現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

ベルリン・天使の詩

2018-12-22 08:48:35 | 映画
 1987年のカンヌ映画祭で監督賞を受賞した、ヴィム・ヴェンダース監督の代表作(最高傑作は「パリ、テキサス」(その記事を参照してください)でしょう)の一つです。
 人々の心の声を聞いてそっと励ましていく守護天使の一人(?)が、サーカスの空中ブランコ乗りの女性に恋をして、永遠の生命を捨てて人間になる話です。
 白黒とカラーを効果的に使い分けた映像、人々の心のつぶやきをあらわす詩的で深遠な言葉の数々、戦争の傷跡が残るベルリンの荒廃した風景、そんな所でも確かに存在する人々の暖かなつながり、この映画のヒントを与えたというバンドのロック・ミュージックなどが、互いにうまく響き合っています。
 普通の映画が「散文」ならば、この映画は題名にもあるとおりに「詩」でしょう。
 やや難解ですが、一度は味わう価値があります。
 天使と人間の対比が、生きていくことの意味を考えさせてくれます。

ベルリン・天使の詩 デジタルニューマスター版 [DVD]
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東北新社

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