べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

やるせな坂

2014年06月30日 20時22分15秒 | 哀愁

ゆかしく
肩をならべて歩いた小路
ふたりの間を隔てていたのは
指さきがふれるかふれないくらいの
ほどよい距離
あるやなしやのやさしい隔たり
永遠に縮まらないうるわしい透き間

そのくらいがちょうどよかった
それくらいでちょうどよかった

なのに
あいまいに移りゆく季節に戸惑うように
少しずつ離れていった指さきの距離
言葉少なに歩いた
あのつづら折りのなだらかな坂は
いつまでもずっと
続くものだと思っていたのに



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