奇想庵@goo

Sports, Games, News and Entertainments

感想:MM9-MONSTER MAGNITUDE-

2010年10月03日 02時02分17秒 | テレビ番組
山本弘のSF小説を原作とした特撮ドラマ。ただし、原作の基本設定のみ生かして内容はほぼオリジナルとなっている。

怪獣災害が台風のように自然災害として捉えられている日本が舞台。MM1未満はSと称され環境庁の管轄、一方、規模の大きなMは防衛省の管轄とされ、中規模のM災害に対応する存在としての気象庁特異生物部対策課機動班の面々をメインに描いている。
とはいえ、伊藤和典の脚本はストレートでは全くない。正義の公務員という点から、「機動警察パトレイバー」を思い起こさせる雰囲気が随所に漂っていた。

実際にM(怪獣)の登場するシーンは少ない。ちゃんと登場したのは第5話と最終回に至る12・13話くらい。不思議さを前面に出したタイムトリップものである6話は異色作だが、本シリーズの真骨頂は人間関係の細かなやり取りがメインとなった7・8話だろう。
防衛省からの出向でやって来た氷室と、本作のヒロインの一人である朏(みかづき)との恋愛のようなそうでないような微妙な関係性を淡々と描いている様は他ではなかなか見られない面白さがあった。

一方で、もう一人のヒロイン藤澤はちょっと造型が雑な印象。彼女だけキャラを際立たせて、他を複雑で厚みのある造型にしようとしたのだろうが、藤澤はもっとシンプルで良かったように思う。藤澤が目立たない展開の方がストーリーに入り込めたのは間違いない。

謎の少女の全容が明かされていないなど、終わったとはいえいくらでも続編が作れるようになっている。もう少しこのキャスト・スタッフでいろんな展開を見てみたいと思わせるだけに、期待したいところだ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿