べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

あわいひととき

2022年10月09日 15時27分13秒 | 掌のものがたり



こうして
唇をかさねているのは
ふと
気づいてしまったから

こうして
唇をかさねているのは
それが嘘だと
知っているから

こうして
唇をかさねているのは
その嘘が
優しい嘘だとわかっているから

こうして
唇をかさねているのは
せめてこのひととき
すべてを忘れてしまいたいから

こうして
唇をかさねているのは
少しでもながく
夢みていたいから

こうして
唇をかさねているのは
あなたのさようならを
聴きたくないから




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