雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

「マラソン」を観る。

2006年02月28日 | 「発達障碍」を見つめる眼
自閉っ子のお母さん仲間と一緒に、映画マラソン
観てきました。

主演の俳優さん、とてもうまいですね。
自閉症の役って、日ごろ自閉症児を何人も見てる立場からすると
とても「わざとらしい」感じがすることが多いのだけど、
私の目には本物の自閉くんのように見えました。

個人的好みから言うと、ゴール後取材を受けるシーンでは
カメラに向かって笑うんじゃなくて、カメラ撮影が
終わってからあっちゃむいたままむちゃくちゃいい笑顔になって
周りを悔しがらせて欲しかった(笑)

息子は彼とは全く違うタイプだし、私もあのお母さんとは
全く違うタイプなので、まわりの仲間たちがポロポロ涙をこぼしながら
観ているのをよそに、感情移入することもなく、
主人公の自閉くんらしい可愛らしさがうまく描かれているので
笑いながら観てたんですが

ふと思ったのは、「私も息子を頑張らせ過ぎていないか」ということ。
息子はとても素直で頑張り屋。
一生懸命頑張る息子を「偉いね」「頑張ってるね」
「かっこいいね」と私はいつも褒めていて、息子はそれに
嬉しそうな顔をしてくれるけれども、彼は自分のためでなく
私のために頑張っているところもあるのかもしれない。

「ノー」「やりたくない」というのが難しい息子。
だからこそ「ノー」のサインにはとても気をつけて
きたつもりだったけど、本当に息子自身の気持ちを
汲み取れていたかどうか。

息子は私にとって何にも換えがたい大切な存在だけど、
息子が私なしでは生きていけない、なんてことにならないように
するのも親の務め。
それは「何でも自分でできるように仕込む」ことではなくて、
「必要な支援を受けながら自律的に生きていけるように」
育てることだと思うのです。
そのためにも、私が息子を「囲い込み」過ぎないように
気をつけないとなあ。

マラソンコーチの「それはお母さんの気持ちでしょう」
「それは親のエゴじゃないか」という言葉、きついけれども
いつも私自身に問いかけていなきゃいけないことのように思いました。