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「ORKの口伝」はフィクションです
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ORKの口伝127

2010-03-18 | フィクション
この文章は全てフィクションです
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「オレヴァホ・ラフ・クノダイスキーの口伝127」

ミラクルウォルナッツ

クルミの大型の一品種である。
大きさはオニグルミの1.2倍くらいであるが、
その中身の充実度はその他の栽培品種の追随を許さない。

まず、
クルミが持っている分厚いからの形状であるが、
クルミの果実特徴のしわがまったく無く、
非常に滑らかな球形をしているのである。
そして肝心の殻の中身であるが、
こちらもクルミ特有の込み入った形をしておらず、
いや、
していたのであろう痕跡である縞模様を持った、
こちらも非常に滑らかな球形をしているのである。
さながらまるで、
2ピースのゴルフボールの様である。

この充実した中身に比例して栄養価も高く、
特に油分は果実の中でもトップクラスの含有量である。
そしてその油分の豊富さから、
食用油の原料として重宝されているのである。
食用として利用されるこの果実の油であるが、
植物性油脂にしては揮発性が比較的高く、
燃料としても利用価値が高い。
古代夜の街道を歩くときに明かりがなくなったときは、
非常用として持ち歩いていたこのクルミを棒に固定し、
直接火をともして足元を照らしたそうである。

さて植物油原料としては利用価値の高いこのクルミだが、
食用としてはいまひとつのようである。
何よりもその油分の多さから、
食したときの口当たりが悪く、
さらに体格の良い大人でも3個も食べれば腹を壊す始末である。
また油分の多さと揮発性の高さのせいで、
調理中に果実自体が炎に包まれる事がままあるため、
食材としては大変危険な代物である。
ただこの調理中に燃え上がる事を面白がる集団がおり、
フライパンに10個のこの果実を入れ、
どれだけの高さまで炎が上がるかを競う大会があるそうである。
また、
腹を壊すという厄介な性質を逆に利用して、
便秘の最終手段として愛用されている。

ちなみに私もこの果実を食してみた。
決して燃え上がらないように、
低温でじっくりとローストして塩を一振りしてみた。
一個目は香ばしいナッツの香りと、
しっかりした油のうまみでこれは美味だとおもったが、
二個目になるともうすでに口の中は油ダマリと化しており、
歯も舌もヌルリヌルリとぬめって非常に不快。
三個目はもう口が拒否反応をしめしてしまい、
便秘治療の段階まではいたる事が出来なかったのである。
よほど脂っこいものが好きな方で無い限り、
市販の便秘治療薬を服用する事をお勧めするのである。

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この文章は全てフィクションです



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