酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

「メイドイン ジャパン」が復調??

2013-02-01 09:20:57 | 外交
 「メイドイン ジャパンは過去のこと」。業績不振による大リストラを迫られているパナソニックやソニー、シャープなどの家電業界は韓国中国勢に押しまくられ、自動車業界も青息吐息という状態を指して冒頭の言葉が声高に語られていた。ところがどうだろう。安倍政権が誕生し、日銀に強烈なヘッドロックをかました途端、円は下落し株価は上がった。実体は何もないのに、早くも景気が回復したかのようだ。トヨタは世界一の座を取り戻し、ソニー株ももてはやされている。

 ≪31日の日経平均株価は24円71銭高の1万1138円66銭で、1月の月間では743円(7.2%)高の1万1138円と、2009年3~8月以来の6カ月連続上昇となった。円相場は月初の1ドル=86円台から月末には91円近辺まで下落し、輸出株に買いが続いた。円高修正が一服すると銀行株などの内需株に買いが入るなど、相場全体の先高観は強い。主要株の1月の騰落率で上昇率首位はソニーで2位はマツダだった≫

 ≪シャープの2012年10~12月期の連結営業損益は25億円前後の黒字(前年同期は244億円の赤字)になったようだ。従来は赤字を見込んでいたが、販売好調なスマートフォン(スマホ)など携帯電話事業がけん引し、5四半期ぶりに黒字転換した。白物家電や液晶テレビの販売も想定を上回ったようだ≫=いずれも日経=。

 日本の家電メーカーの凋落は、魅力ある新商品が出せなくなったことにあるとされる。とすれば、円安で収益が改善したといって喜んではいられないはずだ。円安・株高による「業績回復」を過信して、体質改善に後れを取るようなことがあれば、NHKのドラマ「メイドイン ジャパン」を地でいくことになりかねない。

 車メーカーでは相変わらずリコールが続いている。いいものを丁寧に造る―これがメイドインジャパンの神髄だろう。最安パーツを寄せ集めてつくるのは中国などに任せておけばいいと思うのだが…。
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