地下鉄を利用するには長い階段と長い通路を歩かなければならない。年寄には結構きつい。普段はエスカレーターやエレベーターを利用している。
しかし、今日はウイークディの昼でもあるし、時間に余裕があったので歩くことにした。
特に階段が大変だ。昇るときは手すりに掴まり腕の力で体を持ち上げるようにして昇る。それでも腰痛や痺れが始まり腿の筋肉も痛くなる。
下りは体のバランを取るのが難しい。下りなのに躓くことがある。間違っても転ぶことのないように気を遣う。手すりにしっかり掴まり一歩一歩足下を確かめながら慎重に降りる。周囲の人には無様な年寄と見えるかもしれない。
そんな時、前を向いて、真っ直ぐに、リズミカルに階段を降りてくる若者がいる。平地の歩行と違わない歩き方だ。
今の自分にはできないことで、うらやましく頼もしくさえ思える。
このような若者がこれからの時代を担っていくのだと応援したくなった。