脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

勝てずも価値あるアウェイゴール ~NC 準決勝1st leg 清水戦~

2008年09月04日 | 脚で語るガンバ大阪
 先週の厚別でミス絡みの3失点を喫したことを思えば、決勝進出を懸けたナビスコ杯準決勝1st legの清水戦は1-1に終わったが、幾分かチームが復調しているようにも感じた。ただ、それでも今日になって西野監督が次戦でのメンバー入替を示唆しているのだから、8戦連続勝ち星なしという状況を打破するべく指揮官は頭を抱えている様子だ。

 

 10分に二川が圧巻のFKを沈めたことで、是が非でも欲しかったアウェイゴールは予想以上に早く獲得する。前半は、サイドからかなり押し込まれる展開になったが、橋本と明神を含めたDF陣がよく耐え凌いだ。

 
 10分に二川が鮮やかなFKを決める

 特に印象的だったのは前半20分頃、左サイドを清水の山本に突破された際の安田の甘い対応に橋本が激高した場面。やはり長らく勝利に見放されているチームにはこういった気概が不可欠。これまで良いところのないCB陣もこの日は気合いが入っていたし、何とかカップ戦うんぬんの戦い方は別にして勝利をもぎ取ろうという気持ちが窺えた。

 
 チームを鼓舞し続けたMF橋本

 そして後半になって、ロニー、久々の復帰戦となる播戸が入ってからは前線の形ははっきりしてきた。まだまだトップコンディションには程遠い様子だが、ポスト役のロニーと播戸の意思疎通が図れれば、フィニッシュまでの道は明るい。何よりも“点が奪えない”G大阪を立て直すにはこの2人の活躍なしでは考えられない。

 
 ようやく帰還した播戸竜二 彼がG大阪復権のキーマンだ

 
 足は遅いが、ポスト役としては無難に役割を果たしたFWロニー

 要らぬ1失点は清水MF山本のシュートが枝村に当たって入る不運なものだったが、ロスタイムのバーに弾かれた原のシュート、明神がライン際で起死回生のクリアを見せた場面など急死に一生を得た場面は多く、わずかにツキは傾いたかという試合だっただろう。負けてもおかしくはない試合だった。特にマルコス・パウロを起点に左右にボールを散らす清水の攻撃は、中盤のプレスが甘いG大阪にとっては脅威だった。矢島と岡崎の2トップには仕事をさせなかったが、それでもまだ180分ハーフの前半終了。7日の万博でしっかり守らなければならない。

 
 G大阪のロングボールをはじき返す清水DF青山 高木和の不在を感じさせない

 
 G大阪には相性の良い清水FW矢島 明神がマークに付く

 決定機を逸したのはG大阪も同じことで、腰が砕けたのは80分、倉田のシュート逸。ビジタースタンドの誰もが頭を抱えた決定的なシーンは、勝ちきれないG大阪を象徴するシーンだったのは確か。ああいった場面で倉田などの若手が活躍しなければG大阪の未来は暗い。二川のFKで何とか救われたG大阪だったが、流れの中でゴールを奪えなかったのは事実。ここはシビアに修正を図って、7日の2nd legで無様な敗戦だけは避けることだ。

 
 三度目の国立ファイナルへ もうナビスコ杯は獲るしかない

 
 何とも美味 日本平のハマグリなり

 
 ゲリラ豪雨の滋賀、愛知を抜けて日本平に着くと日本最高峰が顔を覗かせる