べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

西日のあたる部屋

2012年05月04日 12時26分52秒 | 掌のものがたり

西日のあたる部屋にいます
とくに何をするでもなくただひとり
ひっそりと息づいております

道ならぬ
契りの証として残された喉もとのしるしは
日を追うごとに薄らいでいきました

西日のあたる部屋にしんしんと
日ごと気だるさだけが
降り積もっていきます

けれど
この染み入るような静けさは
さほどきらいな方ではありません

さしあたってただいまのところ
わたしの居場所は
ここよりほかにないのですから



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コメント (2)
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