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NFL Wildcard Playoff Review II

2007年01月09日 21時02分58秒 | アメリカンフットボール
☆ New York Jets 16-37 New England

ニューイングランドはファーストドライブをTD。対するジェッツは何も出来ずにスリーアンドアウト。大差の展開を覚悟したが、ジェッツは攻撃陣が踏ん張り10-17で折り返し。FGを1本ずつ入れあった後の第3クォーター残り1分52秒。QBチャド・ペニントンがフレアに投げたパスはLBルーズベルト・コルヴィンにカットされた。あわやインターセプト。しかし、ボールは地面に転がり、ジェッツ側がホッとした瞬間。NTヴィンス・ウィルフォークが誰も反応しなかった空白の時間にただ一人反応していた。リターンTDこそ防いだが、均衡はこのワンプレイでついに崩れた。
1TD差以内での緊張感は、実力の差を覆い隠し、互角の勝負に導いていた。特にQBペニントンはブレイディに勝るとも劣らないクォーターバッキングを見せた。たった一度のボーンヘッド。得意のWRへのスクリーンは明らかなバックワードパスだったにもかかわらず、それを忘れてしまった。非常に深い駆け引きの争いは残念ながらこれで終わった。
HCエリック・マンジーニは、明らかな奇策は見せなかったが、常にベリチックと神経戦を演じてみせた。守備はニューイングランドの攻撃に耐え切れなかったが、攻撃は強い守備をかなり攻略してみせた。あと少しの精度と、ゴール前での決定力があれば勝敗はもっともつれただろう。
ニューイングランドは、地元で安定した戦いを見せた。奇をてらわず、地力の差をじっくりと発揮した。経験の豊かさが焦りを生まずに戦わせた。特にブレイディのプレイは完璧に近い安定感だった。ランでも3人のRBを使い分けてうまく試合をコントロールした。ただ次戦はロードでのサンディエゴ戦。プレイオフに強いとはいえ、不利であることは間違いない。それを覆す何かを用意できるか。

☆ New York Giants 20-23 Philadelphia

ジャイアンツは予想以上に健闘した。チームのモメンタムは感じなかったが、後半の低迷していた頃とは違い、持てる力を存分に発揮した。負ければRBティキ・バーバーにとって最後となる試合。彼の気迫がチームに誇りを思い出させたかのようだった。TEジェレミー・ショッキーは痛む足を引き摺りながらも要所要所でQBイーライ・マニングを助けた。OLもイーグルスのパスラッシュからよくイーライを守った。ジャイアンツは間違いなく現時点での全力を出し切った。
それでも最後にFGを決められて敗戦。点差以上の実力差を感じた敗戦だった。フィラデルフィアはモメンタムを維持してホームで戦えると見ていたが、意外にも勢いは感じられなかった。QBがジェフ・ガルシアということで、微妙にプレイオフの緊張感をプレッシャーに感じている印象。それでも目立ったミスを犯さず、堅実に堅実に戦い抜いて勝利をもぎ取った。
スタッツ以上に両チームのQBの力の差は感じられた。ジャイアンツのOLは本当によく守り通した。対して、ガルシアは何度もパスラッシュに苦しんだ。ビッグプレイはできなくとも、ミスを犯さないことでチームに勝利をもたらすクォーターバッキングが印象深い。
RBティキ・バーバーは激しくマークされながらも137ヤードを獲得。しかし、この数字では勝利は呼び込めない。ジャイアンツはよく戦ったが、それでも勝利に届かない。埋められない両チームの差が実力の違いと言えるだろう。フィラデルフィアは敵地でシカゴと戦う。オフェンスが我慢し、ディフェンスが勝負に挑めば勝機はある。ジャイアンツ戦の勝利をうまくモメンタムに繋げられるかが鍵となりそうだ。


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