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フィギュアスケート男子

2006年02月17日 07時51分25秒 | トリノ五輪
ショートプログラムの終わってEvgeni PLUSHENKOの金メダルは確定と言われたが、その言葉通りに一人別次元の力を見せた。ショートプログラム90.66、フリー167.67、トータル258.33全てがパーソナルレコードであり、2位と27.12ポイントという大差がついた。ジャンプの安定感もずば抜けていて、もちろんジャンプ以外の要素も素晴らしかった。重圧はあったはずだ。ソルトレークシティーでは金を逃し、王者にとって最後に残った勲章がオリンピックの金メダルだった。金メダルだけを目指し、それをもぎ取る強さはショートプログラムで強く印象に残った。フリーでは、落ち着いた勝ちにいった演技できっちりと結果を出した。最強。無敵。強さの体現者。心技体すべてで抜きん出て、彼以上に金メダルに相応しい者は少なくともトリノの地にはいない。

2位にスイスStephane LAMBIEL。4回転3回転2回転のコンビネーションはPLUSHENKOより素晴らしかった。ジャンプでいくつかのミスをしたが、それでも次々とジャンプを飛び続け、現在の採点方式での戦い方を熟知し、うまく滑り切った。
3位はカナダJeffrey BUTTLE。4回転の失敗を含め、いくつかのミスがあったがフリーの得点ではPLUSHENKOに次ぐ第2位。キレのあるスケーティングと精神的な強さが彼にメダルをもたらした。

4位アメリカEvan LYSACEKはフリーは10位と出来が悪かったが、中一日の間にまるで別人のように素晴らしいスケートへと変貌した。フリーだけなら3位となる高得点でメダルに肉薄した。一方、ショートプログラム2位のアメリカJohnny WEIRは4回転を狙わず、またコンビネーションジャンプも少なく技術点が伸びずに5位と沈んだ。

高橋大輔は果敢に4回転に挑むが失敗。その後いくつかのミスはあったもののスピード感のあるスケートが印象に残った。技術点が振るわずに結果は8位。現行の採点システムでは失敗があっても技術点を稼ぐことは可能だが、高橋にそれだけの余裕がなかった。
現在の彼の力からするとこの成績は妥当なもの。ある程度は彼の力はアピールできただろう。ジャンプの安定感なども今後の課題だがそれ以上に精神面の更なる成長が必要だろう。
彼の8位という順位はともかく、彼の演技に対しては賞賛に値すると思っている。


ショートプログラムと同様NBCのサイトの主力選手評
Instant reports: Men's free skate(英語)


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2 コメント

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haruと申します。TBしました。 (haru)
2006-02-18 00:12:11
プルシェンコの演技素晴らしかったです。感動しました。
まだ5人ぐらい選手が残っているのに金メダル確定と言わせているのは凄いです。
高橋選手は本当にお疲れ様でした。
今回は、彼だけでなく大舞台で緊張して力を出し切れなかった選手はいっぱいいましたね。ガラスの心臓と言われた彼にしては善戦したと思います。次のバンクーバーでは織田くんとリベンジして欲しいです。
また来ます
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コメントありがとうございます。 (奇天)
2006-02-18 00:52:48
プルシェンコは重圧もあったはずなのに、氷の上ではまったく感じさせませんでしたね。それだけで、もう本当に凄いです。

高橋はショートプログラムの時に比べるとやや魅せる部分が物足りなかった感じでしたが、果敢に攻めていって良かったと思います。これまで高橋の演技はあまりちゃんと見たことがなかったのですが、魅了されました(笑)。
この経験を生かして今後の成長が楽しみですね。
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