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ACL準々決勝第1レグC大阪-全北現代

2011年09月14日 22時21分09秒 | スポーツ
10日のJ1広島戦も0-3から5-4という奇跡的な逆転勝ちを収めたセレッソだが、今日の試合も3度同点に追いつき最後になんとか勝ち越しての勝利という劇的なもの。

今シーズンのセレッソの弱点がはっきり見えた試合だった。開始直後、終了間際、得点を取った後という集中を切らしやすい場面でことごとく失点した。
試合開始直後、いいリズムで試合に入りながら最初のピンチで簡単に決められてしまう。前半終了間際も相手のゴールキックで終了のホイッスルが鳴ると思われたが試合は続き、イドングクに再びゴールを許す。後半10分にコーナーキックから同点に追いついたのに、11分のコーナーキックから失点してしまう。

若いチームだからということもあるが、Jリーグでもこうした失点が目立つ。昨シーズンの飛躍は華麗な攻撃以上にリーグ2位の失点の少なさが要因だった。ボランチやディフェンダー、ゴールキーパーではアマラウの退団くらいしかメンバーが替わっていないにも関わらず失点が非常に増えてしまった。

それでも反撃力が表れるようになったのは成長の証でもある。今シーズンの低迷は不用意な失点の積み重ねが原因だった。まだそこは改善されていないがそれでも反撃する力が見えるようになってきた。それを生み出しているのが大ベテランの播戸だ。
途中出場でハットトリックを2回成し遂げている。時間当たりの得点は驚異的かもしれない。シンプルなプレイで確実にゴールを奪うベテランの働きがチームを牽引している。

今日の試合でも最初の同点ゴールを決めたのが播戸だった。この1点がチームに自信と勇気を与えた。残念ながらその後は流れの中からの得点は生み出せなかったが、セレッソには珍しくセットプレーからの得点3点で逆転した。ボールはキープできていたし、シュートの意識も低くはなかった。もうあと少しのイマジネーションがあればもっとセレッソらしい攻撃が見られただろう。

アウェーゴール3点を与えたことで第2レグは敗戦での突破は困難になった。しかし、引き分け以上なら問題なく突破可能なので、得点差を意識することなく試合に集中できると思えば3失点は気にする必要はない。もちろん、修正は必要。ディフェンスが崩された場面もあったが、失点は事故のようなものが多かった。ほんのわずかの集中の途切れが失点につながる怖さが国際試合だとより現れる。

第2レグはアウェーでの試合ということもあり、決して楽な試合にはならない。グループリーグでの全北戦もアウェーでは得点できずに敗れた。守って引き分けを狙う戦い方がセレッソにできるとは思えないので、アウェーでもボールをキープし勝ちに行く戦いに徹する必要がある。気持ちの強さを発揮できるかどうかがカギと言えるだろう。


清武のハードスケジュールに無頓着でいいのか?

2011年09月08日 22時11分08秒 | スポーツ
A代表で活躍し、目下売出し中の清武がU22代表に選出された。

五輪最終予選に臨むU-22日本代表が発表、宇佐美や宮市は外れる

U22でも既に活躍しているだけに、選ばれるのは当然という見方が強いが、ちょっと待って欲しい。
9月2日埼玉で北朝鮮戦、6日タシケントでウズベキスタン戦に試合途中からとはいえ出場した。
所属するセレッソ大阪はJリーグで10日、18日、23日と試合が組まれている(10日と23日はホーム、18日は大宮)。更に、ACLの準々決勝が14日と27日に予定されている(14日はホーム、27日は韓国・全州)。
これに21日鳥栖でのU22マレーシア戦となる。

本人は意欲的だが、週2試合のペースで海外との対戦も含むとあっては現実的には全てをフル出場することは不可能だ。セレッソ大阪は主力選手を怪我で欠いているだけに、清武不在では厳しい戦いを強いられる。本来サッカー選手はクラブで活躍することが前提であって、クラブやサポーターの期待に応えてこそプロサッカー選手と言えるはずだ。クラブも今シーズン不調で2部落ちの危険さえあるだけに尚更だ。

日本では選手自身が代表入りに難色を示すことに批判的だが、選手を守ることもファンや周囲の人々の役目ではないのか?
若い清武にいま無理をさせてなんのメリットがあるのか?

本来であればクラブが清武の招集に待ったを掛けるべきではないかと思う。育成型のクラブとしてしっかりと成果をだしているのだから、選手を守ることも大切なはずだ。

正直、年代別代表はクラブで試合に出れずに経験を積ませるためであれば有意義だが、クラブで十分に出場する機会があるのならば選手にとってそれほど大きなメリットとなるか疑問だ。特に清武の場合すでにA代表で結果を出しつつあるだけにその思いは強くなる。日本ではオリンピックを特別視しすぎるきらいがあるが、男子はあくまでも年代別の試合に過ぎない(オーバーエイジ枠はあるが)。

W杯アジア3次予選は10月以降も試合が予定されているし、ACLも勝ち上がれば試合が続く。Jリーグも2部落ちのリスクがあれば少々コンディションが悪くても使わざるを得ないだろうし、天皇杯などのカップ戦も本格化する。ただでさえ厳しいスケジュールがこれからも続いていく。

今回これを書いたのはサッカーファンの間にこうした声があまり聞かれなかったせいでもある。もちろん、私の耳に届かなかっただけかもしれない。それでも、ファンの間に選手を大切に思う気持ちが共有されて欲しいと思うがゆえに書いた。
香川、家長、乾、清武と見ていてワクワクする素晴らしい選手を生み出しているセレッソを誇らしいと思うがゆえに、選手のコンディション維持とそれをチームでも活躍する姿を見られるようにと願っている。


『プロ野球解説者の嘘』の嘘

2011年06月03日 21時48分20秒 | スポーツ
プロ野球解説者の嘘 (新潮新書)プロ野球解説者の嘘 (新潮新書)
価格:¥ 714(税込)
発売日:2011-03


「プロ野球解説者の嘘」を取り上げるというよりは、データを用いて定説が正しいかどうかを裏付けようとする意図を感じる一冊だった。

王貞治の三振数の少なさなど意外な感じのするデータもあったが、目新しい知見と呼べるものはなかった。1、2番バッターの出塁の重要性、投手力が勝敗に大きく影響する点などは当然といった感じ。
4割を狙うために打数を減らすことはもちろんだが、打数別の打率で4打数の試合、5打数の試合等での打率が重要という指摘は目新しいものの現実的とは言い難い。
JFKという強力な中継ぎ・抑えの継投の有効性の指摘は納得するが、選手寿命との兼ね合いをデータからチェックして欲しいと思った。登板過多は短期的には効果的でも果たして長期的視野では効率的なのかどうか。良い投手を数年でつぶしてしまう今の球界のあり方を問うて欲しかった。

そして、記事タイトルの「『プロ野球解説者の嘘』の嘘」。
最終章で取り上げたのが犠打の有効性。『マネー・ボール』で犠打や盗塁が得点力の向上に役立たないという指摘を受けて、犠打をデータの面から取り上げている。
ノーアウトでランナーが出塁した場合に犠打を使ったケースと使わなかったケースを比較して、得点の入ったケースは犠打を使った方が5%ほど高かったと述べている。これは2008年セ・リーグの場合だが、他の年度などでも大差はない。チームによってのばらつきはあるが、犠打を使った方が得点の入る確率が上がることは確かだろう。

しかし、問題は、だから犠打を使った方が良いとは言えないことだ。
野球は得点が入るか入らないかだけが意味を持つスポーツではない。メジャー・リーグで犠打を多用しないのはビッグ・イニングを狙った方が効果的だという考えがあるからだ。ビッグ・イニングとは大量点を取ること。つまり、1点取るかどうかが重要なのではなく、大量得点に結び付くかどうかも同じように重要なのだ。
得点の入る確率がたとえ5%上昇しようとも、2点以上入る確率が大きく落ちるならば本当に犠打が有効と言えるだろうか。

言うまでもなく犠打は相手にアウトカウントを与える戦術である。時としてそれは相手チームや相手投手を楽にする。
試合終盤で1点を争う展開であれば犠打の有効性が高いことは間違いない。だが、試合序盤での犠打は大量得点のチャンスをみすみす棒に振る可能性もある。
確かに、6回終了時にリードしていれば本書によると8割5分以上の確率で勝利するとある。1点ずつ積み重ねていくことが勝利をつかむことに繋がるのかもしれない。

メジャーでも示される高い有効性と称して、犠打が試合の明暗を分けたケースを紹介しているが、繰り返すように試合終盤で接戦であれば当然犠打は有効な戦術なのは間違いない。
しかし、日本では試合終盤のみならず犠打が多用されている。それまでひっくるめて犠打が有効と言うには明らかにデータ不足だ。

著者が意図してかどうかは分からないが、データを用いたごまかしが感じられた。今シーズンは統一球の影響もあってか各チームの得点力が低下し、ワンナウト1塁で野手に送りバントをさせる場面を目にしたこともある。手堅いというよりも消極的すぎる印象を受けた。バント偏重は野球をつまらなくすると思うのだが、バントの価値を明らかにするためにはもう少し丁寧なデータの扱いが必要だろう。


アルゼンチン戦歴史的勝利

2010年10月09日 00時43分59秒 | スポーツ
ホームでのテストマッチとはいえ、世界トップクラスのアルゼンチンを相手に1-0と完勝した日本代表。ザッケローニを新監督に迎え、最高の滑り出しを見せることが出来た。

見たのは前半16分頃から。序盤はアルゼンチンが押していたというが、見始めてからは日本の方が押している印象を受けた。攻撃の意識が高く、特に本田と香川の二人はプレッシャーを感じていないくらいの余裕がうかがえた。仕掛けもアイディアがあり、見ていて楽しめた。アルゼンチンはメッシはキレのよいプレーを見せていたが、周囲ともうひとつかみ合っていないように見えた。

長谷部のミドルシュートをGKがはじいたところを岡崎が詰めて先制。本田と香川は直接得点には絡まなかったが、その後も再三チャンスを作り、アルゼンチンゴールを脅かした。

後半、アルゼンチンが猛攻を見せる。しかし、決定的な場面はそれほど生まれなかった。ただ、日本がメンバー交代を始めてからは攻撃の形がなかなか作れなくなり、特に香川を替えてからは本田が孤立する場面も見られた。後半に関しては攻撃的意識が十分に見られたとは言えず、やや残念な内容。それでも、アルゼンチン相手、しかも、メッシ、テベスといった豪華メンバー相手に完封したのは見事だった。

W杯とは打って変わって、4-2-3-1の攻撃的布陣。サイドバックやボランチの攻撃参加も特に前半は多く見られた。セレッソ大阪も4-2-3-1でアイディア溢れるファンタジスティックな攻撃を見せているが、MFに優秀な人材の多い日本人には合った布陣だと思う。もちろん、ザッケローニが得意とする3-4-3を今後採っていく可能性も高いが。

大きな舞台で今日のような攻撃的姿勢を取るのは難しい。W杯では多くのチームが守備的な戦いを見せたのは記憶に新しい。だが、攻撃力を磨くことは戦術の多様性を高めてくれる。また、相手の攻撃意識を削ぐことにもなる。ファンに見たいと思わせることもプロだから大切だ。

日本代表の欠点のひとつに、好不調の波の大きさが挙げられる。先日もパラグアイ戦では素晴らしい試合を見せたのにグァテマラ戦ではひどい試合内容だった。日本代表に限らず、好不調の波はどんなチームにも存在するが、その大きさがよくサッカーで使われる「経験不足」と指摘される点だろう。次の韓国戦が非常に注目となるのはまさにそれがどれだけ改善されるかの試金石になるからだ。

選手層については次回W杯に向けて言えばまだとやかく言う段階ではない。この試合で先発した選手たちは全体に高いレベルのパフォーマンスをしてみせた。怪我などで欠場した主力選手もいるし、途中交代で結果を示した選手もいた。それでも選手層は厚いとは言えず、4年後に向けてはもっと激しい競争が必要となってくるだろう。ベストな状態の本田や香川をベンチに座らせるような選手が出て来ることを期待したい。


ワールドカップ2010南アフリカ大会 決勝トーナメント予想(2)

2010年06月26日 22時55分43秒 | スポーツ
予想の続き。

★ブラジル-チリ

好調南米勢同士の一戦。ブラジルはコートジボワール戦こそ思い通りの戦いをしたが、他の2試合は力を発揮できたわけではない。それでも余裕の1位通過となった。カカが戻れば攻撃は機能するだろう。守備も特に不安はない。ブラジルにとってはここからが本番といったところか。対するチリは激しいプレスを高い位置から使う積極的なサッカーで旋風を起こした。しかし、スペイン戦ではその激しさが空回りとなってしまった。ホンジュラス戦やスイス戦では一方的に攻めまくりながらも1点しかあげられなかった。決定力にもやや不安を残す。それでもサッカーの内容がいいだけに決勝トーナメントでも波乱を起こす力を見せて欲しいところだが、相手が手の内を知られているブラジルというのが辛いところだ。南米予選で2位となったチリだがブラジルには勝てなかった。高地での戦いとなるので、その利点を生かしきれるかどうか。予想は2-0でブラジル。

★パラグアイ-日本

パラグアイは堅守を武器にワールドカップでも実績を残している。しかし、最高順位はベスト16で、決勝トーナメントでは勝っていない。好調南米勢の中では相手に恵まれていた印象もある。それでも堅い守備力となにより状況に応じたサッカーができる経験は豊富だ。相手の良さをいなす戦いぶりは今大会でも目立つ。日本は豊富な運動量を武器に良いサッカーを見せているが、戦い方はワンパターン。先制されると厳しい上、相手も日本の戦い方は理解しているだろう。守り合いの中でお互い好機をいかにゴールに結び付けるかが試合の鍵になりそうだ。予想は1-0でパラグアイ。

★スペイン-ポルトガル

スペインはスイスに破れたものの残り2試合を余力を残しての勝利。ただ強さは感じられなかった。うまくは戦えているものの、強敵相手に力で圧することは難しそうだ。パスは華麗に繋がるが得点に繋がる動きが少なく、決定機を演出する機会が乏しい。ポルトガルも初戦こそガチガチの戦いだったが、北朝鮮戦に7-0で勝利すると、ブラジル戦は引き気味にドロー。その実力は未だどれほどのものか掴みかねる。守備力は確実に高いものがありそうだが、攻撃に関しては北朝鮮戦だけではあてにならないだろう。隣国であり、お互いの手の内はよく知っているはずの両チームだけに、激しい戦いが期待できる。ただガンガン攻め合うのではなく、守備に重きを置いた戦いになるだろう。スペインがポルトガルの守備を崩し切れるか。できなければスイス戦の再現となる。予想は1-0でポルトガル。

○サッカーとスタッツ

FIFAのワールドカップ公式サイトでは、リアルタイムにスタッツが表示される。シュート数やポゼッション率といった知られたものから、各選手のパス数、パス成功数、ディスタンス、トップスピードといった普段サッカーの試合で目にしないスタッツまである。それらが数分ごとに更新されている。
これまでサッカーを数字で語ることは難しかった。計る指標がなかった。それが大きく様変わりした。とはいえ、これらのスタッツを読み解く手法が知れ渡っているわけではない。ディスタンスについては、最近になって一人10kmが目安などといった言われ方がされ始めているが。もちろんディスタンスが多い方が有利に感じられるが、今大会好調の南米勢は全体に少なかったりする。サッカーの楽しみの中にこうした数字を使う新たな切り口が出来ても良さそうだが、まだそれは確立していない。もちろん、数字ばかりに目を奪われては意味がないが。しかし、将来トラップの精度やオフザボールの動きなども数字で表現できる時代が来るのかもしれない。それはそれで楽しそうだ。


ワールドカップ2010南アフリカ大会 決勝トーナメント予想(1)

2010年06月26日 22時04分06秒 | スポーツ
グループリーグが終わり、いよいよ大会も佳境に入る。32ヶ国中半数の16ヶ国に絞られた。グループの組み分けの妙もあって、この16ヶ国が本当に強いかどうかはともかく、ここに残らなければ次のチャンスはないし、わずかではあっても優勝のチャンスはどのチームにもあるだろう。

グループリーグと決勝トーナメントでは戦い方が違ってくる。そのせいか毎大会グループリーグではいいサッカーをしていたチームが決勝トーナメントではあっさりと敗れるケースが出てくる。グループリーグ突破で満足してしまったり、力み過ぎてしまったりとメンタルのコントロールが難しいせいだろうか。その点、初めから優勝を狙っているチームは決勝トーナメントに入ってから力を発揮していくことが多い。もちろん、フィジカルでもグループリーグに照準を合わせていたチームと決勝トーナメントに照準を合わせていたチームではコンディションも異なるだろう。

★ウルグアイ-韓国

グループリーグを非常に素晴らしい戦いで突破したウルグアイ。好調南米勢の中でも1、2を争う出来と言っていい。韓国も運動量豊富なプレイスタイルは健在だが、実力的にはウルグアイが上だろう。ただし、韓国には2つのアドバンテージがある。ひとつはFKだ。多くのチームがFKやロングボールの精度を欠く中で数少ないFKから直接ゴールを叩き込んだのが韓国だ。もうひとつがメンタルの強さ。ブラジルとアルゼンチンを除く南米勢はグループリーグではなかなか勝ち切れないでいる。韓国はアルゼンチン戦では名前負けという面が出たが、ウルグアイ相手であれば全力で向かっていけるだろう。とはいえ、これらのアドバンテージがあってもウルグアイに勝つのは容易いことではない。予想は2-1でウルグアイ。

★アメリカ-ガーナ

昨年のコンフェデレーション杯で準優勝となり注目を浴びていたアメリカだが、グループリーグは苦しんだ。イングランド戦は相手のミスに助けられてのドロー、スロベニア戦は2点を先制される苦しい戦いだった。アルジェリア戦も何度もチャンスがありながら得点できず、ロスタイムにようやく勝利を決めた。ただ調子は尻上がりでアメリカらしさも出始めている。劇的な勝利で突破を決めたことで勢いも出てくるだろう。対するガーナは地元アフリカ勢唯一の決勝トーナメント進出チームとなった。期待の声は大きいがチーム力はそれに見合うものとは言い難い。特に決定力不足は深刻でこれまで獲得した得点は2点ともPKによるものだ。アフリカ勢の中では組織的な守りが出来ているが、決して磐石とは言えない。グループリーグ突破が掛かるドイツ戦も消極的姿勢が目立った。実力、勢い両面でアメリカが優位に立つ。それを覆す術をどこに見出すのか。予想は2-0でアメリカ。

★ドイツ-イングランド

優勝経験のある欧州の強豪国同士の対戦。ただし、両国とも絶好調とは言い難い。ドイツは初戦素晴らしい試合をやってのけたが、2戦目はレフリーに苦しめられ、3戦目はピリッとしない戦いぶりとなった。それでもクローゼの復帰は頼もしく、復調の予感はある。なかなか勝ち切れなかったイングランドは少しずつ調子を上げてきている。欧州予選で見せた強さはまだ発揮されていないが、決勝トーナメントに入りエンジンがかかってくる可能性は高い。それだけに予測のつかない試合だ。この両国はライバルであり、その時々の調子に関わらず力を出してくる。サッカーの歴史の重みは余人には想像できない部分だ。予想は1-1でのPK戦。そして、最後にはドイツが勝っている、というのがサッカーだろうか。

★アルゼンチン-メキシコ

アルゼンチンがグループリーグを最も良い内容で勝ち上がったと言っても間違いではないだろう。マラドーナ監督の采配への不安は消え去り、メッシが得点を取れていないものの決して動きが悪いわけではない。アルゼンチンは自分たちが目指すサッカーをしっかりとやっている。メキシコも調子は悪くない。安定した実力で勝ち上がってきた。運動量の豊富さ、パスの精度、攻撃の多彩さは相手チームを苦しめる。それでもアルゼンチン相手に勝ち切れる実力かと問われれば難しいと言わざるを得ない。もちろんアルゼンチンにとって難敵になるだろう。だが、アルゼンチンが苦手とするタイプではない。予想は3-1でアルゼンチン。

★オランダ-スロバキア

オランダはグループリーグをかなり楽に勝ち上がった。勝つ試合は相手を圧倒し、負ける時はあっさり負けることの多かったオランダだが今大会は無理をせずに戦っている。余裕の表れなのか、調子が上がっていないだけなのか。恐らくその両方だろう。しかし、ロッベンが復帰するとチームはガラッと戦う集団へと変わった。ここまで目立つことのなかったオランダが決勝トーナメントで旋風を巻き起こす可能性は十分にある。スロバキアは激闘の末イタリアを下してグループリーグを突破した。チームの勢いはあるだろうが、一方でこれで満足してしまう危険も秘める。スロバキアは初戦、2戦目と決していい内容とは言えなかった。イタリア戦は素晴らしい試合だったが、ベストパフォーマンスをしてしまったという感じがする。オランダ戦も先制できればイタリア戦のような戦いぶりを見せられるかもしれないが、先制されると大量点を奪われる可能性もある。予想は3-0でオランダ。


なぜ日本代表はグループリーグを突破できたのか?

2010年06月25日 06時18分41秒 | スポーツ
ワールドカップ前、日本代表のグループリーグ突破はありえないと思っていた。それが2勝1敗という堂々たる成績で2位通過を決めた。

なぜ日本代表はグループリーグを突破できたのか?

大きな理由は2つ存在すると思う。
ひとつは、環境である。今大会、ジャブラニという公式球が使われている。ロングボールが伸びやすく、フリーキックがなかなか決まらない大会となっているのは何よりもそのボールに原因がある。これに多くのスタジアムが1000mを優に超える高地であるという条件も重なり、ロングパスを有効に使ってきたチームは非常に苦戦することとなった。これに対して、日本はJリーグでジャブラニを使用するなど事前の準備に怠りなかった。一方、デンマークは精度の高いロングパスに魅力のあるチームだが、それが影を潜めた。センタリングも精度を欠き、脅威とならなかった。

欧州勢が苦戦しているのは、ボールのせいだけではない。リーグ戦の疲労ももちろんあるが、それ以上にモチベーションに苦しんでいるように見える。例えば、南米の選手であれば欧州のクラブで活躍していても自国のファンへのアピールの場は第一に自国の代表チームである。しかし、欧州の強豪リーグを抱える国では代表チームでの活躍よりも日々のクラブでの活躍の方が優先される。そのうえ欧州外でのワールドカップということでチームとして戦う姿勢がなかなか築くことができなかった。
それでも以前であれば圧倒的な個人技で苦しみながらでもグループリーグは戦い抜くことが出来た。しかし、世界の実力差が埋まった上に慣れないボールなどコンディションの調整に手間取っているうちにストレスが溜まり自滅していった感がある。これは地元開催で有利なはずのアフリカ勢も同様で、チーム戦術の徹底がなされぬままに試合に挑んだ形となった。

日本はそんな欧州及びアフリカ勢と同組となったことが大きなチャンスに繋がった。カメルーンは大会前から不調な様子だったが、調子を取り戻すことなく敗退した。オランダもロッベンを欠き、大会前に期待されたような攻撃は全く見られなかった。デンマークも日本の前に完敗した。

こうした環境面が日本に大きなチャンスを与えた。だが、そのチャンスを掴む準備が出来ていたのことが大きな理由のもうひとつである。
岡田監督は大会前どう戦うのか混迷していたが、最終的にはしっかり守り、豊富な運動量で数少ない攻撃の機会を生かすという戦術を取った。今大会活躍しているチームは、高地であっても運動量で相手を圧倒するようなチームである。ロングパスが機能しにくい状況ではショートパスと運動量が重要になってくる。また、得点が入りにくい大会でもあるので、しっかりした守備力があれば崩れにくい。
カメルーン戦の勝利はかなりラッキーな部分が多かった。攻撃の機会は少なく、またリードした後引き過ぎて再三ピンチを作った。だが、ラッキーであっても勝利はチームに自信を植え付けた。オランダ戦はカメルーン戦とは見違えるほどの動きを見せた。ただし、オランダ相手ということで警戒しすぎた面もあり、敗戦となってしまった。それでも、互角に近い戦いはできたので更なる自信になっただろう。
デンマーク戦はこうした自信の上で非常に素晴らしい試合をやってのけた。攻撃もアイディアのある見る者をワクワクさせるだけのものを見せたし、守備でも若干不安な面もあったがGK川島の好調さもあって胸を張って良い内容だった。

この準備がワールドカップ本大会の展望を予想してなされたものかには疑問は残る。守備的にならざるを得なかったのは、ワールドカップ前の戦いで攻撃力に不安があったためであるし、日本の躍進を支える本田や川島も本大会直前に突然出てきたようなものだから。前回ワールドカップ終了後からの強化の結果とは言えず、岡田監督の体制になってからの方針とも言い難い。もちろん、結果が全てだから、この結果は賞賛されていい。ただし、今後の強化への道筋とは分けて考えるべきだろう。

自信を手に入れたことは素晴らしい。それが過信となってしまわないよう気をつけなければならないが。
次の対戦相手はパラグアイである。ヨーロッパの強豪国の名に比べれば与しやすい相手と思うかもしれない。だが、それは大きな思い違いである。
今大会南米勢は非常に好調だ。難しい環境の中でヨーロッパ勢とは対称的に素晴らしいサッカーを繰り広げている。フリーキックの精度が上がらないのはヨーロッパ勢と同じだが、豊富な運動量と組織的なプレーで事前の予想を上回る結果を残している。ブラジルやアルゼンチンほどではなくとも、決して侮っていい相手ではない。

それでも全く勝つ可能性がないという相手でもない。互いに運動量豊富であるならば、テクニックで劣ってもメンタルで上回ればいい。日本にはフリーキックという武器がある。パラグアイが未だにフリーキックで正確さを欠くのに対して日本は2本のフリーキックを直接ゴールに叩き込んだ。相手がフリーキックを警戒すれば、ファールしづらくなり、攻撃のチャンスは増える。
それでも繰り返して言うが、決して戦い易い相手ではない。南米特有の上手さもある。攻撃陣の決定力もある。守備も安定している。チャンスで確実に決められるか。本当の力が問われる試合になるだろう。

なぜ日本代表はグループリーグを突破できたのか?

幸運も実力のうちというならば、まさに実力だ。大会中は自信を持って戦って欲しい。ただし、大会後は冷静に振り返り、浮かれることなく次を目指して取り組んで欲しい。次のブラジル大会で活躍してこそ、今大会がフロックではなかったと証明できるのだから。


W杯グループリーグ2試合目を見終わって

2010年06月22日 05時31分38秒 | スポーツ
各チーム2試合ずつが終わり、いよいよグループリーグも最終戦を迎える。ここまでの32試合を見て、良かったチーム、悪かったチームをランキング形式で書き記したい。

[ランクA]
1.ブラジル
2.アルゼンチン
3.チリ
4.ポルトガル
5.パラグアイ
6.ドイツ
7.ウルグアイ
8.メキシコ

[ランクB]
9.オランダ
10.スイス
11.スペイン
12.韓国
13.アメリカ
14.日本
15.イングランド
16.ガーナ

[ランクC]
17.イタリア
18.スロベニア
19.アルジェリア
20.ニュージーランド
21.デンマーク
22.コートジボワール
23.セルビア
24.オーストラリア

[ランクD]
25.フランス
26.ナイジェリア
27.北朝鮮
28.ギリシャ
29.南アフリカ
30.スロバキア
31.ホンジュラス
32.カメルーン

各組の展望

★グループA
1.ウルグアイ(4)
2.メキシコ(4)
3.フランス(1)
4.南アフリカ(1)

メキシコ-ウルグアイは共に引き分けで決勝トーナメント進出。負ければ得失点差によってはグループリーグ敗退となるので無理はできない。しかし、グループBの1位にアルゼンチンが予想されるため、できれば首位通過を決めたいところ。特にメキシコがどこまで攻撃的に行くかが見ものだろう。

★グループB
1.アルゼンチン(6)
2.韓国(3)
3.ギリシャ(3)
4.ナイジェリア(0)

アルゼンチンがギリシャに負けることは考えにくく1位通過はほぼ確実。韓国はギリシャの結果にもよるが、ナイジェリアに勝つか引き分ければ突破の可能性が高い。ナイジェリアはギリシャ戦で退場者を出し、かなり内容の悪い試合をしたが、ポテンシャルは高いものを持っているだけに韓国がいかに戦うかが注目だろう。

★グループC
1.スロベニア(4)
2.アメリカ(2)
3.イングランド(2)
4.アルジェリア(1)

混戦のC組。前評判の高かったイングランドとアメリカは勝てばグループリーグ突破となる。3戦目だけにそろそろ本領を発揮して欲しい。両チーム引き分けではもう1試合の結果次第となってしまう(イングランドは総得点が低いため引き分けだとほぼ絶望的)。現在1位のスロベニアは引き分けで確実、負けてもアメリカの結果によってはチャンスがある。イングランドの不調につけ込めれば十分波乱を起こせそうだ。アルジェリアはアメリカに勝ち切るのは難しそう。

★グループD
1.ガーナ(4)
2.ドイツ(3)
3.セルビア(3)
4.オーストラリア(1)

ガーナは引き分けでグループリーグ突破となるが好調ドイツ相手と容易ではない。PK以外で得点できていない点も気になるところ。クローゼを欠くドイツだが、セルビア戦では一人少ない状況でよく戦った。ジャッジの不運さえなければ十分勝つチャンスはあるだろう。セルビアも勝てば突破となる。ただ試合内容は決して良くないだけにオーストラリアに足元をすくわれる危険も漂う。引き分けでもチャンスはあるが得失点差で劣勢なのでどうしても勝ちたい試合となるだろう。オーストラリアも勝てばドイツの結果によってはチャンスがあるが、得失点差が大きくマイナスである点が足を引っ張るかもしれない。

★グループE
1.オランダ(6)
2.日本(3)
3.デンマーク(3)
4.カメルーン(0)

オランダは既に決勝トーナメント進出を決めた。あとは確実に1位通過を目指してくるだろう。日本とデンマークは2位通過の座をかけての死闘となりそうだ。引き分けでも突破できる日本が優位だが、引き分け狙いの戦いは経験不足のため難しそうだ。しかし、デンマークの出来は決して良いとは言えず、日本にも十分なチャンスはある。カメルーンは既にグループリーグでの敗退が決定している。

★グループF
1.パラグアイ(4)
2.イタリア(2)
3.ニュージーランド(2)
4.スロバキア(1)

パラグアイは引き分け以上で突破が決まる。ニュージーランド相手ということで確実に1位で突破を決めておきたいところだろう。2引き分けと苦しんでいるイタリアはスロバキアと対戦。スロバキアも決して好調とは言えず、十分に勝機はありそうだ。ここまで奇跡的な戦いぶりのニュージーランドだが勝利を目指すには力不足に感じられる。好調なパラグアイ相手にこれまでのような戦いができるのかも注目だ。スロバキアもまだ十分に突破の可能性は秘めているが、イタリア相手に勝てるだけの強さは感じられない。

★グループG
1.ブラジル(6)
2.ポルトガル(4)
3.コートジボワール(1)
4.北朝鮮(0)

ブラジルは決勝トーナメント進出を決めた。1位通過にこだわらなければポルトガル戦はかなり流してきそうだが、監督の性格上そこまでやるとは思えない。それでも無理な戦いはしてこないだろう。それは、ポルトガルにとっても理想的。引き分け以上でグループリーグ突破が決まる。また大量失点さえしなければたとえ負けても得失点差での突破の可能性は高い。コートジボワールは大量得点で勝つことが求められるが正直苦しいだろう。北朝鮮はブラジル戦に善戦したもののグループリーグ敗退が決まった。とはいえポルトガル戦に続いて大量失点をする展開は許されないと思うがどうか。

★グループH
1.チリ(6)
2.スペイン(3)
3.スイス(3)
4.ホンジュラス(0)

チリは引き分け以上で突破確定だが攻撃的スタイルだけに引き分け狙いは却ってチームのリズムを崩しそう。スペインは個人の能力は突出しているが組織として十分に機能しているとは言い難い。スイスがホンジュラスに勝つ可能性が高いため、スペインはチリ戦勝利が必要だろう。チリもスペインもやや決定力に欠けるが、どちらが決め手を見出すか注目の一戦になりそうだ。


W杯グループリーグ初戦の結果

2010年06月17日 01時36分36秒 | スポーツ
A組

南アフリカ 1-1 メキシコ @1700m
ウルグアイ 0-0 フランス @0m

B組

韓国 2-0 ギリシャ @0m
アルゼンチン 1-0 ナイジェリア @1700m

C組

イングランド 1-1 アメリカ @1500m
アルジェリア 0-1 スロベニア @1300m

D組

セルビア 0-1 ガーナ @1200m
ドイツ 4-0 オーストラリア @0m

E組

オランダ 2-0 デンマーク @1700m
日本 1-0 カメルーン @1400m

F組

イタリア 1-1 パラグアイ @0m
ニュージーランド 1-1 スロバキア @1500m

G組

コートジボワール 0-0 ポルトガル @0m
ブラジル 2-1 北朝鮮 @1700m

H組

ホンジュラス 0-1 チリ @600m
スペイン 0-1 スイス @0m

16試合で得点25。高地は9試合で16点、低地は6試合で8点(1試合は標高600m)。ボールの影響もあり、高地ではロングボールの精度が非常に低い。高地ではスタミナ面でも消耗が早い。
FKから直接のゴールがゼロ。FKからの得点も高地ではまだゼロ。

ワールドカップのたびに指摘されるように、ヨーロッパのトップリーグで戦っていた中心選手たちにとって十分にリフレッシュして大会に入れていない。そのため引き気味で負けないサッカーをするチームが多かった。スペインのように攻撃に出て仕留められずに逆に失点して負けたチームも出た。

環境と重圧、そしてコンディションをどう整えて戦っていくのか。初戦負けたチームにもまだまだチャンスはある。勝ったチームも決して油断は出来ない。いくつかのグループは大きな波乱がなく進行しそうだが、多くのグループはこれから動いていきそうだ。ますます目が離せないワールドカップとなったと言えよう。


南アフリカワールドカップ予想

2010年06月11日 09時35分02秒 | スポーツ
いよいよW杯開幕。
前大会ではブログに観戦記を書こうと目論んだが、見るだけで精一杯で書く時間と労力を取れずに早々に挫折した。今大会はTwitterで実況気分を目論んでいるが果たして。

と、その前に、予想を書いておこう。今大会のグループリーグは比較的有力チームが分散したので、いわゆる「死の組」が見当たらない。予想しやすいとも言えるが、予想通りにいかないのもW杯。
優勝を狙うチームにとっては、W杯は1ヶ月にわたる長丁場なのでピークを決勝トーナメントに持って来る必要がある。余力を残していかにグループリーグを突破するかが課題となる。一方、目標がグループリーグ突破のチームは緒戦から全力を出すしかない。その差が波乱の要因となってくる。

★A組

地力はフランスが頭一つ抜けているが、欧州予選で苦しんだり、大会前のテストマッチでも結果が出ていない。お世辞にもいい流れでW杯に入ったとは言えず、このグループリーグも簡単に突破できるようには思えない。
地元南アフリカは実力では劣るがこれまで開催国がグループリーグで敗退した例がないように地元開催のアドバンテージは決して小さくはない。また、W杯開幕戦は荒れやすいこともあり、十分に勝機はある。
優勝候補ではないが確実にグループリーグは突破するメキシコ。4大会連続で決勝トーナメントに進出している。しかし、今回は開幕戦の戦い方次第では厳しくなるかもしれない。
ウルグアイも実力は高い。南米らしい上手い戦い方ができるだけに、混戦になれば有利か。
8組の中で最も荒れる可能性が高いと予想。
【予想】
1.ウルグアイ △○△
2.南アフリカ ○●△
3.フランス △△△
4.メキシコ ●△△

★B組

アルゼンチンはやはり頭一つ抜けている。だからといって勝てるとは限らないのがW杯ではあるが、苦しみながらも決勝トーナメントには出て来るだろう。
アフリカ勢はここ最近W杯で期待されながら結果を残せていない。アフリカでの開催だけに悪い流れを断ち切りたいところだがW杯は組織力がものをいうだけに今回も厳しいかもしれない。
組織力がかなり整備されてきたのが韓国。アジア勢では最も決勝トーナメント進出の可能性が高いと思う。初戦で勝つことが必須だが。
6年前ユーロ優勝を飾ったギリシャだが現状は厳しいと言わざるを得ないだろう。だが、初戦に勝てればチャンスがないわけではない。
2位争いは韓国―ギリシャ戦が大きなウェイトを占めそうだ。
【予想】
1.アルゼンチン ○○○
2.韓国 ○●○
3.ナイジェリア ●○●
4.ギリシャ ●●●

★C組

優勝候補の一角イングランドは決勝トーナメントにピークを持って来ようと狙っているだろうがそのせいで足元をすくわれる可能性がある。タレントは豊富だが控えがやや薄いのが心配だ。
タフなアメリカはグループリーグで力を出すタイプ。長丁場になれば息切れしそうだが、C組1位通過の可能性は高い。
スロベニアがイングランドと2位争いしそうだが、直接対決で勝たなければ2位は難しいか。
アルジェリアはやや力が落ちる。ただアフリカ勢は一発があるだけに、台風の目になる可能性は秘める。
【予想】
1.アメリカ ○△○
2.イングランド ●○△
3.スロベニア △△△
4.アルジェリア △●●

★D組

本命はあえてセルビア。ユーゴスラビアはサッカー大国だったし、ヨーロッパの中でも個人技の能力は高いだけに実力はドイツにも見劣りしない。
前評判が高くなくてもW杯ではいいところまでいくのがドイツ。ただし、今回はグループリーグ突破に苦戦する可能性はある。
オーストラリアも実力はついているものの欧州の2強に対するのは難しいだろう。身体的な強さが武器だが、それが通用しそうにないのが苦しい。
むしろガーナがかき乱す可能性を秘めている。
【予想】
1.セルビア ○△○
2.ドイツ ○△△
3.オーストラリア ●○●
4.ガーナ ●●△

★E組

守備に不安を残すオランダだがグループリーグ突破は確実だろう。勝つときの見事さで優勝候補に挙げたくなるが、負けるときは脆いのが難点。
2位争いはデンマークが一歩有利。決定力に課題があるが守備の弱い相手ばかりなので堅守が武器になるだろう。
カメルーンはオランダ以上に攻守のバランスを欠いている。初戦の戦い方が重要だろう。
日本は実力ではかなり劣る。それでも初戦に勝てればチャンスがないわけではない。
【予想】
1.オランダ △○○
2.デンマーク △○△
3.カメルーン ○●●
4.日本 ●●△

★F組

前評判のあまり高くないイタリアだが楽なグループリーグに入ったことで連覇の可能性も見えてきた。消耗せずに決勝トーナメントに進めれば前回のような結果も十分にあり得る。
パラグアイがイタリアをどこまで脅かすことができるか。1位通過のチャンスもある。
スロバキアはやや戦力が劣るが、引き分けの多い展開となれば勝ち上がる目も出てくる。
ニュージーランドは残念ながら厳しい戦いが続くことになるだろう。
【予想】
1.イタリア △○○
2.パラグアイ △△○
3.スロバキア ○△●
4.ニュージーランド ●●●

★G組

優勝候補筆頭ブラジルは楽なグループに入ったと言えるだろう。しっかりと1位通過することがその後の展開で重要となってくる。
ポルトガルは2位通過の可能性は高いが、ブラジル戦で勝負に出たいところ。優勝を目指すには現状は戦力不足な感があるだけに、その実力を知らしめておきたい。
コートジボアールはドログバの怪我もあってピリッとしない。上位2チームを上回るにはよほどの健闘が必要だ。
北朝鮮はこのグループ内では厳しいと言わざるを得ない。勝ち点獲得が目標か。
【予想】
1.ブラジル ○○○
2.ポルトガル ○○●
3.コートジボアール ●●○
4.北朝鮮 ●●●

★H組

優勝候補スペインにとってはそれほど苦戦する組ではないはず。悲願達成のためにはいかに余力を残して1位通過するかが鍵となる。
南米2位のチリが対抗馬。スイスの堅守を崩せるかどうかが見所でもある。
スイスも十分チャンスがあるだけに、チリとの直接対決はもちろん初戦のスペイン戦の戦い方も重要だろう。
ホンジュラスは実力的にはやや力が劣るだけにグループリーグ突破は難しそうだ。
【予想】
1.スペイン ○○△
2.チリ ○△△
3.スイス ●△△
4.ホンジュラス ●●△

★決勝トーナメント

ここからは妄想みたいなもの(笑)。

ウルグアイ○-●韓国
アルゼンチン○-●南アフリカ
アメリカ●-○ドイツ
セルビア●-○イングランド
オランダ○-●パラグアイ
イタリア○-●デンマーク
ブラジル○-●チリ
スペイン○-●ポルトガル

ウルグアイ●-○ドイツ
アルゼンチン●-○イングランド
オランダ●-○ブラジル
イタリア○-●スペイン

ドイツ●-○ブラジル
イングランド○-●イタリア

ブラジル○-●イングランド

……ブラジル優勝になっちゃった。つまらない。ただW杯の歴史で欧州以外で開催された大会は南米勢が優勝しているわけで。次回はブラジル開催だし連覇とか……ってさすがにそれは先過ぎる話か。