F老人の気ままな島暮らし日記

尾道市生口島で気ままな島暮らしの日々。

読書記録091「隅田川御用帳-8-夏の霧(藤原緋沙子)」

2013年03月13日 23時07分03秒 | 読書記録

久しぶりに「隅田川御用帳」シリーズに戻ってきました。深川にある駆け込み寺「慶光寺」とその受付であるような寺宿「橘家」。未亡人である主人お登勢と用心棒兼補佐役塙十四郎、寺役人近藤金五、番頭藤七などが繰り広げる物語です。色々な事情で別れたいと駆け込む女性を軸に物語は展開されますが、第4話「母恋草」は仇討ちです。

地方の小藩の上級藩士である片岡家は庫之助が当主でしたが、年上で庶子の市之丞がいました。粗暴でひがんでいましたが、庫之助の妻美佐は市之丞をかばいます。しかし、それが裏目に出て市之丞は横恋慕し、ついには庫之助を殺し、美佐を連れて出奔します。

庫之助の息子慎之助は母の不義を疑いつつ家士とともに敵討ちに出ます。江戸で賭場の用心棒になり荒れた生活を送っている市之丞を発見し、十四郎の指導を受けた慎之介はなんとか本懐を遂げます。拉致された母親はその直後、舌を咬み切り自害していました。市之丞が住んでいた裏店で母親の遺髪を見つけ、 むせび泣きます。

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