旅疲れとは贅なるよ額の花
ユキノシタ科の落葉低木。
紫陽花の母種で、関東南部、伊豆七島の海岸近くの山地に自生し、観賞用に栽培もされる。
六~七月頃、枝先の散房花序に多数の小花をつけ、周囲を蕚である装飾花が取り巻く。
それが額縁に似るのでこの名がある。
花色は、青紫、紫、紅、淡紅、白などがある。
梅雨空のもと、しっとりと咲くところに風情がある。
大津への旅から帰って少し旅疲れが出た。
だが、今は旅行者が増えたとはいえ、旅疲れはまだ贅沢のように思われた。
外では、額の花が雨に濡れていた。
昨夜(よべ)の雨宿してゐたり額の花