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黒水城(カラホト)に行って参りました。

2008年10月10日 14時27分23秒 | 添乗報告
東京支店の指田です。
9/28日から中国の内モンゴル自治区と寧夏回族自治区に西夏王国の遺跡と胡楊樹の黄葉を見に行って参りました。
西夏王国はチベット系タングート族の李元昊が1038年に興した国で新疆から北京の東西商路とモンゴルから河西回廊の南北商路を押さえ、中継貿易で栄え、また独自の文字西夏文字を作った文化的な国ですが蒼き狼・チンギスハーンに1227年滅ばされました。
井上靖の小説「敦煌」にも登場しました。
  
河西回廊の南側に聳える祁連山脈(前漢時代にこの地域を支配した匈奴の言葉で雪山の意)の氷河から端を発した黒水河(エチナ河)ははるか先・ゴビ砂漠の真っ只中にあるカラホトまで流れます。ここは上流地区で悠々と水が流れていました。
 
甘粛省から内モンゴル自治区に入るとたくさんのラクダに出会います。古来よりラクダは「砂漠の舟」と称されているシルクロードの交易に欠かせない動物です。内モンゴル自治区は中国でもラクダの放牧数は一番みたいです。

周りはあたり一面のゴビ砂漠。人の気配、生物の気配も無い。本当に何も無い。
 
エチナで私達を向かえてくれたのは胡葉樹。胡葉樹は「立って千年、枯れて千年、倒れて千年」でこの世に3千年姿を残す木として知られています。ちょうど、黄金色に黄葉し始めたところです。
 
カラホトに到着。砂嵐でした。夕陽の時間に合わせていきましたが綺麗な夕陽は見られませんでした。
ヘディンによると都城は北壁445m、南壁425m、東壁405m、西壁357mの不規則な四辺形の城壁で囲まれており・・・仏塔、回教寺院、墳墓址も発見された。チンギスハーンはこの城を落とす時にここを流れる黒水河の流れを堰き止め、流れを変え城に水を流さないようにしました。西夏王国の当時を偲ばせる物に敦煌莫高窟の第409窟に描かれた西夏王の壁があります。また、ロシアのコズロフは20世紀初頭カラホトから「勝三世明王曼茶羅図」と「阿弥陀来迎図」を発見しロシアに持ち帰りました。今は、サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館にあります。
カラホト自体は西夏王国の都ではなく、軍事上、経済上重要な要塞で黒水鎮燕軍と呼ばれていました。

エチナから丸一日走り阿拉善左旗(バインホト)に行きました。前日に降った雨で賀蘭山の山頂は雪が積もっていました。

内蒙古自治区のハミ瓜は美味しいですよ。旅行中は何個食べたかなー。
 
内蒙古自治区とかつての西夏王国の都があった銀川のある寧夏回族自治区の境です。ここに明代の長城も残されています。

銀川郊外の西夏王陵。これは一番大きい3号陵で李元昊の墓と言われています。
10日間の旅も無事終わりました。有難うございました。
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