べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

やわらかなひととき

2019年03月17日 10時30分47秒 | 哀愁


幼い姉弟が絵を描いている
色とりどりのクレヨンを使って

幼いふたりはときおり
なにかを囁きあっては
ふわふわと笑いあっている

若い母親と若い父親が
その様子をながめている

若いふたりも
ときどきなにか囁きあっては
ふわりと笑みを浮かべている

世界はとても美しい
この優しいときが
いつまでも続きますようにと
だれもが願う

けれど望みはかなわない
世界は悲しみに満ちていて
残酷なところでもあるのですから




★photo:Florence Menu ★ ↓↓↓ ポチッっとね
にほんブログ村 ポエムブログへにほんブログ村 ポエムブログ 自作詩・ポエムへ


べそかきアルルカンの“徒然読書日記” 
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin

べそかきアルルカンの〝スケッチブックを小脇に抱え〟
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a

べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
 http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春さきの雨

2019年03月02日 10時03分11秒 | 叙情



読みかけの本を閉じて
曇った窓ガラスを
手のひらでぬぐってみると
外はいつのまにか雨模様

柔らかくしなやかな
まるで絹の幕を垂らしたような
静寂の雨が
あたりの景色を滲ませています

冷めかけた珈琲を手にとると
その香りはそこはかと侘しく
うすく心を満たしていくのでした

つい零れ落ちたため息は
静けさの中でいき場を失い
ただただ宙をさまようばかり

それにしても
なんとも静かすぎる
春さきの雨の日です



★photo:Laura Makabresku★ ↓↓↓ ポチッっとね
にほんブログ村 ポエムブログへにほんブログ村 ポエムブログ 自作詩・ポエムへ

べそかきアルルカンの“徒然読書日記” 
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin

べそかきアルルカンの〝スケッチブックを小脇に抱え〟
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a

べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” 
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする