現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

日本児童文学学会

2018-12-22 09:02:48 | 参考情報
 2012年の4月に日本児童文学学会の会員になりました。
 日本児童文学学会は、ホームページからの情報によると、以下のような沿革を持ち、活動をしているようです。
◆学会の沿革と活動の概要
日本児童文学学会は1962年10月6日に設立されました。
設立当初は会員98名、維持会員15名、学生会員40名で出発しましたが、年を追うごとに会員が増加。
1981年11月12日には日本学術会議の「協力学術研究団体」に登録され、現在は400名を超える会員を擁し、その半数以上を女性会員が占めています。
研究発表の場としては、毎年研究大会(年1回)を開催しているほかに、全会員を対象にした研究例会を東京で年4回開催しています。
また支部活動として、北海道例会(2005年より)、中部例会(1987年より)を開催するほか、関西例会(1964年より)も開催しています。
出版事業は、学会紀要「児童文学研究」(年1回)の刊行のほか、『児童文学事典』(東京書籍)などの刊行も行いました。
また、学会設立40周年を記念して『児童文学研究の現代史―日本児童文学学会の40年』(小峰書店、2004年4月15日)も刊行しました。その他にも、「研究=日本の児童文学」叢書(全3巻 東京書籍)なども刊行されるなど、出版活動にも精力的に取り組んでいます。
ほかに、会員むけに「日本児童文学学会会報」(年2回)の発行や、日本児童文学学会賞(奨励賞、特別賞を含む)を設けて児童文学・児童文化に功績のあった個人・団体を顕彰するなど、多くの活動を行っています。

◆学会の事業
日本児童文学学会は次の事業を行っています。
1. 研究発表会、講演会、展覧会などの開催。
2. 機関誌、会報、パンフレット、研究書などの刊行。
3. 会員の研究発表の斡旋。
4. 研究資料の収集保存。
5. 海外における研究者との連絡・交流。
6. 日本児童文学学会賞(奨励賞、特別賞)の選考・贈呈。
7. その他、理事会において特に必要と認めた事項。

 2012年の1月にそれまで二十六年間参加していた児童文学の同人誌を休会して、学生時代以来三十五年ぶりに児童文学の研究活動を再スタートした時に、真っ先に検討したことが二つあります。
 ひとつは、現代日本児童文学を研究するための大学院の受験です。
 結論から言うと、これはあまりうまくいきませんでした。
 他の記事でも書きましたが、その当時、児童文学を専攻できる大学院は日本に二つしかなく、梅花女子大学と白百合女子大学です。
 そのうち男性が受験できるのは、白百合女子大学だけでした。
 白百合女子大学の教授が知り合いだったので、直接及びメールで相談させてもらったのですが、私が望むような「現代日本児童文学」を研究する環境ではないことが分かり、最終的には受験を断念しました。
 次に、現代文学を研究できる大学院ということで検索しましたが、意外にも検索結果はゼロでした。
 現代文芸という名前で検索すると、東京大学に現代文芸論、早稲田大学に現代文芸コースという大学院があることがわかりました。
 しかし、早稲田大学に電話やメールで問い合わせると、現代文芸コースには博士課程はなく修士だけで、そこでは研究者ではなく作家や編集者やジャーナリストなどの実務者を養成する機関のようでした。
 また、2011年に創設されたばかりで、研究環境もあまり整備されていないようでした。
 東京大学にも電話で問い合わせましたが、現代文芸論では日本人の学生は外国文学しか専攻できない(留学生は日本文学を専攻してもいいのですが)とのことでした。
 どうやら、比較文学論的な研究が中心のようでした。
 ですから、日本人は日本の現代文学は当然熟知しているとの前提で、さらに少なくとも一つの外国の現代文学を研究する必要があるようです。
 こうして、「現代日本児童文学」を研究するのに適切な大学院は見つかりませんでした。
 もうひとつしたことは、学会への入会です。
 他の記事でも書きましたように、宮沢賢治学会イーハトーブセンターには20年ぶりに再加入しました(その後、研究が前よりも活発でなく、活動も岩手県花巻市にあるイーハトーブセンターに集中していることがわかり退会しました)。
 そして、日本児童文学学会にも入会することを承認していただきました。
 日本児童文学学会は、2012年当時の会員数は約340人で、ピーク時よりはやや減少していますが、まだ全国各地で児童文学を研究する人たちがこれだけいることを知りました。
 ただ、過去の紀要の総目次を見ると、「現代日本児童文学」の論文はだんだん減ってきているような印象を受けます。
 日本児童文学学会の発行した出版物では、「児童文学辞典」、「児童文学研究必携」、「日本児童文学概論」、「世界児童文学概論」ぐらいしか持っていませんでしたが、その他の「現代日本児童文学」の研究に必要な出版物はアマゾンなどでそろえました。
 学会の研究大会や研究例会に出席して、研究者の皆さんの各研究分野への情熱におおいに刺激を受けました。
 その後、「現代児童文学」を研究している人がほとんどいなくて、議論できないことが分かりましたので退会しました。

現代児童文学の可能性 (研究 日本の児童文学)
クリエーター情報なし
東京書籍

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