小高い山のふもとに
清らかな疎水の流れる町
かつてあなたが暮らしていた町
この流れに沿った長い小路をゆけば
あなたの髪を揺らした香しい風が
いまも吹いているのでしょうか
あの頃は
ほんの小さな芥子粒ほどの勇気さえ
持ちあわせていなかった
あなたのふわりとした優しさは
なぐさめであり救いであり
また痛みでもありました
いつかあなたと歩いた山裾の小路を
きょうはひとりで歩いています
なつかしい瀬音を耳にしながら
もう遅すぎるとわかっているけど
もう戻れないと知っているのに
★picture:Giorgio Mora★ ↓↓↓ ポチッっとね
べそかきアルルカンの“徒然読書日記”
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