べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

約束

2020年03月08日 13時52分25秒 | 掌のものがたり


ふる里を捨てたあの日
海の見える丘で少女は
風と約束をした
どんな約束だったのか
知っていたのは
そこに慎ましく咲いていた
つゆ草の花だけ
その誓いが
果たされたのかどうかは
だれも知らない
あのつゆ草も枯れてしまって
いまはもうない




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