脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

奈良サッカーグラウンド探訪記<4> ~葛城市新庄第一健民運動場~

2008年09月02日 | 脚で語る奈良のサッカー
 少し撮り貯めていた写真を中心に、第4弾は葛城市新町メイングラウンドをお届け。

 

 

 正式名称“新庄第一健民運動場”こと新町メイングラウンドは、以前に第2弾で紹介した新町公園球技場より南側に約200mほどの位置にあり、一種認定陸上競技場を除くと県内でも少ないメインスタンドをきっちり備えた天然芝グラウンド。かつて2002年日韓W杯時にチュニジア代表が第2トレーニング場として使用した。

 

 照明設備を完備し、約500名程度の観客席も備えるここはサッカーグラウンドとしては無難なのだが、野球場(2面)との併用グラウンドであるために、非常にゴール裏に広大なスペースが出来てしまう。そのため、ボールボーイは必須だ。そのせいか奈良県リーグでも比較的、第2弾で取り上げた球技場が使用されることが多い。
 メインスタンド以外は芝生席になっており、南側の球場部分までこの芝生席は続いている。周囲は工場に囲まれており、グラウンドが使用されることの多い休日は非常に静かな場所だ。

 
 それほど広くはないが中央は独立席を備えるメイン観客席

 
 南側よりメインスタンドのある東側を望む 球場としても使われる

 おそらく小中学生年代で使用できる県内最高峰のグラウンドで、県内のこの年代の少年たちはここでプレーすればテンションが上がることだと思う。
 しかし、アクセスは以前も書いたように最寄りの近鉄御所線忍海駅もしくはJR和歌山線大和新庄駅から徒歩15分以上は要する少し不便な立地だ。しかし駐車場はグラウンド南側に充実しており、クルマでのアクセスはそれほど悪くない。

 
 グランド南側より西側を望む 簡易バックネットがある

 
 メインスタンドに設けられたモニュメント

 
 近づくとこのようにチュニジア代表キャンプの記念碑がある

 チュニジア代表を招致した際には奈良県2002年FIFAワールドカップキャンプ地招致委員会が設けられ、奈良県教育員会保健体育科に事務局が置かれた。専用のホームページが作られ、ウクライナ大使が視察に訪れたり、稲本潤一(当時ガンバ大阪、現フランクフルト)や楢崎正剛(名古屋)が呼ばれて奈良市内でのトークショーなどを盛り込んだイベントが大々的に行われていたものだ。

 もうすっかり当時の盛り上がりから醒めてしまい、芝生の状態も芳しくなく、現在ではグラウンドを有効活用できていない感すら受ける。当時の活気が県内にプロサッカークラブ設立を呼びかける運動として再復興できれば面白いのだが。
 今季、ここで試合を行うことはないかもしれないが、奈良クラブがその原動力になるためにも結果を出していかなければいけない。