酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

まるで戦争ごっこ

2012-04-12 15:00:34 | Weblog
 北朝鮮が「人工衛星」を発射すると予告していた期間に突入した。12日午後3時現在、発射の情報はない。icaoなどへの届け出期間では12日~16日に午前7時から正午までとなっているから、今日の打ち上げはとりあえずないということだろう。

 それにしても、民主党政権、防衛省・自衛隊ははしゃぎすぎだ。地方自治体をはじめ、国民もつられて浮ついている。なんともはや。

 北の挑発とこれに対する日本の対応は、妙に符合しているように見える。北が核開発に乗り出し、運搬手段を手に入れようとしているのを受けて、日本はMDだのF35戦闘機だのの導入を図る。日本の軍事力強化の先導役をかの王朝国家が務めているわけだ。「中国の脅威」などを言い募るより、北のミサイルは怖いと叫んだ方がはるかに効果がある。タカ派国防関係者や自衛隊には、北はなくてはならないアイテムといえよう。

 軌道を外れたり、途中で故障したロケットをMDで撃ち落とすとかいう触れ込みだが、当たりっこない。エンジンが正常に燃焼し、推力の計算が成り立つからこそ迎撃できるのだ。第一、上空でバラバラになった破片に、どれほどの破壊力や危険が存するというのだろう。杞憂とはこの種の考え方をいうのだ。

 JAXAによると現在地球を周回中の人工衛星は約3000個。大型のものや旧ソ連、ロシアの原子炉衛星など物騒なものも少なくない。北のミサイルを心配するなら、これらへの対処も不可欠ではないか。

 10トンものプルトニウムを所持し、高精度ロケットを有するわが国が、おもちゃ程度の衛星を打ち上げようとしている北朝鮮に神経をとがらせるのは皮肉な姿でもある。

 食うや食わずの国民を抱えながら核とミサイル開発に狂奔する金王朝は、戦争に突っ込んでいった日本とよく似ている。行き着く先は破滅。金王朝は日本の国体と違って、守られることなどありえないのだが…。
コメント
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