奇想庵@goo

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中古ソフト

2007年03月30日 21時07分20秒 | アニメ・コミック・ゲーム
GAMENEWS WATCHERさんを見て知ったが、中古ゲームソフト販売で知られた「カメレオンクラブ」を展開する上昇が経営破綻したそうだ。

「カメレオンクラブ」の上昇が経営破たん

それについて語っているブログを見て、私も思うところを少し述べたい。

ゲームソフトの中古販売はSFCの頃までは広く扱われていたが、その後メイカー側のキャンペーンに押されて取りやめるところが続出した。裁判の場でその是非が争われることとなり、最高裁で販売側が勝訴した。メイカー側は対応策としてベスト版などの廉価版の発売で凌いでいる状況だ。
実際、ベスト版が発売されるまでの間隔はかなり早くなったし、初回特典などのサービスを無視すればベスト版まで待ってもいいと思うことが増えたと思う。中古ソフトに抵抗は感じないが、新作ソフトとの価格差があまり無ければあえて中古を買うことはしない。

ゲームを他のエンターテイメントと比較すると、価格が飛び抜けて高いこと、手軽に作品に触れにくいこと、過去の作品に触れにくいことなどが特徴として挙げられる。
価格は昔のロムの時代に比べれば安くはなったが、それでも高価なことには変わりない。もちろん時間当たりの単価として見ればまた変わってくるが、実際にプレイしてみないと面白さが分からないためリスクが高い。体験版もコアユーザーを除くとそんなに触れる機会がない。
最近少しずつ流れが変わってきたものの過去の名作に触れることができなかったりするのも、ハード自体の進化という側面を持つゲームの特性だ。

売り方を見ていると、ゲーム業界は下手なやり方をしているように思ってしまう。簡単に言えば、ハードを売るようにソフトも売っている感じだ。ハードは新しいものほど価値が高いものであることが普通だ。しかし、ソフトは新しいことが良いとは限らない。
もちろんソフトでも新作であることの付加価値はある。音楽でも映画でもたいていは最初にパッと売れてすぐに売れなくなるわけだし。でも、ゲームの場合他のジャンルと比べても発売から時間が経つと取り上げられる機会が極端に減る傾向にある。
若いメディアであるせいだが、発売時にドッと宣伝し、その後は放置というパターンばかりだ。ファンがネットなどでフォローしているのが救いと言ってもいい。
確かにグラフィックなどの面では少し前のソフトでもかなり見劣りする。それだけ進化しているわけだが、ゲームはグラフィックのみで成り立っているわけではない。作って、売って、それで終わり、ではなく、文化としてもっと戦略的にやれば長い目で見なくても商売にとってプラスになりそうなのにそれをしない。不思議な業界だと常々思う。

音楽業界でCDの売り上げよりDL販売が優勢になったように、ゲームもその方向に進む可能性は高い。容量や単価の問題もあって音楽のようにはすんなりといかないだろうが、中古対策としてはある意味究極だ。まあDL販売も不正との戦いが待っているだろうし、そもそもそのためのビジネスモデルの構築ができるかどうかが鍵となるだろうが。
ゲームの売り上げ低下の最大の原因は携帯の普及だと思っている。今では欠かせないものとなっている携帯も普及してやっと10年という感じだ。時間のシェアもだが、やはり携帯代に流れた分ゲームの売り上げは落ちたと言えよう。携帯業界に価格破壊が起これば、ゲームにまた人が流れてくる可能性もある。それを掴めるかどうかが剣ヶ峯と言えるかもしれない。