God is in the details ~神は細部に宿る~

一箱古本市専門店《吉田屋遠古堂》主人のぐうたらな日々。。。。

時折、送られてくるもの・・・

2006-08-04 22:02:22 | 日々の暮らし
 古本屋からけっこう高い本を買ったりすると、しばらくの間古書目録や古書市の案内が送られてくる。そのほかにもいろんな会の名簿なんかをもとに送られてきたりもするし、そういう場合は宛名が「~先生」となってたりもする(苦笑)

 古本屋さんによっては、巻頭にカラーのある結構な厚さの冊子だったりして、こんなのをみんなに無料で配布して儲けはあるのか?と思う反面、こんなことが出来るということは一冊売っただけでも結構な儲けがあるんだろうななどとさもしい事を考えたりもする。

 もちろん、そういったものは一通り目を通しておくのである。だって、面白いんだもん!最近届いた目録は、文字中心の450頁ぐらいある、結構分厚いものである。一番面白い学術雑誌のとこをちょっとのぞいてみましょう。

 まず、目についたのが、日本貝類学会の発行している貝類学雑誌ヴヰナスという雑誌。これはヴヰナスが貝の上にたっていることから命名したのだろうか?昭和3年にはじまって、平成11年まで70年以上続いている、由緒正しい学会誌である。きっと、一般人にはどうでも良いような貝類のことが事細かにのっているんだろうな(笑)さらに、貝類学会はもう一つ、こちらは昭和35年から平成14年まで刊行していた雑誌があって、こちらのなまえはちりぼたん。えっ?貝を牡丹の散った花びらに見立ててるのか!?ネーミングの由来が良くわからない。
 ちなみに、ちりぼたんは全32巻でおよそ27万円、ヴヰナスは全60巻(ただし1~10巻は復刻版)でおよそ47万円!!

 さて、こういう専門学会の専門誌には、当然聞き慣れない分野もある。植物分類地理学会もその一つ。会誌の名前が植物分類・地理であるが、はいったい何を表しているのだろう?

 地学研究という会誌は、名前からすると直球ど真ん中の非常に堅い感じの学会によるものと考えたいが、発行しているのは日本鉱物趣味の会である。趣味?研究?趣味が研究?研究が趣味?う~ん、わからない。

 ほかには、たとえば魚病研究魚病研究談話会が出している。常に魚の病気について談話していそうで、微笑ましいではないか(笑)

 で、私が究極の雑誌と呼んでいる、雑誌の頂点というよりもはや雑誌と呼ぶことすら申し訳ない(というより本当に雑誌なのか??)本がある。その名も国華!月刊で、明治22年に創刊されたかなり大判の書籍である。国華社というところ出だしている、日本美術の粋を紹介する本である。その美を表現するために、常に最新・最高の印刷技術を用いているらしい。それほど発行部数は多くないものと思われるが、とにかく手間と金を惜しまない本づくり。これの創刊号から平成17年までの1314冊コンプリートセットが売りに出ている。それも、内容を考えるとかなりお買い得だとは思うんだけど・・・9,975,000円だから、ちょっと手が出ない(笑)県立クラスの図書館には入っていると思うので、話の種にみんなで見てみよう!!