べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

とくにさしたるわけもなく

2012年08月26日 13時19分27秒 | 哀愁

海が
なぜかしらそ知らぬふりをして
悲しいほどに凪いでいるから
こんな日は
いまは遠く過ぎ去った日々を
つい想いだしてしまうのです

風が
なんとなく秘めごとでもあるかのように
密やかにそっと語りかけてくるから
こんな日は
ほんのささやかな安らぎを
つい求めてしまいそうになるのです

空が
なにかしら訳でもありそうに
ひっそり深く澄んでいるから
こんな日は
心もとなく気まぐれに
つい涙など零してみたくなるのです

少しばかり
陽ざしがやわらいだような気がします
季節が移り変わろうとしているのでしょうか
久しく口にしなかった優しい名を
ため息まじりにつぶやいてみました



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