ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

コロナ禍での不平等は延々とつづく

2021年09月24日 | 日本滞在
うちから車で10分程度なので、半日家にいるときがあれば、子どもを連れて頻繁に通っている須磨離宮公園。
中にコーヒーが美味しい店があって、そこのコーヒーを飲むと幸せな気分。



須磨離宮は元々は皇室財産だったそうで、舞子ビラもそうだが、皇室っていろんなところに土地や建物を所有していたんだなと。

この巨大な離宮を作って、美しく保つために、一体何人の国民が犠牲になったんだろう・・・・人権という概念がまだなかった頃だから、仕方ないとはいえ。

↓離宮内にあるレストランでランチを食べてみた、二人分しっかり食べる上の子



アメリカで法人税や税金制度を改革するそうだが、年収45万ドル以上の大金持ちの税金をちょっと引きあげるだけとか、アメリカ社会の経済格差問題はひどい。

が、カンボジアも日本も、格差がどんどん広がっている気がする。
カンボジアはしばらくいないから実感としてはないのだが、学生たちからコロナの支援の話や借金の話を聞いていると、どん底の人たちはますますどん底に陥っていき、もう上がってこれないのではないかと思う。


↓秋だけの特別ランチらしい、チーズハンバーグ、すっごくジューシーで美味しい


累進課税だと、日本なら4000万以上で4割、300万を超えると2割。(アメリカの方が税率は安い)
ただし、計算はややこしい・・・だから金持ちは税理士を雇うんだろう。

カンボジアで税金を払っている私は、大学は無税の場合も結構ある(税の天引きがなぜだか月毎なので、1ヶ月1万円以下の収入だと無税)。
他方、コンサルタントの仕事だと税率が一定15%なので、毎回契約を結ぶたびに「なんでこんなに税金払わないといけないんだ」と思ってしまう。


↓下の子はスペアリブ、このランチ値段はカンボジア人家族なら一週間以上の食費だな・・・・と比較してしまうのである



格差社会、何しろ可哀想なのは子どもたち。
カンボジアで極貧の家に生まれたら、食べるのに困るから栄養が足らずに肉体だけでなく精神の発達にも影響を及ぼすし、さらには学校に通えないから肉体労働とかしかできない。
最悪の場合は、出稼ぎに追いやられたり(大人と一緒に)、男子なら寺に送られてしまう(寺はまだいいかな)。


でも、何より不平等なのは、カンボジアの場合にレッドゾーンに配布された緊急支援。
区役所に親戚がいたり、なんらかのコネがあれば貧しくなくてももらってるし、本当に貧乏なスラムの人たちにはそういう支援は行き届いていない。

コロナ調査と、タイから戻って来る女性たちの調査では、行政やドナーがどんな支援をしているのかも調べようかと思っているのだが、ドナーやNGOの場合は、かなり恣意的に支援しているので、本当に支援を必要としている人たちに支援が届いているのかは疑問。