俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

春蘭

2016-03-26 | 俳句・春・植物




春蘭や林の一本道をきて



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ラン科の多年草。

山林や低地の乾燥した所に自生し、観賞用に栽培もされる。







三~四月、茎先に淡黄緑色の花を一つつける。

花には紅紫色の斑点がある。







花は塩漬けにして湯を注ぎ、蘭茶として飲む。







林の中の一本道を歩いて来ると、樹木の下に春蘭があちら

こちらで花をもたげていた。

薄緑色なので、よく気をつけて見ないと通り過ぎてしまうとこ

ろであった。






春蘭の日溜りてふにゐたりけり



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辛夷

2016-03-25 | 俳句・春・植物




竹林の風に開きし辛夷かな



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モクレン科の落葉高木。

日本特産種。

山林に自生し、庭に栽培もされる。







三~四月、葉に先立って枝先に芳香のある白色六弁花を

つける。

古来より農事暦と深い関連があり、北国では辛夷を田の神

の来訪する依代と考え、田仕事を始める目安としていた。







竹林を渡る風を受けて辛夷が咲き出していた。

満開になると春もいよいよたけなわとなる。






諍ひの屈託忘れ花辛夷



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三椏の花

2016-03-24 | 俳句・春・植物




三椏の花に寄りきし夫婦かな



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ジンチョウゲ科の落葉低木。

中国原産。







樹皮は上質和紙の主要原料となる。







三~四月頃、葉に先立って淡黄色の筒状花を咲かせる。

枝が三本ずつに分かれて出ることからこの名がある。

「結香(むすびき)の花」とも呼ぶ。







三椏の花が淡い黄色でぼってりと咲いていた。

そこへ中年の夫婦が「何という花?」と言って寄ってきた。






風なくて結香の花円なせり



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春の月

2016-03-23 | 俳句・春・天文




春月やラフマニノフのヴォカリーズ



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春の夜は大気中の水分が多く、空気は透明度が低くなる。

月も輪郭がぼやけ、にじんだように潤んで見える。







明るく艶なる春の月を眺めながら、ラフマニノフのヴォカリー

ズを諏訪内晶子のヴァイオリンで聴いていた。

流れるようでいて情感のある演奏であった。






山門の上や大きな春の月



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白木蓮

2016-03-22 | 俳句・春・植物




はくれんに正午の鐘の鳴りにけり



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モクレン科の落葉小高木。

中国中部原産。







三月頃、枝先に芳香のある大きな白色の六弁花をつける。







すでに白木蓮が咲きだしていた。

その真っ白い花を仰いでいると、昼を告げる鐘が鳴り渡った。






はくれんや来世といふを信じゐて



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