いつまでもぼちぼち

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実在する全てと無関係です

読書録「おしかけツインテール6」ほか

2021-07-08 | Weblog
読書録「おしかけツインテール6」4

著者 高津ケイタ
出版 芳文社

p39より引用
“帰りに探すと案外迷って
決まらないものよ~?”

 金持ち引きこもりとその家に同居する女子
高生を主人公とした、日常系四コマ漫画。
 桜満開の花見所へ、同居する三人で出かけ
た主人公達。人混みが苦手な俊郎だが、スマ
ホがあればと力説したところ…。

 上記の引用は、温泉旅行へ行った当日にお
土産を探そうとする、主人公・花梨の母の台
詞。迷いに迷って、帰りの最後の休憩所やサー
ビスエリアで買う事が、わたしにも経験があ
ります。宿の部屋に置いてある、試食の茶菓
子を何も考えずに宿の売店で買ってしまうの
が、簡単ではありますね。ただ、正直大体同
じような物と味な気がするのは、旅行経験が
すくないからでしょうか。
 主人公・花梨と学友たちも卒業が近づいて
きて、進路と同居生活の行く先が気になる今
巻。どの様な結末を迎えることになっても、
最後まで読みたいと思わせる作品ではないで
しょうか。

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読書録「異世界おじさんVI」5

著者 殆ど死んでいる
出版 MEDIA FACTRY

p31より引用
“理論上どんな嫌なことでも
それを心で感じさえしなければ
ノーダメージだろう?
それをするんだ
心を殺される前に先に殺しておく技術なんだ”

 異世界から帰還したおじさんを主人公とし
た、ファンタジーコメディ漫画。
 温泉宿を襲った魔物たちを退けた、主人公・
おじさんと仲間たち。戦いの後、一人温泉を
堪能しているおじさんの所に、勇者・アリシ
アが入ってきて…。

 上記の引用は、甥とその友人に向けたおじ
さんの台詞。
理屈でわかっていても、なかなかそうは出来
ないものです。たどり着く先は無我の境地で
しょうか、偉大な宗教家くらいの修養が必要
そうです。
 ファンタジー、セ〇、ラブコメ、バトルと
盛りだくさんな内容、元の世界への帰還を望
むおじさんと、ヒロインたちは今後どうなる
のか、目が離せない展開です。
 アニメ化決定だそうで、おめでとうござい
ます。楽しみにしていますが、何というか、
もっとマイナーにじわじわと続くような作品
だと思っていたので、正直驚いています。嬉
しい。

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読書録「検屍官」3

著者 P.コーンウェル
訳 相原真理子
出版 講談社文庫

p66より引用
“シカゴの検屍局長補佐をつとめる皮肉屋の
友達はよく言う。
「どうだっていいじゃないか。人間は死ぬ。
だれでもみんな死ぬんだ。死ぬとき健康だっ
たからって、それが何になる?」”

 女性検屍官を主人公とした、長編ミステリ
小説。
 真夜中にかかってきた電話に出る主人公・
ケイ・スカーペッタ。受話器から聞こえる声
から大体の内容を把握し、彼女は自らの勤め
を果たすために出かける…。

 上記の引用は、法医学者の宴会での暴飲暴
食などについての一節。
体に悪い事がわかっていて、それについて一
般の人々より良く分かっているような職に就
いていても、食べずにはいられないこともあ
るのかもしれません。
 遺体検分の描写が細かいのが、主人公の職
が検屍官であることに説得力を持たせている
ように思われます。
コンピュータ周りの様子の書かれ方等に、時
代の流れを感じざるを得ません。フロッピー
ディスク全盛期のようです。

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読書録「証拠死体」4

著者 P.コーンウェル
訳 相原真理子
出版 講談社文庫

p160より引用
“ つきあいが長くなるにつれ、マリーノは
ますます私にいろいろなものを見せたり、説
明したりするようになっていた。そんな風に
なったのは、一つには彼が私の命を救ってく
れたからだと思う。あの恐ろしい出来事が私
たちを結びつけ、あまり似つかわしいとは言
えないペアにしたのだ。”

 女性検屍官を主人公とした、長編ミステリ
サスペンス小説。シリーズ第二弾。
 楽しい思い出、迷いと恐怖を記した手紙を
残し、成功を収めていた作家が殺害された。
凄惨な被害者の検屍を終えた主人公・ケイは、
何者かに命を狙われていることを知っていた
はずの被害者の死に際の行動に疑念を抱く…。

 上記の引用は、前作の事件を共に捜査した
後の主人公・ケイと刑事の関係について書か
れた一節。
最初は反目していたような感じの二人でした
が、すっかり良き相棒といった感じです。登
場する人物の関係性の変化も、シリーズ物の
楽しみの一つですね。
 情景、科学捜査の様子、登場人物の背景や
心情等の描写が、大変細やかに書かれていま
す。そのため、文庫で500p長の作品となるの
で、少し人を選ぶところかもしれません。
間を開けて読むと、前後の出来事や人物名を
忘れてしまいそうなので、この手の長編小説
は、早めに通して読むのがいいのかもしれま
せん。

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読書録「化学探偵Mr.キュリー7」4

著者 喜多喜久
出版 中央公論新社

p233より引用
“「何らかの効果を謳うのであれば、個別の
商品についてそれぞれ臨床試験を行い、効き
目があることを証明すべきだ。それが『科学
的』であるということだと俺は思う。しかし、
実際にそこまでやっている商品はほとんどな
いんじゃないか。”

目次より抜粋引用
“みゅーたんと赤色の疑惑
 国島聖也と橙色の謀略
 仁川慎司と黄色の邪霊
 猫柳課長と緑色の連鎖
 美間坂剣也と水色の消失”

 優秀な化学者と大学職員を主人公とした人
気ミステリ小説シリーズの、個性豊かな脇を
固める登場人物のエピソードを描いた短編集。
 主人公・沖野の学生時代から沖野に想いを
寄せる人気芸能人の受けた仕事の話まで、シ
リーズを彩った人々の魅力あふれる話が描か
れています。

 上記の引用は、健康に良いといって売り出
されている商品についての、主人公・沖野の
意見。
本当に効果が出るかどうかは、個人差がある
でしょうから、科学的証明を健康食品でする
のは難しそうですね。自分の体に良いものは、
自分の体で試して探しているしかないのかも
しれませんが、意味のないものに大金をはた
くような事にはなりたくないものです。
 読みやすい短編集で、シリーズの奥行きを
より深める脇役の逸話を楽しめます。人死に
が出ないミステリなので、比較的穏やかな気
持ちで楽しめるのではないでしょうか。

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