兜の額部分に自分のシンボルを飾ったものを「前立て」といったそうです。
本多平八郎忠勝の「とんぼの前立て」、伊達政宗の家臣・伊達藤五郎成実の「むかでの前立て」
トンボとムカデは後退しないので、戦場で強さをアピールするのに役にたったことでしょう。
蝶々の模様は、さなぎの形がいったん死んだように見えることから、不死身の意味を持つのだそうです。
陣羽織に描かれた「破れ扇」も驚きました。美しい扇ならともかく
白扇がびりびりに破れ、骨がむき出し 傾き 今にも風で飛ばされそうな模様でした。
ぼろぼろになってもなおも踏みとどまって私は戦うという、武将の覚悟を表しているのだとか。
日本では、多くの人から注目される人は、精神的なメッセージまで衣装に込めてきたそうです。
たけしアートビートhttp://www.nhk.or.jp/takeshi-art/
東京にあこがれて上京した青年の苦悩を歌った長渕剛の「とんぼ」も
一度飛んだら、決して後ろに下がらないという意味も含んでるるような気がしてきました。
日本でオリンピックが開催された時、亀倉雄策は公式ポスターのデザインで有名になりましたが
デザイナーが反戦を訴えたポスターとして注目された「燃え落ちる蝶」で、なぜ蝶かという意味も
不死身と関係しているのでしょうか、ご覧ください。「ヒロシマ・アピールズ」ポスター 1983-1989
http://www.jagda.org/hiroshima/appeals/
知る楽しみを知ると、知らないともったいないこと多いと感じます。
さて、後退しないと聞くと、どんな印象をお持ちですか?
なんてことない、私たちも死に向かって生き始めたら、後退はありません。
トンボやムカデが鉄砲玉と異なる点は、時々止まって休むことでしょう。
次に飛ぶ方向を、そのときに考えているようにも見えます。
休んで 動いて 休んで 動いて
今日は、どっち向いて進んでみましょうか