或る双子座の日々

這是一個雙子座的生活日記。
つれづれなるままに

気がかり (長いです)

2009年06月03日 | 帰国後ママのくらし
初回のプレ幼稚園で、ご縁があって親しくなった親子がありました。
「二人目で、上の長女には厳しくしつけたからと今度はべた甘になって
育ててしまって、しつけが行き届いてなくて」「どこかでかけると
よそのママさんたちから遠巻きにみられるような、レストランのなかを
駆け回ってるようなタイプの子達と気が合う子で・・・」という。

わが子は、公共施設では静かにすることもなぜそうするかも分かっていて
綺麗好きもあってアチコチさわるとばい菌がつくからダメというのも
承知していて割に手がかからず、親ばかですが感謝してきました。

それだけに、そういう子と知り合って「うーん。ちょっと違うタイプの
お友達と触れ合うのも、この先いろんな人に会うだろうし、勉強になる
かな?これもご縁だし・・・」などとノンビリ思ったのがいけなかった?

90分のプレが終わった後に、ファミレスでランチしたけれどまさに
お母さんの仰る通り。

靴のままソファ席によじ登って立ち、隣の席に座る人をじろじろ見よう
としたり、テーブルの下にくぐって這ってみたり、おとなしく座る
わが子の注意を引きたくて、食事中なのに歩いてきて肘掛けを叩く。
わが子驚く。顔がひきつる。かなり引く。

すると、「いっしょに立ち歩いて遊んで欲しい」と思っていたあてが
外れたのか、もっと自分に注意を引こうと考えた?身体的接触によって
興味を伝えようとして、わが子を軽くながらパンパンと叩く。
わが子さらに驚く。かなり怖がる。私に助けを求める・・・

このスキンシップの取り方・・・どうにもコミュニケーションのとり方が幼い。
同じ3歳同士とはいえ、わが子と同じ月生まれ。

見てる限り、教えたつもりでも、ちゃんと心に染み通ってく手ごたえのない感じ。
お母さんに何か注意されても、振り向かなかったり、けろっと表情を変えずに
聞き流せる能力を持ってる。

試みに目をしっかり見て、「ねぇねぇ、びっくりしちゃうから、叩かないでね」
「ご飯食べてるときに机の下ハイハイしたら、手がバッチいよ?」というと
物珍しそうにじっと聞き入っていたし、その後も、私が何か言うかもしれないと
いう感じでうろちょろしながらも目は絶えず私を観察し、耳をそばだてている
様子が見られ、本当は賢い子なんだなという直感を抱きました。

流れ作業じゃなくて、常に次に何するかを考えてるんじゃなくて、お子さんと
ゆっくり向き合ってお話してみたら良いのに…なんて一人っ子のママだから
思うのかな?

気ぜわしそうなお母さんには「この子、きっと頭のいい子ですよ。さっきから
私のことをじっと見ているもの。きっと本当は分かるんだと思います。言って
あげればいいんですよ」と遠慮なく注意させてもらうにとどめました。

でも、お母さんのお耳は半分塞がっていたのか、その後もお子さんが何を
しても申し訳程度にゴニョゴニョと「ダメよ」というだけでした。
そして、「頭のいい子だなんていってくれたのはあなたが初めて」「いいひと
とお知り合いになれたわ~」と少し上気した顔で頷いていらっしゃいました。


そして・・・
2回目のプレはカゼを引いて欠席し、2週間ぶりの第3回プレは園庭で遊ぶと
いうので、こっそりフェンス越しにわが子を見守っていました。

ここで、冒頭に出てきた子が登場。迷わずわが子に近づいてきて、覚えていて
くれたんだーと嬉しく思ったのもつかの間、「ママの大事大事たからもの○○
ちゃんなんだよ、そんなことしちゃダメなんだよ」というわが子の声。

そのセリフに打たれた私は胸がキューンとなりました。しかし、怒ったように
滑り台をおりてくるわが子に「だれだー、ツンツンしてるのはー?」と先生が
声かけするのを見て「悪い子に見えるんだ」と辛い気持ちに・・・

幸い?そんな婉曲なたしなめ方が通じる齢ではないせいか、わが子も
「ツンツンするのやめたほうが良いよ」と先生に言われたとは気づいておらず、
そのまま園庭での遊びを続けていましたが・・・精神衛生悪そう、これ以上、
見ないほうがよさそうと判断。

同じようにフェンス越しにわが子を見守っていた別なママさんと初対面の
ご挨拶をし、教えてくれたカフェで、落ち着かない気持ちを棚上げして、
とりあえず他愛もない話をし、親しくなったところで迎えの時刻となりました。


さて、くだんの子のお母さんはといえば、第1子で学んだノウハウらしく、
幼稚園の先生との関係の築き方をご存知のようで初回から必ず残って、
他の親子がいなくなり静かになってからマンツーマンになった先生に
向かって「うちのこはちょっと手がかかる・・・」とアピールして
いらっしゃいました。

私は自分の子に何の問題も感じていないし、ごく自然になじんでいくだろうなと
思っており、解散後に特別居残って先生に何事かを伝えようという取り組みは
してきませんでした。

その日も、とにかく自転車の後にわが子を乗せて家路につきました。
そして「どうして、プンプンしてたの?なんか怒ってたね?」と運転しながら
聞いてみると、「あのね、△△ちゃんがね、服をひっぱってきたの」と答えて
くれました。

急に近づいてきたと思うと何も言わずに「一緒に遊びたい」アピールとして
服を引っ張ったのか・・・そりゃ驚くわなぁ。それに、このTシャツ、今日
下ろしたばっかりで喜んでいたもの、そりゃ怒るわなぁ。

でもぐっとこらえて、「そっかぁ、いきなり服引っ張られたらビックリ
しちゃうよねぇ。でもねぇ、そういうこともあるよ。色んな友達が
いるからね。」「何かいやなことがあってもプンプン口調になったら
ダメだよ?周りのひとはどうしたのかなってビックリしてしまうよ。」
「そういうことしないでね、とやさしく言えるようになってね」と
話して聞かせました。

しかし、もしも同じことが続き、もしも同様に怒ってしまったら、
ツンツンした嫌な子というレッテル貼られそう?ちょっと困って、
帰宅後、携帯でやんわりと例の△△ちゃんのお母さんにメール。

文面は角を立てぬよう細心の注意を払いつつ、「あーそーぼ」と言ってくれたら
わが子も怒らなかったと思うなぁ、次回は楽しく一緒に遊べると良いですね♪」
という感じに結びました。

さっそく「これからも気になったことは言って下さい。うちの子には、
他の友達と遊びたいときどうしたらいいかはよく言って聞かせておきます。」
といった結びのメールが戻りました。

が。

相手のお子さんを立ててしまったことで母親としてわが子をかばいたい気持ちに
フタをしてしまったらしい。自分でも自覚なく、日がたつにつれてモヤモヤと
辛い気持ちが増幅。

幼稚園の先生から、「この子はいつもプンプンしてほんとに」みたいな
ことを言い渡される夢を見てしまい、朝になって夫から「うなされてたね」と
指摘されたり・・・


今週第4回のプレが終わった後、例のお母さんは「おかげさまで先生には
可愛がってもらえて・・・」と嬉しそうに語り、珍しく居残らずに帰って
行かれました。

なので、そっと先生に近づき、「先週の話なんですが・・・」と誰もいなく
なった玄関で事情を話してみました。もちろん△△ちゃんの名前など出しません。

「理由もなく怒る子ではないので、この子がプンプン口調で話していたら、
まずは理由を聞いてやって欲しいんです」「どうして申し上げずに帰ったかなと
後になってすごく反省したんですが・・・」

こういう申し出を子どもの聞いてる前ですることはプレッシャーです。
感情が高ぶっちゃって、しどろもどろになり参りました。

聞いていた先生はベテランらしい呆れ顔を隠した、落ち着いたつくり笑顔。
「それは、先週の話なんですね?」と鋭い視線で聞き返し、「分かりました。
その教員にはよく言っておきましょう」と「自分とは無関係」な風。
そして、早く帰れといわんばかりに戸を閉めながらの「さようなら、また来週」
と帰されたときは、正直怖かった。

        

子育ては今まで親子間で完結していました。そして、「あーそーぼ」や
「かーしーて」といった他者とコミュニケーションについて教えることは
できたけれど、そうした言葉は相手も共有してなければ成り立たない。

コミュニケーションがうまく機能しない相手が出てきたとき、どう対処したら
よいかまで教えなくてはいけないなんて・・・思いもよらなかったけど、
こりゃ大事なことみたいだなぁ・・・と感じた今日この頃です。