べそかきアルルカンの詩的日常“Poem&Marchen”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

過ぎ去ったとき

2019年09月15日 17時11分03秒 | 叙情




野の花を摘みに
里山をゆけば
季節はずれの
モンシロチョウ
木漏れ陽の中
たたずめば
あの日のあなたに
出逢えるかしら

懐かしい景色
たずねてみれば
とまどうばかり
記憶のかけら
夕暮れの道
そぞろ歩けば
あの日の場所に
いき着くかしら



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海のかけらの見える場所

2019年09月01日 17時47分43秒 | 哀愁


ひとすじの
白く長い坂道をのぼって
たどり着いた峠の向こうを眺めると
先細りの
下り坂の行き着くところに
気だるく光る
海のかけらがありました

陽射しにはまだ
夏の名残が潜んでいて
けれど
あたりの静けさは
なんとも心もとなくて

この坂をおりてゆけば潮風に
涙の味が香るでしょうか




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シロツメクサの咲く丘で

2019年07月17日 19時37分06秒 | 叙情


シロツメクサに蔽われた
小高い丘をのぼる
夕立の過ぎ去ったあと

きらめく陽ざし
匂いたつ草いきれ
ときおり吹く風にそよぐ心

夏色の空の下
遠い記憶の底の
あのひとを想う



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ひそやかに

2019年06月23日 18時00分39秒 | 叙情



言葉にならない歌があるから
そっと
口笛を吹いてみました

声にならない傷みがあるから
静かに笑みを
浮かべてみました

伝えられない想いがあるから
ただひそやかに
沈黙を守り通しているのです



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林檎の花の咲く小路

2019年05月02日 14時52分29秒 | 掌のものがたり


言葉少なに
あれは林檎の樹です
と教えてくれたのはあなたでした

いまならわかります
言葉であらわせることが
すべてじゃないということを

言葉にできないことの方が
ずっとずっと
たくさんあるんですもの

かつて
無口なあなたが指さしたあの樹にほら
可憐な花が咲きはじめました



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やわらかなひととき

2019年03月17日 10時30分47秒 | 哀愁


幼い姉弟が絵を描いている
色とりどりのクレヨンを使って

幼いふたりはときおり
なにかを囁きあっては
ふわふわと笑いあっている

若い母親と若い父親が
その様子をながめている

若いふたりも
ときどきなにか囁きあっては
ふわりと笑みを浮かべている

世界はとても美しい
この優しいときが
いつまでも続きますようにと
だれもが願う

けれど望みはかなわない
世界は悲しみに満ちていて
残酷なところでもあるのですから




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春さきの雨

2019年03月02日 10時03分11秒 | 叙情



読みかけの本を閉じて
曇った窓ガラスを
手のひらでぬぐってみると
外はいつのまにか雨模様

柔らかくしなやかな
まるで絹の幕を垂らしたような
静寂の雨が
あたりの景色を滲ませています

冷めかけた珈琲を手にとると
その香りはそこはかと侘しく
うすく心を満たしていくのでした

つい零れ落ちたため息は
静けさの中でいき場を失い
ただただ宙をさまようばかり

それにしても
なんとも静かすぎる
春さきの雨の日です



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袋小路の画廊

2019年02月17日 12時44分16秒 | 掌のものがたり


ふと 
名もない駅で降りてみました
名もない駅前広場を横ぎって
名もない通りを歩いてみます

いくあてもなく
名もない裏路をさまよって
陽のあたらない袋小路の突きあたり
そこに名もない画廊がありました

遠慮がちに覗いてみると
画廊の中はうす暗く
人の気配はないようです
そっと扉を押しあけて
足を踏み入れてみました

名もない画廊の壁には
名もない画家の絵が
たった一枚
掛けてありました

誰かに観せるために
描かれたものではないようです
だってこんな
名もない町の路地裏の
袋小路にたたずむ小さな画廊を
わざわざ訪れる人がいるとは
思えませんから

名もない画家の名もない絵は
ただひっそりと
そこに在るのでした

名もない町の裏通り
名もない画廊の壁に飾られた
名もない画家の名もない絵を
どこにも行き場のない
名もないわたしが観つめています



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傷み

2018年12月15日 14時09分15秒 | 哀愁



忘れてしまうだなんて
そんなことはできません

立ちどまってはいけないだなんて
それは無理なことです

ふり返ってはだめだなんて
わたしはそんなに強くはありません

明日を夢みて歩めだなんて
そんなふうにおっしゃらないで下さい

いまとなってはこの傷みが
少しは心地良くもあるのですから





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めざめ

2018年11月03日 09時11分52秒 | 叙情


やすらかで

やわらかな

やさしいゆめをみました

あさめざめてしまうのが

こんなにもさびしいことだなんて





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雨音はずっと

2018年10月14日 08時57分42秒 | 叙情


雨音を聴いていました
もうずいぶんと長い間

どれくらいの時間
こうしていたでしょう

ふと気づくとあたりはすっかり
薄闇に包まれてしまっています

いまもなお雨はずっと
悲しみを歌い続けています

雲はとうに
流れていったというのに




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秋霖

2018年09月16日 19時14分42秒 | 掌のものがたり



昨夜から降りつづく雨は
まだやみそうにありません

あるかなしかの雨音が
静かに胸に沁みてゆきます

あなたの嘘はいつだって
優しすぎるのです

心にかざす傘など
どこにもありはしないのに






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空ばかり眺めています

2018年09月02日 09時21分40秒 | 慕情




この空は
どこまでも続いています
きっとあなたの暮らす遠くの町にも

きょうもまた
ぼくは空を眺めて過ごしています
あなたのもとへ続くこの空を

あなたの髪をとかした香しい風が
いまぼくの傍らを
吹き抜けていったような気がします



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ひとり野原に寝そべって

2018年08月26日 15時51分35秒 | 叙情



あたり一面
シロツメクサでいっぱいの
広い野原に寝そべって
ひとり耳を澄ましてみる
と あたりの樹々から
小鳥の声が降りそそぐ

けれど
小鳥の名前を
ぼくは知らない
小鳥の歌の意味さえも
ぼくにはどうもわからない

草いきれの満ちる
広い野原に寝そべって
静かにまぶたを閉じてみる
このままずっと
目覚めなければいいのにと
心ひそかに思いながら



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夏のかけら

2018年08月15日 17時30分42秒 | 叙情


土壁の続く小路
打ち水にぬれた石畳
おだやかな疏水の流れ
風を奏でる笹の葉
揺れる木漏れ日 蝉しぐれ
日傘の陰の懐かしい面影
ぼくらの夏は
すでに遠く過ぎ去って
いまはもう
記憶のかけらとなりました
まるで色あせた写真のような





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