感想：MM9-MONSTER MAGNITUDE-

山本弘のSF小説を原作とした特撮ドラマ。ただし、原作の基本設定のみ生かして内容はほぼオリジナルとなっている。

怪獣災害が台風のように自然災害として捉えられている日本が舞台。MM1未満はSと称され環境庁の管轄、一方、規模の大きなMは防衛省の管轄とされ、中規模のM災害に対応する存在としての気象庁特異生物部対策課機動班の面々をメインに描いている。
とはいえ、伊藤和典の脚本はストレートでは全くない。正義の公務員という点から、「機動警察パトレイバー」を思い起こさせる雰囲気が随所に漂っていた。

実際にM（怪獣）の登場するシーンは少ない。ちゃんと登場したのは第5話と最終回に至る12・13話くらい。不思議さを前面に出したタイムトリップものである6話は異色作だが、本シリーズの真骨頂は人間関係の細かなやり取りがメインとなった7・8話だろう。
防衛省からの出向でやって来た氷室と、本作のヒロインの一人である朏（みかづき）との恋愛のようなそうでないような微妙な関係性を淡々と描いている様は他ではなかなか見られない面白さがあった。

一方で、もう一人のヒロイン藤澤はちょっと造型が雑な印象。彼女だけキャラを際立たせて、他を複雑で厚みのある造型にしようとしたのだろうが、藤澤はもっとシンプルで良かったように思う。藤澤が目立たない展開の方がストーリーに入り込めたのは間違いない。

謎の少女の全容が明かされていないなど、終わったとはいえいくらでも続編が作れるようになっている。もう少しこのキャスト・スタッフでいろんな展開を見てみたいと思わせるだけに、期待したいところだ。

スカパーが映らない！

今日、突然スカパーが見れなくなった。画面は真っ暗で「受信できません」の表示のみ。チューナーのチャンネル欄も「－－－」と表示されていた。
最初、梅雨空の影響を考えたが、今日は雲は出ていたが雨は降っていない。アンテナが急に向きがおかしくなったという訳でもなさそう。そもそもアンテナレベルが０で微動だにしない。コンセントを抜き差しすると、一瞬まともに映るがすぐに元の状態に戻った。
過去にもここまでひどくはないがフリーズのような症状が出たことがあった。その時はコンセントの抜き差しで解決した。今回はそれでも治らない。試行錯誤の結果、問題がチューナーであることは確定できたが、そろそろ寿命だろうと感じてしまった。

まだスカパーになる前、パーフェクTV！としてスタートしたのが1996年９月。その正式サービススタート直前に加入した。もちろん目的はNFLを見るため。2000年にNFLシーズンチケット放送が行われた。これはシーズンチケットを購入すれば生放送を始め多くの試合を見られるもので、すぐに飛びついた。価格は２万円。その時に、先着１万名にスカパーのチューナーとアンテナを無料でもらえるサービスがあった。当時、統合してスカイパーフェクTV！となっていて、スカイサービスも見られるチューナー＆アンテナが欲しかったところだった。結局NFLのシーズンチケットによる放送はわずか２年で終了してしまったが、今もGAORAとG+が中継しているのでスカパーなしにNFL観戦ライフは送れない。
その時手に入れたチューナーとアンテナを今も現役で使っている。チューナーはaiwa製でいろいろ不満もあるにはあるが、きちんと映ってくれさえいれば満足だった。

数時間電源を消して放置していたら、チューナーは回復した。ＰＣなどもあるので熱対策で冷房を入れたり換気したりはしているが、ずっとつけっぱなしだったからへたってきたといったところか。ただ今回は回復して大事に至らなかったが、今後不安を抱えながらでは辛い。まもなくNFLのシーズンも始まるのでチューナーの買い替えは急務と言える。まあ仕方ないとはいえ手痛い出費になるけれど。

スペクトルマン

スカパーのフジテレビ系３チャンネルが今月から「ビープロ」特集と題した企画を行っている。「マグマ大使」「スペクトルマン」「怪傑ライオン丸」の特撮３作品が各チャンネルで放送される。ウルトラマンや仮面ライダーシリーズに比べＢ級色の強い印象の作品だ。
子供の頃、再放送などでそれぞれの番組は見た記憶がある。ただ具体的な内容までは覚えていない。「マグマ大使」は子供ながらに子供っぽさが強い気がしたような記憶がある。それに比べ「スペクトルマン」はそれなりに面白かった覚えがあった。「怪傑ライオン丸」については他に同様の特撮作品が多くてほとんど印象が残っていない。「超人バロム１」「人造人間キカイダー」「電人ザボーガー」「レインボーマン」「イナズマン」「秘密戦隊ゴレンジャー」「変身忍者嵐」など仮面ライダー以外にも等身大変身ヒーローものは多く、再放送なども少なくなかった。主題歌は覚えているので見ていたはずだが、内容の記憶はとても曖昧だ。

３作品のうち「マグマ大使」はさすがに見る気がない。「怪傑ライオン丸」はちょっと興味あり。そして、最も興味があったのが「スペクトルマン」だった。
そして、今日１話から４話まで放送され、その第１話を見た。当事はこれを喜んで見ていたんだなあというのが感想。ウルトラシリーズ、特にセブンは今見ても観賞に堪える話が少なくない。それに対し、第１話だからということもあるのだろうが、「スペクトルマン」は見るに忍びないと言うか……。
もちろん、まともに見ても仕方ないので、自分なりに突っ込みどころを探しながら見るわけだが、突っ込みどころしかないので、そういう見方さえ拒絶されている感じだ。巨大ヒーローが出ているだけで熱中して見ることが出来た時代だったということだろうか。

火－金で一日４話ずつという正気の沙汰じゃない放送形態ということもあって、さすがに毎日見る時間もなく、かといって録画しても見るかどうか微妙で困り果てているところだ。１話からもっと面白ければまた違うのだけど。

素晴らしきビープロ特撮の世界

スキウタ

昨日ＮＨＫが今年の紅白歌合戦のウリとして募集していた「スキウタ」の結果を発表した。

http://www3.nhk.or.jp/kouhaku/news1121.html

投票ハガキやメールなどによる150万件以上の投票結果から、単純な合計でなく投票種別に順位を出し、平均の少ない上位100曲（紅白）が選出された。歌手名が公表されていないため不明瞭な点もあるが、ざっと見る限り結構バランスの取れた内容だ。

最多の５曲選出されたのはＳＭＡＰ。国民的人気グループであり、「世界に一つだけの花 」など素晴らしい歌もあるので当然の結果だろう。
４曲はMr.Children。個人的にはあんまり関心のあるバンドではないが、人気の高さが示された。
３曲は、石川さゆり、ORANGE RANGE、氷川きよし、松田聖子、美空ひばり、山口百恵の６組。紅白のアンケートであり、出場の可能性のない歌手の曲には投票しにくいという面を考えれば、美空ひばり、山口百恵の二人は本来はもっと高く評価されるべきだろう。演歌界の二人はいま最も人気の高さを誇る男女で妥当な結果。ORANGE RANGEはここ数年で最もブレイクしたグループ。松田聖子もさすがと言うべきか。

２曲は、aiko、宇多田ヒカル、Every Little Thing、小田和正、かぐや姫、北島三郎、Kinki Kids、GLAY、ケツメイシ、米米CLUB、小柳ゆき、坂本九、坂本冬美、サザンオールスターズ、沢田研二、高橋真梨子、CHAGE & ASKA、T.M.Revolution、テレサ・テン、DREAMS COME TRUE、中島美嘉、中島みゆき、長渕剛、中村美律子、中森明菜、浜崎あゆみ、B'z、一青窈、平井堅、松任谷由実、森進一、八代亜紀、ゆずと多数の歌手が並ぶ。ほぼ実力派ばかりで納得できるメンツだろう。

全体的にバランスの取れている感が強いが、意外な曲は、「宇宙戦艦ヤマト」「ハッピー☆マテリアル」のアニメソング、関ジャニ∞の「好きやねん、大阪」。「タッチ」はカラオケランキングで常に上位だし実写映画化もされて選出は当然。ジャニーズはＳＭＡＰの５曲、Kinki Kidsの２曲のほか、少年隊、TOKIO、関ジャニ∞が１曲ずつ。
新御三家では野口五郎、西城秀樹が１曲ずつなのに郷ひろみはなし。この世代ではジュリーの２曲が光る。
ポルノグラフィティが１曲だけなのは少し意外な感じ。サザンオールスターズも２曲だけ。これは不出場確定の影響か。

１曲も選ばれていない歌手で、スポーツ新聞に取り上げられていたのは美川憲一だが、個人的に驚いたのは松山千春。人格はともかくいい曲は多いのに。デュオの不振も目立った。あのCHEMISTRYを始め、PUFFY、Kiroro、「待つわ」のあみんなど。他に、ウルフルズ、爆風スランプ、チェッカーズ、BUMP OF CHICKEN、TUBE、チューリップ、アリス、コブクロ、ゴダイゴ、ソロでは、石原裕次郎、藤井フミヤ、中村あゆみ、近藤真彦、矢沢永吉、中村雅俊、細川たかし、都はるみらが漏れた。

今回の結果はあくまでも「参考」ということなので、実際の紅白の出場者や選曲はどうなるか分からないし、紅白は例年見たい曲だけ見るという状況なので今年もそれが変わることはないだろう。先日、再放送だったがBSディベートで紅白が取り上げられているのを見たが、現行の紅白は限界に来ているという現状認識が論者全員にあった。長時間、生放送で放映する意味合いは現在全く見えない。個人的には200曲をただ流してもらってもいいくらい（映像もいらない）。審査に参加できるなどの変更も行われるが、紅白の合戦の価値は微塵も感じられない以上、てこ入れにもなってないと思う。１対１の勝負方式にするとかならまだしも・・・。