ!

でも、あとで、療育施設の先生に愚痴りがてら相談にいくと「お母さん、そんなこと言ったら向こうは養護学校言ってくれるんや、ありがたいありがたい。っておもうよ」っていわれました。世間というか、教育現場も本人中心には考えてくれないんだということを痛感しました。

そして、最近の出来事です。あるお母さんがわが子の発達に遅れがあるのでは?と心配されていました。先生に相談されたところ、先生も心配されていたということで、お母さんはますます不安です。でも、私の目からみて「?」だったので、先生に聞いてみました。すると「違うと思います。でも、おかあさんにいくら言ってもだめなんですよ」とのこと。結局、先生も自分の立場やらなんやらであいまいな応対をするので誤解を招いているのです。そして、私が「お母さんがそんなに心配されているなら、簡単な心理テストや発達検査(ペーパーもの)をしてみてはどうですか?」と提案すると「それで当てはまったらどうするんですか」だって。

先生なんだからよ~く考えてからしゃべって欲しいもんです。結局、根っこにそういう考えがあるんですよね。根本的に間違ってるんだよ君たちは!と怒鳴りつけてやりたい気分でした。

ごめんなさい!なんだかよくわからないですね。
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興奮しとりました (ぷにぷに)
2005-07-04 16:43:27
自己紹介もせずいきなり書き込んでしまってごめんなさい。

遅ればせながら…、小学2年生の自閉症児の親でございます。ネットの世界に入り込んだといいますか、ブログを拝見しながら、会話している気分になっておりました。失礼失礼。

楽しみに拝見しておりますので、是非続けてくださいね~!

またお邪魔するかもです。失礼しましたぁ
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はじめ (yassashiipiano)
2005-07-17 10:25:17
はじめまして、yassasiipianoともうします。

6歳のアスペルガー障碍の男児のははです。

以前、掲示板の方で、おたずねしたこともあり、

うちもハイパーレクシアタイプです。

来年小学校と言うことで、教育委員会に加配の先生をお願いするように行って来ました。

これからは、幼稚園から小学校への橋渡しのために発達障害者支援センターに入ってもらう予定です。



私もブログ書いてます。

http://yasasshii.exblog.jp/

よろしければ、また覗いてください。

まだやり方がいまいちわかっていないのですが、

リンクさせてください。

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