各国主要プロスポーツリーグの選手の平均サラリーのランキングが発表された。
REVEALED: The world’s best paid teams, Man City close in on Barca and Real Madrid
ESPNのサイトでは各チームの総額も表示されている。
Highest-paying teams in the world
1. バルセロナ
2. レアル・マドリード
3. マンチェスター・シティ
4. チェルシー
5. ロサンジェルス・レイカーズ
6. ニューヨーク・ヤンキース
7. ACミラン
8. バイエルン・ミュンヘン
9. フィラデルフィア・フィリーズ
10.インテル
こうして見ると、サッカーのビッグクラブが上位を占めている。チーム総額でも上位10チームのうち6つがサッカーで、残る4チームがMLBとなる。
一方、リーグ別のチーム平均で見るとがらりと様相が変わる。取り上げられた14のプロリーグをランキングしてみると、
各リーグは、
である。
次に、これを平均サラリーの標準偏差の大きい順に並べてみる。
※は、リーグ内で最も高額のチームの平均サラリー割る最も低額のチームの平均サラリー。
標準偏差とはばらつきを表し、標準偏差が大きいほどばらつきが大きいことを意味する。
サッカー界で三大リーグとも呼ばれるスペイン・イングランド・イタリアのリーグが抜きん出ていることが分かる。特にリーガ・エスパニョーラはバルセロナとスポルティング・ヒホンで22.81倍の差となっている。
サッカーの場合は下位リーグとの入れ替え戦が存在するオープンなリーグなので、こうした差があってもリーグとしての健全性が保たれていると見ることはできる。ただ、それでも度が過ぎているという批判は十分に成り立つだろう。
入れ替え戦のないクローズドなリーグでは戦力均衡がリーグ運営の基本だが、MLBは例外となっている。野球という競技の特性や試合数の多さでカバーできている部分は大きいが、国内経済の状況によっては30チームを維持できるのか心配になる。
標準偏差はそれほど大きくはないが、19.18倍という大きな差があるスコットランドリーグ。セルティックとレンジャーズの2強が突出するリーグだが、そのうちの一方であるレンジャーズが財政難により破産に至った。
サッカー界ではFFP(ファイナンシャル・フェアプレー)制度の導入などクラブ経営の健全化を進めている。欧州は経済的にも不安定さを増しており、特にスペイン・イタリアはリーグ運営上の問題も大きい。
また、ロシア・中東・中国といった国々から資本の流入があったり、これらの国のリーグへ高額オファーによって選手が流出するという流れも進んでいる。欧州への選手供給の最大の国であったブラジルは経済成長により国内リーグでの選手の年俸高騰があり、アフリカやアジアからの選手供給が求められるようにもなった。
日本は、プロ野球やJリーグで選手の流出が続いており、国内経済の低迷と相まって国内プロスポーツ界は厳しい状況にある。そうした状況に対して危機感の乏しさこそが最大の難問だろう。
REVEALED: The world’s best paid teams, Man City close in on Barca and Real Madrid
ESPNのサイトでは各チームの総額も表示されている。
Highest-paying teams in the world
1. バルセロナ
2. レアル・マドリード
3. マンチェスター・シティ
4. チェルシー
5. ロサンジェルス・レイカーズ
6. ニューヨーク・ヤンキース
7. ACミラン
8. バイエルン・ミュンヘン
9. フィラデルフィア・フィリーズ
10.インテル
こうして見ると、サッカーのビッグクラブが上位を占めている。チーム総額でも上位10チームのうち6つがサッカーで、残る4チームがMLBとなる。
一方、リーグ別のチーム平均で見るとがらりと様相が変わる。取り上げられた14のプロリーグをランキングしてみると、
リーグ | チーム数 | チーム平均 |
---|---|---|
NFL | 32 | $112,626,563 |
MLB | 30 | $98,021,906 |
EPL | 20 | $79,494,543 |
Bundes. | 18 | $68,321,986 |
NBA | 30 | $62,874,348 |
NHL | 30 | $58,173,982 |
La Liga | 20 | $49,256,581 |
Serie A | 20 | $49,002,008 |
NPB | 12 | $20,297,149 |
SPL | 12 | $11,164,270 |
AFL | 17 | $8,091,624 |
IPL | 10 | $7,925,508 |
MLS | 19 | $5,349,646 |
CFL | 8 | $4,318,088 |
各リーグは、
リーグ | 国 | 内容 |
---|---|---|
NFL | 米 | National Football League アメリカンフットボール |
MLB | 米・加 | Major League Baseball 野球 |
EPL | 英 | Premier League サッカー |
Bundes. | 独 | Bundesliga サッカー |
NBA | 米 | National Basketball Association バスケットボール |
NHL | 米・加 | National Hockey League アイスホッケー |
La Liga | 西 | La Liga(リーガ・エスパニョーラ) サッカー |
Serie A | 伊 | Serie A サッカー |
NPB | 日 | 日本野球機構 |
SPL | ス | Scottish Premier League スコットランドのサッカーリーグ |
AFL | 豪 | Australian Football League オージーボール |
IPL | 印 | Indian Premier League クリケット |
MLS | 米 | Major League Soccer サッカー |
CFL | 加 | Canadian Football League カナディアンフットボール |
である。
次に、これを平均サラリーの標準偏差の大きい順に並べてみる。
リーグ | チーム数 | 標準偏差 | ※ |
---|---|---|---|
La Liga | 20 | 2219018 | 22.81 |
EPL | 20 | 1847172 | 10.30 |
Serie A | 20 | 1672377 | 14.59 |
MLB | 30 | 1139733 | 3.35 |
Bundes. | 18 | 1085354 | 4.28 |
NBA | 30 | 683984 | 1.86 |
SPL | 12 | 515019 | 19.18 |
IPL | 10 | 366257 | 1.41 |
NHL | 30 | 347488 | 1.99 |
NFL | 32 | 277167 | 1.86 |
NPB | 12 | 220452 | 2.26 |
MLS | 19 | 128294 | 6.22 |
AFL | 17 | 6660 | 1.15 |
CFL | 8 | 5868 | 1.20 |
※は、リーグ内で最も高額のチームの平均サラリー割る最も低額のチームの平均サラリー。
標準偏差とはばらつきを表し、標準偏差が大きいほどばらつきが大きいことを意味する。
サッカー界で三大リーグとも呼ばれるスペイン・イングランド・イタリアのリーグが抜きん出ていることが分かる。特にリーガ・エスパニョーラはバルセロナとスポルティング・ヒホンで22.81倍の差となっている。
サッカーの場合は下位リーグとの入れ替え戦が存在するオープンなリーグなので、こうした差があってもリーグとしての健全性が保たれていると見ることはできる。ただ、それでも度が過ぎているという批判は十分に成り立つだろう。
入れ替え戦のないクローズドなリーグでは戦力均衡がリーグ運営の基本だが、MLBは例外となっている。野球という競技の特性や試合数の多さでカバーできている部分は大きいが、国内経済の状況によっては30チームを維持できるのか心配になる。
標準偏差はそれほど大きくはないが、19.18倍という大きな差があるスコットランドリーグ。セルティックとレンジャーズの2強が突出するリーグだが、そのうちの一方であるレンジャーズが財政難により破産に至った。
サッカー界ではFFP(ファイナンシャル・フェアプレー)制度の導入などクラブ経営の健全化を進めている。欧州は経済的にも不安定さを増しており、特にスペイン・イタリアはリーグ運営上の問題も大きい。
また、ロシア・中東・中国といった国々から資本の流入があったり、これらの国のリーグへ高額オファーによって選手が流出するという流れも進んでいる。欧州への選手供給の最大の国であったブラジルは経済成長により国内リーグでの選手の年俸高騰があり、アフリカやアジアからの選手供給が求められるようにもなった。
日本は、プロ野球やJリーグで選手の流出が続いており、国内経済の低迷と相まって国内プロスポーツ界は厳しい状況にある。そうした状況に対して危機感の乏しさこそが最大の難問だろう。