或る双子座の日々

這是一個雙子座的生活日記。
つれづれなるままに

無事に帰国

2005年10月28日 | ハンガリー(日常)
ブダペスト空港で出発が30分遅れ、パリ着はさらに30分遅れ。飛行機を出る
とANAのスタッフが乗換客をケアしてくれていて、名乗っておく。その後、
日本へ帰る団体客に混じってターミナル移動。チェックインカウンターが見当た
らず、セキュリティチェック・ゲート前は日本へ向かうひとで長蛇の列。
とりあえず、その後に続く。

しばらくすると、ごった返す人を縫ってANAのスタッフに名前を連呼され返事
をすると、搭乗券を持参しチケットと引換え。トランシーバーで荷物番号を連絡。
溢れる団体に紛れて見落とされやしないか、乗換えに失敗しないかと不安ななか
手際よく連携し、ケアしてくれるスタッフがまぶしかった。日本人の細やかな
仕事の仕方に感動してしまった。

その後、セキュリティチェックに達すると、女性も靴を脱ぎ、手荷物と一緒に
X線コンベアを通すよう強いられていた。ピンポンと鳴れば、アクセサリーを
はずさせボディチェックするなど、その厳しさから延々時間がかかっていると
わかる。

様子を見ていた出張者と思しきスーツ姿の日本の男性は次々とベルト・時計を
はずし、靴を脱ぎ、通る。そこだけ流れが速くなる。こういうとき、前のひと
を観察し、言われないでも準備して順番を迎える日本人の姿を見てまた感心して
しまった。急ぎすぎる気質とも言えるけれど、集団行動に長けているわけで。

そうこうして、無事、成田へ向かう機内に入りホッとしたのも束の間。3人席の
窓側に一人で座る女性客と隣り合わせる。彼女は話し好き。それも開口一番、
息子の嫁に関する悪口で長々と語り、同意を求めてくる。痛快な話ならともかく、
聞き役に徹するのに疲れた。しかも、食事を終えれば満足するまで喋り、眠る。
これがヘッドフォンしていても聞こえるイビキ。起きたと思うと眠ろうとしていた
夫に容赦なく話しかける。窓から見える雪や雲について実況中継。「雪が消えた」
「雲が切れた」・・・相槌を怠ると何度も繰り返す。結局、寝るのを諦めるより
無く。50代後半と思しき女性から、変な恨みを買うのも嫌だし、若年の私たち
は気持ちよく語ってもらうよう努めたけれど、ちょっとねぇ。

結局、日本到着までマイペースな彼女に振り回され、私たち夫婦は眠りらしい
眠りもとれぬまま過ごした。途中、会話拒否ともいえるゲーム中のみ、話しかけ
を遠慮してグーグー眠ることを選んでくれる彼女から解放され。うーん。

飛行機のなかでは人恋しくても、長時間フライトには素っ気無いくらいの関係を
保ったほうがお互い居心地いいんだよなー、と思った1日でした。

一時帰国

2005年10月25日 | ハンガリー(日常)
今日から1週間ほど日本に帰ります。日本の航空会社で直接ブダペストに
乗り入れている便はないため、周辺国を経由しての帰国。数時間かけて
隣国に出て、そこから13時間くらいかけて成田へ向かいます。

普段、単身で帰るときは専らオーストリア空港経由です。規模が小さく、
荷物を持って移動するにも短距離だし迷わずに歩けて気楽なので。

ドイツのフランクフルト経由ですとターミナル間をモノレールで移動する、
欧州特有の薄暗い照明の長い接続経路を荷物を抱えて歩かなければならず、
女性一人の移動にはストレスが大きいので個人的にはオススメしません。

今回は初めてパリ経由で帰ります。ストが多発する悪名高いお国、どんな
感じか観察してきたいと思います。

長時間機内にいるのは苦手なので、実は大変緊張しています。ヘンな話
ですが、トイレの前に長蛇の列ができるので勢い大きいほうはしづらいし、
便秘にもなるし。気圧の関係なのかオナラが出やすくて、我慢しているうち
におなかが痛くなったことも。顔を洗うには洗面台が小さいし、外で待たせ
ているのが気になるし。

そして、元来ノドの弱い私には、乾燥した空気がダメ押しで、一眠りして
起きると痛みが・・・。最近は寝るときはマスクをして防いでいますが、それ
でも長時間となると目もショボショボするし、苦しい環境に変わりはない
ですね。スチューワーデスさんに頼まないでも飲めるよう、ミネラルウォーター
のボトルを手荷物に忍ばせて入ったりと予防線は張っていますが、いずれに
しても苦しいです。飛行機の旅にはワクワクするのですが、こう長いと最初
だけ。8時間を越えたあたりから厳しいです。

とはいえ、久しぶりの日本。嬉しい!
なのでもう一押し、出かける前の支度が残っているので取り掛かるとします。

日本滞在中も「これは!」と思う瞬間には「つれづれ」カテゴリで更新する
つもりです。それでは。


10月23日は何の日?

2005年10月24日 | ハンガリー(日常)
共和国記念日。
1956年10月23日の政府に対する市民蜂起、日本でいう「ハンガリー動乱」
の起きた日。ソビエト軍の介入によって鎮圧された。1989年に代表的人物の
名誉回復が謳われ、10月23日に社会主義を放棄し、マジャール共和国建国。
(ハンガリー語「マジャール」=英語の「ハンガリー」)

昨日は、洗剤などを切らしたので郊外型大規模スーパーへとクルマを出した
ものの入り口に進入禁止ロープが張られており、休み。英国系の24時間スーパー
TESCOも同じ。こうした外資系スーパーも店を閉める日は祝日しかないので、
「今日祝日だったの?」などと寝ぼけておりました。

ブダペスト市内に戻ってくると、そこらじゅうにハンガリー国旗が翻り、
「今日は大事な祝日らしい」と夫婦で直感。

では、何の日だろう?となり、最近買った本「ハンガリー事件と日本」を
読んでいた私は「ハンガリー動乱?」と思いつつ自信もなく。

ハンガリーの祝日って、他国の軍にクシャッとされちゃったような日が多くて
どうしてお祝いする気に成れるのかと思うけど、「民族独立の気概を示した」
という意味で大事なんだろうねぇ・・・などと話すうち、ブダ地区に戻り、
モスクワテール近くのマムットというショッピングモール前を通った瞬間、
目に飛び込んできたのは戦車。

どうやら何かデモンストレーションの一貫だったようで、もともと若い人の
集まるスポット。普段は新館と旧館を隔てる普通の道路だけに突如出現した
戦車、たった1台とはいえインパクトは強烈でした。小学生くらいの男の子が
戦車に登っているようすも見えました。車で通り過ぎる一瞬の出来事ですが、
すごいドキドキしました。(日本の一般道で戦車見たこと1度もないもので)

調べてみると、冒頭に記した通り、ソ連に鎮圧されたとはいえ、現在の共和国
建国の30年前に市民蜂起があった日でした。

西側諸国の仲間入りをして久しいハンガリー人の普段の横顔からは、そうした
日に寄せる思いなど垣間見ることはありません。

しかし、こうした祝日になるとハンガリー国旗の赤・白・緑のストライプのリボン
バッヂを胸につけて誇らしげに歩くお年よりなど良く見かけます。

昨日は久しぶりに、自分の住む国ハンガリーの歴史を再確認。その歴史は華々
しいものなど少なく、どれも暗く、何度本を読んでも忘れてしまいます。
しかし、ここに住んでいる限り、せめて祝日くらいは歴史を復習しなくちゃと
改めて思った1日でした。

お国事情に理解を

2005年10月21日 | ハンガリー(役立ちメモ)
どんなに華やかなショッピングモールやアウトレットモールがオープンしようと、
世界遺産に登録された美しい景色が広がり観光客で溢れ返る雅な世界であろうと、
体制が変わったからといって、お国柄が一気に変化するということはありません。
人々は淡々と、これまで通りの生活を送るまでなのです。

今回、明記したいのは、観光客として得るハンガリーのイメージの美しさ・華やかさ
だけで、生活は送れません。住めば都と言う通り、私もいまやハンガリー人と同じ
ようにブダペストを愛し、プラス面だけを伝えたいと思います。が、日本から来て
「なんで?」という事態に次々遭遇することも確かで、不便や不都合を少しは覚悟
しておくと気持ちがラクですよ、という話。

「西ヨーロッパ」と呼ばれた国々に抱く先進的イメージに引きづられ、「東欧」と
呼ばれた国でもEUの一員であり、もはや開かれた社会に違いない、と日本で暮ら
してきた通りに物事が進むと期待してはいけないということです。

資本主義圏にもありますが、より複雑に根付いているのはコネ社会です。社会主義
時代の名残りといっていいでしょう。公平性・公共性への配慮やモラルなどの向上
は進んでいないのが現実です。また、分野に関わらず法律などはハンガリー人自身
も知らない程、突然と変わることも珍しくなく、弁護士事務所から派遣された人物と
同行していてさえスムーズに運びません。ビザ申請や滞在許可証申請で手間取るの
も極めて普通。

公的機関での事務処理、金融機関や通信会社への申請書類など、日々発生する諸々
の手続きは「身内に優しく他人に冷たい」なかで進みます。役所を訪ね3時間並び、
窓口についたら「この列ではありません」だとか「書類が足らない、翌日また来る
ように」と言われたなど「なんだよ、それ!」と怒り出したくなるような出来事は
日常茶飯事であり、そのことで外国人同士、時にハンガリー人も混じってブツブツ
こぼしあうほどなのです。そして決まって「That’s Hungary」と慰めあいます。

役所に限らず一般企業、商店であっても、日本のような「お客様は神様」「時は金
なり」といったきめ細かいサービスと迅速さなど望むべくもないのです。前に何人
並んでいようが担当者は黙ってトイレにも行けば食事もとる。又、私用電話や隣の
係員、あるいは知り合いの訪問者と延々私語に興じるのも珍しくもない光景です。

インターネットが身近なものになった日本と違い、個人用パソコンやネット接続
環境が自宅に整っているひとは一握り。外国人向けに英語の解説・説明もない。
携帯電話を持ちたくても手続きが煩雑で直ぐには持てない。(プリペイド式だと
比較的簡単にもてるので、私はコレを使用中。)

アメリカや日本から来た妻たちが最も反感を持つのは、生活のベースを作る時期に
様々な手続きがうまく行かず、なかなか普段の暮らしを築けない点です。「時間も
労力も覚悟のうえ」で暮らせるようになった先輩主婦たちは、「そんなにプリプリ
してもしょうがないものはしょうがないのよ」と至ってクール。

「この人たち、何か特別な方法で上手いことやったのじゃないか?」と思うかも
しれませんが、涼しい顔をしている先輩主婦たちも間違いなく通った茨の道。
あなたもいつか「そんなこともあったわ」と新しく来たひとの怒りに優しく耳を
傾け励ます時がきます。それまでめげないこと。頑張ってくださいね。


美容室事情2

2005年10月19日 | ハンガリー(役立ちメモ)
ブダペストの美容室を利用して実感する美容師の傾向は3点。

・オーダーより短くなってしまう
・念入りブローでボリュームを出す
・レザーカットが好き(何も言わなければ必ず使用)      


私は髪が細く、柔らかく、量は少な目です。いわゆる「毛量調節」
「空気感がでる」と毛先を軽くするため、かみそりでシャーッ
シャーッと軽快に髪をカットするレザーカットは髪を痛め、
手触りゴワゴワ、絡まり・切れ毛になります。

黙っているとレザーカットにされてしまったり、あらかじめ
「やらないで」とオーダーしても、仕上げ段階になって
「ちょっとだけね」といってレザーを使われたことがあります。

自筆のイラストでよいので見せて、「レザーカットはダメ」の
意思表示を徹底すると良いようです。ここまですると皆さん、
使わないと快諾してくれました。

カット後のブローについては、外国人に扮装するときかぶるボブヘア
のカツラ?あれに似た形を好むようで実に念入り。往年のコーラス歌手
のような、きのこ型になった頭は日本人にはかなり恥ずかしいです。

ただ、ハンガリー人にはカッコよいみたいで美容室から出てくると
一斉に女性たちから注目されてびびります。店を出ると一気に
手グシで髪を崩そうとしますが、ヘアスプレーもしくはワックス
ばりばりでかなり難しいです。

2005年今の傾向では、メッシュを施すのも好まれるようです。
以前、人気絶頂だった頃の安室ちゃんのようにベースとなる金髪に
暗めブラウン、明るめブラウン、白っぽいゴールドが筋状に入った
動くたびに陰影がつき、髪に表情が出るスタイルですね。

ああいう感じは「美容室で綺麗にしています」とアピールできるのか
年齢を問わずオシャレな女性によく見かけます。

ヘアカラーは日本のように各種ブラウンがあり、ゴールドがあります。
特筆すべきは赤でしょう。正真正銘の真っ赤に染めています。

決してパンクロックな女性というわけでなく、赤い髪にしている女性は
街中でも割に見かけます。金髪に筋状もしくは襟足だけなど部分的に
ハッキリしたピンクに染めている女性もたまに見かけます。

また、顔立ちがエキゾチックだと自覚している女性は、黒髪にしている
ことが多いです。地毛が黒というひともあれば、明らかに染めて黒く
しているのかなという不自然なまでの黒さのひとまで様々。

茶色もいろいろあるということで随分色んなカラーバリエーションが
幅広い美容室で施せるようになっても「茶パツは茶パツ」として眉を
ひそめられる傾向にある日本とはかなり状況が違いますね。


美容室事情

2005年10月17日 | ハンガリー(役立ちメモ)
駐在員の妻同士集まると国籍が違っても必ず話題に上るのが美容室。
何処の誰(美容師)がいいか?という一点につきます。

ブダペストには大小たくさんの美容室があるものの、人は流動的。
次回訪ねても「もう居ません」ということがしばしば。美容師のほう
も心得ていて、「店の客」というより「自分の客」という意識が強く、
店側も拘束はしないようす。次回から予約を入れて来いと携帯電話の
番号を教るか、指名をするよう自分の名前を客に覚えこませます。

さて、美容師の技術。パーマをかけなくてもパーマをかけたように
見せるカット、太くて量が多く真っ直ぐな髪をまとめやすくやわらかく
見せるカット、ヘアスタイルも微妙な違いをキチンと比べて雑誌で特集が
組まれるほど百花繚乱の日本に比べると必要とされる技術やセンスの方向性
が全く違うよう。残念ながら期待して行けば痛い目に遭うこと間違いなしな
状況です。

外国人女性同士、共通した意見は、「オーダーしても違う髪形を薦められ、最終的
に思いもかけないほど短くされてしまう」というもの。要するに、美容師たちは
英語が出来てもカタコトで理解できていない、また仮に流暢であっても、どちらの
場合も客の意見より自分の嗜好が優先するというカットなどの技術以前のことが
ネックといえます。

「2センチしか切らないで。伸びたから毛先を揃えたいだけなの」といって、
しつこくしつこく傍で切り過ぎないように言っても、4センチは切られる。
あるいは写真を持っていってオーダーしても、自分流に理解したカットが
施され、最終的にブローで髪全体を膨らまして形を誤魔化して帰される。
その場は、なんとなく「こういうものかしら?」と思って帰宅。洗髪後、
素人の自然なブローでは収拾がつかなくなって初めて「やられた!」と思う
といった具合。

この美容室に行きたくても行けない現実、先日来、仲良くなった23歳のアンナ
に「どうしてだと思う?」と訪ねたところ、自分もスウェーデンからの留学生
に付き添って美容室に行き、オーダーをしたら違う髪形の提案が延々続き、
それ全部に「結構です」と答えてねばってねばって、「毛先をそろえるだけ」を
貫くのに大いに時間とエネルギーが必要だったことを話してくれた。留学生の
友人は完全に怒っていたとも。彼女いわく「少しでも手間をかけ、相手の支払い
を多くしたいんだと思う」ということだった。なるほど・・・。
妙に納得の結論を得てしまった。

私は今月末、1週間ほど日本に一時帰国するので久しぶりの和食と共に楽しみ
なのは美容室で、伸び放題の髪を優しいシャンプーと気持ちの良いカットで
手入れしてもらうこと!前回は半年ほど前にフランス旅行した際で、ホテル
近くの地下街に日本でも御馴染み、モッズヘアのサロンがあったので駆け込ん
だのが最後。(もちろん、オーダー通りに気持ちよく切ってもらえました。)


買ってはいけない?

2005年10月15日 | ハンガリー語
ハンガリーにきて、「さて困った、まずは辞書だ」と思っていたとします。

郊外型大規模スーパー内にある書籍スペースで、「ハンガリー語・日本語辞典」
「日本語・ハンガリー語辞典」と書いてあるのを見たら買ってしまいそう?
買ってはいけません。個人的見解として、あまり洗練されていない内容で
基本がハンガリー人向につくられているためシックリこないことうけあいます。
しかも、高額!ポケット辞書で1冊14,000Ft(約7000円)。日ハ・ハ日2冊
揃えれば28,000Ft(約1万4千円)です。

ちなみに私のオススメは旅行者向けに出されている、英語・ハンガリー語、
ハンガリー語・英語辞典。1冊で両方が引けるうえ、厳選された内容で
持ち運びもラク。英語話者むけの発音記号がついており、ハンガリー語を
どうやって発話したらいいのか良く分かります。そして、同じポケット辞典
なのに1,990Ft(約千円)、この価格差、そして使い勝手のよさ。

つい母国語対応の辞書を発見したら飛びつきたくなりますが、落ち着いて。
不特定多数の外国人向けに考えて作られた辞書は、何度も改訂もされて
より使いやすくなることを考えても、こちらをオススメします。(写真右)

ポケット版ではなく中型辞典で英・ハ、ハ・英両方揃えたい方には、ハンガリー
の学生が英語を学ぶときに使うために作られたものが見やすいでしょう。

ハンガリーで売られている辞書の出版社は全てAKADEMIAI KIADOの印象があるので
買うときはタイトルで購入して。
Magay Tamas-Kiss Laszlo MAGYAR-ANGOL DIAK SZOTAR
(注:発音記号がついて本当はdiák szótárを大文字にしたつづり)

昨日に続いて、少し解説するとdiákが「学生」、szóが「単語」、tárが「集」と
いう意味。ちなみに図書館はkönyvtár。Könyvが「本」、tárは「集」で「本の
集まった場所」というわけです。

まるで漢字のように、それぞれの単語が重なって一つ一つの単語と成っており、
本当に親しみやすいですね。


ハンガリー語の面白さ

2005年10月14日 | ハンガリー語
「洗う」に関連するものに大抵mosoがつくんだな、と覚えたとします。
これだけで他の語句もスルスルと頭に入ってきます。まるで漢字のよう。

個人的に、同じアルファベットの羅列でも英語よりとっつきやすい印象。
意味が類推できるため面白いのです。他の欧米諸国から来た人々より
先入観がない分、スムーズに学習できて有利だなぁと思ったことも。

・autómosó:クルマ+洗う→洗車 (アウトーモショー)
・mosdó :トイレ (モシュドー)
・mosógép:洗う+機械=洗濯機 (モショーゲープ)
・mosópor:洗う+粉 =洗濯洗剤 (モショーポル)
・mosogatógép:食器洗い+機械=食器洗浄器(モショガトーゲープ)

例で出てきたgépには機械という意味があるので、日本語で「~機」と
呼ばれているものには大抵ついてきます。計算számítóとgépでズバリ
számológép計算機、számítógépでパソコンとなります。

また、számは数字。そこからszámla「お勘定」になり、számít「数える、
計算する」という単語もムリなく覚えられます。

芋づる式にフワフワと記憶されて、後々つながってきて一気にハンガリー語の
読解力がついてきます。そうするとお買い物の最中に、洗剤の商品ラベルから、
それが風呂用なのかトイレ用なのか食器用なのかが分かるようになって「何が
書いてあるかサッパリわからん」というストレスから段々解放されます。

欧州言語は普通、インド・ヨーロッパ語族に大別され、そこからスラブ系・
イタリア系・ドイツ系などと枝分かれしています。しかし、ハンガリー語は
フィン・ウラル語族。周辺諸国から来たハンガリー語学習者にとっても、アジア
から来た学習者にとっても公平に「初めて学ぶ言語」という要素が強いのです。
欧州は陸続きで他国と面しており、周辺の複数言語を話せる人も珍しくは
ありません。が、これまでに身に付けた外国語学習の勘はハンガリー語の
前に無力です。かえって、頭でっかちになっているようにも見えます。

外国語といえば「英語」で入った日本人でも、まったく別の言語をやるのだ
と気持ちの切り替えができる人は割と簡単に入っていけるでしょう。また、
ハンガリーで日本語を専門に学習し、日系企業などで働く人に出会うことが
ありますが、そのペラペラ加減には驚かされます。ハンガリー語への親しみ
やすさは同時に彼らにとっての日本語も他の欧州言語話者より勉強しやすい
ということのようです。

ちなみにフィンランド人とハンガリー人、現在では言語の独自性を深めていて
互いに通じ合えるわけでは無いようです。

複雑な家族関係

2005年10月12日 | ハンガリー(日常)
近頃クラスで仲良くなったハンガリー女性は23歳。「父と母が離婚して、
母子家庭なので自分は働いている。夕方から夜のビル清掃をやっていて、
昼間は時間があるので英語を習いに来ている」と自己紹介していたので、
ずいぶん、サバサバとしている。

彼女の携帯には、別れた父親からたびたび電話が入る。聞けば、英語学校も
運転教習所も父親の薦めで始めたことだという。影に日向に娘の将来を案じ、
何らかの力になろうとしているのが良く分かる。

昨日、クラスのあと、校内のカフェに入るのについてきて「英語で話したい」
といって食事をする私とずっといたけれど、市街より格安で飲める1杯70円の
コーヒーもお茶も飲まなかった。帰りも地下鉄の乗り換えで近距離でも切符が
複数要るのを避けるために、少し遠くの駅まで歩き、そこからバスで帰ると
いっていた。いまどき、ここまで節約して家族を愛し、真っ直ぐに育ってる
お嬢さんがいるのねぇと感心してしまう。

話題は勢い、彼女の家族になってしまった。91歳の母方の祖父には事実婚の
奥さんが居るけれど80歳になる彼女とは20年以上一緒に暮らしていること、
でも関係はうまく行っていないこと、身の回りのことは自分でできる祖父だけ
ど買い物だけは自分で出来ないので娘である自分の母が世話に通っていること、
引きこもると動けなくなる心配があるのでよく家に招くという。

80歳の奥さんは前に2回結婚していて、最初の夫とは死別、子があったけれど
既に自立していてどうしているかまでは知らない。2人目の夫との間に娘がおり、
この娘とは自分の母も話をするし仲が悪いわけじゃないけれど、互いの親を引き
取ればいいというほど簡単な話ではなく、いろいろ問題があるとのことだった。

ブダペストでは面倒な書類審査等あるものの、親を介護している家庭に年齢制限
ではなく状況の困難度を量ってOKが出れば経済手当が少額とはいえ出るのだと
言っていた。日本の場合、役所は体裁を重んじるから年齢で一律に制限してそう。
フレキシブルに手当を出すのは合理的な考え方に思えた。

また、別れた父親には女性がいて、3年の同居を経て2年前に結婚した。奥さんに
連れ子がいて、2人とも自分より年上である。一人は結婚して赤ちゃんもいて、
3年の育児休暇中で、その間に第2子も設けてたいこと、復職は必ずしも約束され
るものではないこと、何度も育児休暇でキャリアを分断されるよりいっぺんに済ま
そうと思っているらしいこと、それには賛成であることを話してくれた。

なんか、他の家族のことも1つ1つ話してくれたけれど、複雑で昼ドラマを見て
いるような気分になった。こういう人間関係の複雑さはハンガリーでは珍しく
ないこと、日本はどうか?と聞かれて一言で答えられなかった。

以前、英語学校の先生が一人目の夫・妻・&義理の兄・妹、2人目、3人目、
と続くひとびとを差す単語を教えてくれたことがあって、複雑さに驚いたし、
すぐ忘れてしまった・・・。

それらを必要とするほど離婚、再婚、再再婚とが有り触れているのだなぁ、
言語を通してリアルな社会を垣間見た気がしたのを思い出した。


メイク落とし

2005年10月09日 | ハンガリー(各種オススメ)
ハンガリーに来て何が困ると言えば、やはり言語の問題。身近なものを
買うにも商品名も解説も全く分からない。裏面に英語の解説があるもの
はわずかで、ほとんどがハンガリー語と周辺国のことばで両方とも英語
から類推のきく綴りではないため戸惑います。

今日は、女性なら毎日のように使う化粧落とし、時々出来てしまう大人の
吹き出物対策、日本でもおなじみのニュートロジーナ2種類をススメます。
(ジョンソン&ジョンソン製)

欧米では拭き取りタイプのメイク落としが主流のようで洗い流すタイプ
を探すのが大変で、いまのところコレしか探せていません。

市内のドラッグストア、dmやRossman、郊外型大規模スーパーでも
基礎化粧品売り場にて購入可能。(ちょっとピンぼけですが写真参照)

FORMING CLEANSING WASH ( cleanses and soothes)
for dry and sensitive skin
洗顔前に手を濡らしておき、10円硬貨位を取り出して水を含ませながら
丁寧に泡立てます。きめ細かいフンワリとした泡が立つので、メイクと
馴染ませてすすぐだけ。1度洗いでは不安なひとは、市販の洗顔フォーム
で2度洗いするか、石鹸を泡立てて洗えばスッキリするでしょう。

DEEP CLEAN TONER
これは普段通りの洗顔&お手入れ後、少量をコットンに含ませてニキビ
表面におく。男性も女性も、不規則な生活が続くと大人の吹き出物が出来、
赤いうちは痛みもあるし、白いヘッドが出来るころには相当気になるもの。
出来始めにも白ニキビになってしまったものにも、就寝前に消毒気分で
このトナーを馴染ませておくだけで翌朝には赤みが引きます。数日続ける
と、いつのまにかおさまります。
アルコール臭がきついので、まさに消毒液のような感覚。皮膚の極端に弱い
ひとにはオススメしません。