酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

八百長とムバラク

2011-02-07 05:11:21 | Weblog
 このところのメディアは大相撲の八百長問題とエジプト情勢で埋め尽くされた感がある。片や日本の心性に関わる相撲、こなた中東大変化の予兆となるかエジプト。好一番ではあるが、「何で今ごろ…」という思いも募る。

 まず大相撲である。とうとう春場所の中止されることになった。放駒理事長は「疑惑が解明されるまでは本場所はない」と言明しているので、夏場所の開催も微妙だ。

 《日本相撲協会は6日、東京・両国国技館で臨時の理事会と評議員会を開き、八百長問題の影響で、3月13日から大阪府立体育会館で開催する予定だった大相撲春場所の中止を決定した。放駒理事長(元大関魁傑)は記者会見で「うみを出し切るまでは、土俵上で相撲をお見せすることはできない」と述べ、特別調査委員会の調査が完了するまで本場所を無期限で開催しない方針を示した。

 本場所が中止となるのは、戦争で被災した国技館の修復遅れを理由とした1946年夏場所以来、65年ぶり2度目。不祥事による中止は初めて》=共同=。

 大相撲で八百長が行われているというのは、半ば常識化しているのではないか。6日のサンデーモーニングでも毎日の岸井が「業界用語では(八百長を)注射といってね…。でも証拠がなかった」などと発言している。

 若貴兄弟が台頭してきたころは「双子山勢はガチだから」の愚痴が飛び交った。板井の証言もある。NHKや新聞の担当記者が八百長について知らないはずがない。それをいまごろになって、「伝統を汚す最大の不祥事」などと言い出すのは火の粉が自らに及ぶのを避けるためとしか見えない。

 芸能であり、神事である大相撲を「スポーツだ」などと言い出したところから間違いが始まっている。

 ムバラクはいつから独裁者になったのか。日本や欧米のメディアで奇異なのは、反ムバラクの大規模デモが起きるまでは、全くそうした規定をしていなかったことだ。

 むしろ、中東唯一の安定勢力で和平のキーマンと讃えていたのではないか。それが一転、である。メディアだけでなく、オバマなどの指導者も同じなのだが…。「王様は裸だ」。子どもに言われるまで、大人は気付かない振りをする。寓話の時代からから全く進歩していないことにあらためて驚く。
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