酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

長妻昭の限界?

2010-07-27 05:47:17 | Weblog
 昨年の政権交代で登場した閣僚の中でも、長妻昭は最も期待された1人と言っていいだろう。「消えた年金」について厳しく突っ込み、ミスター年金の異名をとったのは記憶に新しい。

 その長妻が、さっぱりである。就任当初から「細かすぎる」「年金しか知らない」と官僚に馬鹿にされ、ノイローゼ状態になったなどと伝えられていた。最近髪を染めたらしく、前髪には赤みが目立つ。悩みすぎて白髪になってしまったのだろうか。

 今度は人事で不興を買っている。

 《23日に発表された厚生労働省人事で、子ども手当の制度設計を担当した伊岐典子雇用均等・児童家庭局長が、独立行政法人「労働政策研究・研修機構」に統括研究員として出向することになり、省内で「事実上の更迭では」との観測が広がっている。

 このポストはこれまで、退職した課長級職員の出向先だったためだ。

 子ども手当を巡っては、外国人への支給などに関して野党から制度設計に不備があると攻められ、伊岐氏が長妻厚労相の不興を買ったとの見方がある。「理念や制度設計をあいまいにしたまま走り出した責任を官僚に押しつけている」といった不満も漏れる。

 こうした見方に対し、厚労相は23日の記者会見で「(伊岐氏は)降格ではない。適材適所の人事」と強く反論した》=読売ONLINE=。

 朝日や共同も同様の記事を流しているので、ほぼそういうことなのだろう。

 しかし、一つ疑問がある。政治主導とは名ばかりで、浮いているはずの長妻に、そんな強引な人事をする力があるかという点だ。中央官庁の幹部人事は、大臣が行うというより、その役所独自の慣行やの不文律、権力争いなどが複雑に絡み合った結果と見た方がいい。

 厚労省内部で伊岐某を快く思わない連中が、長妻をそそのかして左遷した。こんな筋書きが浮かび上がる。もとより、長妻にこれを拒む力はない。なんとも惨めな政治主導である。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする