とまどい

わたしの心を傷つけるのは
冷ややかなまなざしよりも優しさです

わたしの気持ちを迷わせるのは
じょうずな嘘より誠実さです

わたしを悲しくさせるのは
あなたがいなくなってしまうことより
あなたの存在を知ってしまったことです

わたしを苦しめ打ちのめすのは
なによりあなたの微笑みなのです



★photo：Tatiana Koshutina★　↓↓↓　ポチッっとね


べそかきアルルカンの“徒然読書日記”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

あしおと

犬の足音は・・・

犬の足音は
ときに耳障りです
板ばりの床を歩くときなどとくにそう
かちゃかちゃがちがち
犬の足音はがさつです
がさつだけれど
とてもかわいい

では
猫の足音はというと・・・

猫の足音はどんなだったかしら
耳にしたおぼえがありません
高いところから飛び降りるときも
ものからものへ飛びうつるときも
まるで羽でもはえているかのようにすぅっと
猫はしなやかで　しとやかで
ちょっと他人行儀です　

そして
あのひとの足音は・・・

あの人の足音は
想い出すことができません
あんなに満ちたりていたのに
いまはもう足音さえ
想い出すことができないでいるのです
あんなにも満ちたりていた
はずなのに


★picture：Marie Bertrand★　↓↓↓　ポチッっとね


べそかきアルルカンの“徒然読書日記”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2