今日8月7日は立秋。実際の感覚とは異なるが歳時記上の夏は終わった。
素人俳句の域は未だ出ていないが夏の句をUpする。
素人俳句の域は未だ出ていないが夏の句をUpする。
夏の句一覧
遠雷や山消への子の靴片方
カーネーション持つ手後ろに母呼ぶ子
立ち読みの一人書店に夏立ちぬ
息継ぎに慣れて読経や今朝の夏
乾ぶりし獲物放らる蟻地獄
送り火や妻の仕草が母に似て
水中花見つめ合ふ眼の大きさよ
裏木戸はわれの住処と蜘蛛の網
ディスタンスの足型に待つアイスティ
滑り落つる影の早さよ蟻地獄
大空をクーラーだねと観覧車
ガラス玉ひつかけてそとラムネ飲む
天帝や屋根より高く電工夫
華やぎし声のごとくや破れシャワー
障害の身をいざりつつ草毟り
相部屋の一人退院梅雨晴間
さくらんぼ届いて姉妹行儀良し
留守の家に干されしままや潦
一人居の隙ある今朝の冷蔵庫
甲走る子の声庭に梅雨晴間
紫陽花の野積みの石垣覆ひけり
急坂の途中の紫陽花空に雲
下闇の光交差の雨上がり
色シャツにマスクコーデの更衣かな
大噴水飛沫届かぬ乳母車
救急車過ごす夕立の交叉点
小さき手に移る蛍の仄明かり
夏の夜の幽霊語る歯抜け婆
立ち止まる蟻の見上ぐる大き空
日輪に濡れ物広ぐ梅雨晴間
点滴の挿し口疼く黴雨湿り
当番の子の呼ぶ夕餉キャンプ場
病床の父の欲しとふ走り蕎麦
放られて茫々の庭油照り
地下鉄の風連れて来る大暑かな
炎天にくたぶる樹々やビル通り
押し開くカフエの扉の外は梅雨の街
梅雨の夜の車水ひくタイヤ音
梅雨の街足早やとなる傘の女
ゆで卵剥かれて三つ夏料理
破れ庭の木犀勢ひ香を放つ
トマト成る水やり遂げし子の破顔
二つ目の礁に飛沫く土用波
伸びきつて細身臥したる花擬宝珠
梅雨晴れ間勢ひし緑日を反す
散水を止めて隣家と立ち話
茫々の松の遮へぎる大西日
