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アートネタなど日々のあれこれ

Ground no plan

2018-03-23 23:40:51 | 美術
青山クリスタルビルで「会田誠 ground no plan」展を観てきました(展示は既に終了しています)。展覧会を観てから既に一ヶ月。記憶も曖昧になりつつありますが・・・。

例によって鑑賞前に甘いものを、ということで立ち寄ったのが、表参道駅近くの「リンツ・ショコラ・カフェ」。オペラとホットチョコレートのケーキセットをいただきました。身も心も温まりました・・・。

さて、甘いもの欲も満たされたところで会場へ。この展覧会は、大林財団の「都市のビジョン」という企画なのですが、無料かつ盛り沢山な展示でした。太っ腹です。それにしても、あの会田氏が「都市の未来像を提案」するとどんなことになるかというと・・・。

何と言うか、露悪的なのにもかかわらず根っこのところに真面目さが見えてしまう、といういかにも会田氏らしい(?)展示でした。作品も、なるほど〜、と思わずうなずいてしまうものから、そんなんありかい、と思わず突っ込んでしまいたくなるものまで。冒頭のマニフェストも一見(読)、もっともらしいのですが・・・いや、でも都市に水って大事ですよね、たしかに。「新宿御苑改造大計画」も凄かった。もはや御苑の領域を超えてます。テキストも緻密すぎてとても読み切れませんでした。夜間は侵入者を法螺貝で追い払うとか、いったいいつの時代の話でしょう。「風の塔」改良案の「ちくわの女」もなかなかのインパクトでした。会場は2階にまたがっていたのですが、階下の方がさらに大変なことになっておりました。「ぼくちゃん、いいこと考えついちゃった」という省庁移転案とか、北海道僊都案とかはなるほどな〜、と思いながら読みました。たしかに東京一極集中がこの案で救われるかもしれません(?)。「快適なスラム」を提唱する「セカンド・フロアリズム」も興味深く・・・テキストの方は到底読みきれなかったのですが。ヨーゼフ・ボイスのファンが見たら泣いて怒りそうな(?)「アーティスティック・ダンディ」とか、どこぞの国の総理みたいな人がジャパニーズ・イングリッシュで演説するビデオとか、いかにもな映像作品もありました。

このところ、心の中で澱のように溜まっていたものが、あんまりな作品の数々のおかげで、吹っ飛んだような心地でした。真面目じゃないもの、というか、真面目なのかそうじゃないのか、ようわからんものを堂々と提示できるってアートの醍醐味だな、としみじみ思いました。会田さん、そして大林組さん、ありがとう・・・。
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