酔眼独語 

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川口委員長解任のお粗末

2013-05-09 20:44:12 | 外交
 元外相の川口順子参院環境委員長が、委員会を無断欠席したかどで解任された。

 ≪参院本会議は9日午前、野党7党が提出した川口順子(よりこ)環境委員長(自民)の解任決議案を採決し、野党の賛成多数で可決した。衆参両院を通じて常任委員長の解任決議の可決は初めて。与党側は8日の参院予算委員会を欠席する異例の措置をとったが、9日の解任決議を受けて審議に復帰し、国会は正常化する。参院選を前に与野党の攻防が激化しており、自民党は後任の人選を急ぐ。

 解任決議案の趣旨説明で、民主党の松井孝治氏は「政府(の閣僚ら)に厳しい出張を求め、国会がお手盛りではけじめがつかない」と指摘。みんなの党の水野賢一氏も「私的な外遊を優先して公務の委員会をすっぽかす前代未聞の不祥事だ」と攻め立てた。

 川口氏は、決議可決後に記者会見し「私は領土と主権を守り日中関係を改善する国益を守ったことで解任される。誠に理不尽だ」と怒りを露(あら)わにした。その上で「野党が憲政史上初めて国益の議論もせず、数を頼りに党利党略で解任した事件だ。国民の政治不信が一層増す。野党の劣化の象徴的事件だ」と野党の対応を批判した≫=産経WEB=。

 前代未聞のことというが、本当にお粗末な一幕だ。

 まず、川口。「国益を優先した」と居直っているが、事前に日程のセットもできない元外務大臣ではどうしようもない。「領土と領海を守り日中関係を改善…」というが、[よう・けつち]と何を話し合ったのかは全く不明である。日本政府の外交とどのようにリンクしているのかも分からない。議員外交の重要性は認めるが、川口にそれができるとは到底思えない。人民日報が沖縄の帰属にまで言及しだしたのを見ても、川口の訪中や[よう]との会談が何の意味もなかったことがうかがえる。

 民主党はさらに情けない。こんな揚げ足取りでしか政権与党を揺さぶれないようでは、参院選の惨敗が約束されたも同然だ。国会審議の中で、川口を問い詰め、[よう]らと何を話し合ったのかを吐かせるべきだった。外相在任時、上海総領事館事件で何の発言もできなかった川口である。たたけばほこりは出るはずなのに…。

 野党の劣化というより、日本の政治の劣化を象徴する事件といっていい。

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