酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

松井祐樹を讃える

2012-08-21 06:00:06 | Weblog
 夏の甲子園の準々決勝、桐光学園―光星学院戦は見ごたえがあった。やはり、お目当ては桐光の2年生エース松井祐樹。「消えるスライダー」と右打者内角に食い込む速球を武器に、3試合で53個の三振を奪う怪腕ぶりだ。相手の光星は強打が自慢、ベスト8で当てるのが惜しい対決だった。結果はワンチャンスを生かした光星の勝ち。三季連続ベスト4以上とは恐れ入る。

 ≪第94回全国高校野球選手権第12日(20日、桐光学園0-3光星学院、甲子園)ドクターKが号泣した。準々決勝2試合を行い、桐光学園(神奈川)は松井裕樹投手(2年)が4試合連続2けたとなる15奪三振の力投を見せたが、光星学院(青森)に0-3の零封負けを喫した。それでも大会通算68奪三振は歴代3位。甲子園で強烈な印象を残した左腕は来年の全国制覇を誓った≫=サンスポcom=。

 19日から連投となった松井は、立ち上がりからかなり疲れていた。踏み出した右足の踏ん張りが利かないため、たたらを踏むように体が3塁側に流れるケースが目立ったのだ。それでもリリースポイントの確かさと腕の振りの良さで三振の山を築いた。大したものだ。疲れは全身に及んでいたようで、肩で息をし、口もパクパクさせていた。点を取られた7回は、不運でもあった。1死2、3塁で遊ゴロ。打球の前を走者が横ぎったため遊撃手が硬くなり、その分2塁への送球が乱れて併殺を取れなかったのが響いた。ゲームの綾とはこういうものだ。

 勝負が決まった後、松井の泣きっぷりがよかった。捕手ら上級生が慰めるものの、肩の震えは止まらない。悔しさをここまでむき出しにされると気持ちいい。ぜひ来年も甲子園で見てみたい。

 それにしても4試合で奪三振68は驚異的だ。1試合当たり17個。決勝まで6試合を戦えば100を超す可能性もあった。あの坂東英二が6試合83個、ハンカチ王子斎藤祐樹は7試合で78個、これに次ぐ記録をわずか4試合で打ち立ててしまった。腕の振りやボールの軌道の見えにくさは天性のものかもしれない。和田や杉内らと同タイプだろう。プロに行くのか大学か。来年は進路をめぐっても大騒ぎになる。
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