Rain or Shine~メイおばさんの宝箱

雨が降れば虹が出る、晴れた空には光が躍る。
雨でも晴れでも歩きましょう!
世界のどこかから、あなたへ贈るメッセージ

しょーがない お花見だもの

2015-04-12 13:37:44 | シアトル

「しょーがない お花見だもの」

これは今日の朝日の朝刊の伊藤理佐さん(漫画家)のコラムの見出し。

「桜の季節は苦しい。(中略)
『花見もしないで仕事して』『何のために生きているんだろう』とかそっちにいっちゃう。」

として、目の前の仕事が気になりながらも、たくさんの言い訳をズラーッと並べて、「しょうがないなあ」と今年もまた食べて飲んで楽しくやってしまう伊藤さんの苦しさ、はい、メイおばさんもとってもよくわかります!

桜はほとんど散ったのに、今週末も我が家にはお花見の残党が集います。
もう見る桜なんてないでしょうが、、、、と思ってはみても、人が集まってくれる家というのは、アメリカでばかりでなく、東京でも私たちの願うところ。

昨日は朝からねじり鉢巻きでしたけれど、、、
なんて言って、実は本当に鉢巻をして買い物に行ったり、掃除をしたり、料理をしたりしている人は見たことがありませんが(笑)。

「大丈夫です。這ってでも行きますから。」
と言われて、実際這って来た人にも会ったことがないのと同じように(笑)。

我が家は一見平等、夫は一見レディーファーストに見えて実は全く違いますから、いつだって、どこだって、ねじり鉢巻きはメイおばさんひとりです。その間、夫は何をしているかと言えば、書斎に閉じこもって何かをしています。たぶん、「邪魔しちゃいけない」という彼なりの思いやりなのかもしれませんが(笑)。

今日のお客様は夜ですし、料理メニューはほとんど昨日と同じですからけっこう気楽です。花だってもう生けてありますし、床だって昨日のためにピカピカに磨きましたからね。

ということで、今はお買い物を済ませて帰ってきてのほっと一息くつろぎ休憩。
冷やし忘れた白ワインのグラスに氷など浮かべて、ビル・エヴァンスなど聞いております。
もう少ししたらまずはパイでも焼き始めましょうかねえ。

これ昨日のピーチパイです。


評判が良かったし、超がつくほど簡単ですので、今日もこれにしちゃいます。

でもね、ひとつ困った誘惑が、、、、、、、

さっき買い出しに出かけた途中でつい本屋に寄り道して、今朝の新聞の広告に出ていた上野千鶴子さんと湯山玲子さんの対談集「快楽上等!~3.11以降を生きる」を買ってしまったんですよ。


そしたら、面白くて、刺激的で、やめられない、とまらない、、、、、

ワインは進むわ、ページは進むわ、いけない、いけない、あと10分、いえあと30分と己に言い含めながら目下、少々焦りながらも至福の時を過ごしております。

本はいいです、楽しいです。
これだってたった690円、消費税を入れても745円。
それなのに共感したり、反論したりしながら何回だって楽しめるんですからね。

ついでに言えば、「人の集まる家」もいいです、楽しいです。
大変ですけれどね。


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ちょっと耳にしたいい話

2015-04-10 09:30:57 | 言葉

ちょっと耳にしたいい話。

ちまたでは
お坊ちゃん学校だのお嬢ちゃん学校だのと言われている
都心のある小学校の入学式に続く保護者会で
校長先生がおっしゃった言葉。

「華美は禁物
過保護も禁物
小学校は失敗の場

子どもが忘れ物をしても親は届けるな
恥をかいてこそ成長する
恥は成長の最大のチャンス」

かたやこちらは偶然目にした
種子島で生活を始めた方のブログ。

「困ったことがあればお声かけください。
ボランティアでサトウキビの収穫、鹿除け網掛け、芋掘り、田植え、農機具の洗車、ドブさらい、部屋の清掃、墓の清掃、墓参り、庭仕事、草むしり、草刈、洗濯、ペンキ塗り、片付け、車の修理、DIY,話し相手、ゲートボールの相手、様々な作業を引き受けます。

替わりに僕に素潜りや魚の名前、田植えの方法、川エビの捕り方、魚さばき方、岩ノリの料理方法、釣りのやり方や農機具の扱い方、畑の耕し方など教えてください。」

校長先生の言葉も
種子島の男性の言葉も
素敵です。

写真は今朝の庭。
散った桜もまた素敵。


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銀座の「洋食」屋さん~「みかわや」

2015-04-09 08:20:33 | レストラン
「日本列島は8日、全国的に強い寒気におおわれ、東京都心では4月として5年ぶりに雪が降った。」
(4月9日の朝刊より)

「雪が降るかもしれない」などとは全く知らずに目覚めた昨日の朝、まだ90%ぐらいは寝ぼけた頭でカーテンの隙間から見える景色にビックリ仰天、「ゆ、雪?」

あまりの驚きに90%ぐらいは目が覚めて(笑)、気が付きました。
なんと桜の絨毯でした!


小さなモミの木だってまるで雪片を抱いたクリスマスツリーです。


たしかに昨日は、そろそろクリーニングに出そうかと思っていた冬のコートをもう一度引っ張り出さねばならぬほどの寒さ。
そんな日に限って、外での予定が満載です。

さあてどこから書きましょう。
やっぱり「花より団子」で行きましょうか(笑)。

かつては、蔦が正面の壁を覆っていた三越裏にあったレストラン。
今では、三越新館にぴたりとはめ込まれてしまったレストラン。
それでも中に入れば昔の雰囲気は健在です。

それが「みかわや」という「洋食屋」です。


シルクハットに燕尾服を着て歩く二代目店主の渡仲耐治さんの姿は「銀座の名物」でした。
毎朝、横浜からこのお姿で出勤なさると言うのです。

かつて渡仲さんとご縁を得てインタビューをし、記事を書かせていただいたことがありました。「みかわや」の歴史、銀座への思い、「洋食」へのこだわり、、、興味深い話をたくさんうかがった中で今でも心に残るのは

「『おいしい』ということはもう絶対です。」

「『ロマン』が私の目指しているレストランです。レストランの扉はロマンスの扉です。ロマンスのないレストランなんてつまんないですよね。」

「レストランは舞台だと思います。自分も俳優の一人となって料理を作る。作る者と食べる人が一つとなって最高の舞台を作るのです。」

そんな渡仲さんに、ある時こんな質問をぶつけてみたことがあります。

「『西洋料理』と『洋食』の違いはなんですか?」

すると、しばらく考えた後でこんなことをおっしゃいました。

「おいしいご飯と漬物で食べていただくことでしょうかね。」

昨日、久しぶりに訪れた「みかわや」は、店舗が変わったとはいえ、やはり「みかわや」でした。

一見かなりお高めのメニューにはこんな表記が並びます。

ビーフステーク  9,200円
ハンバーグステーク  2,700円
ポークカツレット  2,800円
かにクロケット  2,900円
ボール盛りサラド  2,000円
オードゥーブル  4,700円    etc.

やわらかなお肉がたくさん入った「ハヤシライス」には、たしかに「おいしいご飯」と「漬物」がそえられ、銀のカトラリーと一緒にお箸がついてきました。よく冷えたお水の横には湯気を立てた日本茶、そしてお醤油の小瓶です。
不思議なことに、それだけで妙に落ち着くものです。


もともと高めのお値段にさらに10%のサービス料が加わりますから、いくら美味しい、いくら落ち着くからと言って、そうそう行ける場所ではありませんけれど、メイおばさんの「スペシャル」な場所、あるいは「ちょっと贅沢だけれど、ま、いいか」の場所のひとつです。


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もう十分に年をとったから

2015-04-07 11:05:04 | メイの教訓

春爛漫と呼びたくなるくらいに
ぽかぽかした日差しにあふれていた昨日から打って変わって
今日は肌寒い雨の朝となりました。

窓の向こうの桜も、散らす花びらをまだ残してはいるものの
黄緑色の若葉が存在感を示します。

春は、いえ春もまた
大切な友人たちや、家族たちが
新しい年を迎えます。

メイおばさんも
またひとつ年をとりましたよ。
そしてたくさんの人たちに祝っていただきました。
ありがたいことです。

字が書けるようになったお孫チャンからはこんな風(笑)。


にだんべっとのしたおのぞいてください。
    ↓

ぱぱのべっとにいってください。
    ↓


気持ちも新たに思うことは、、、、、、、、

「もう十分に年をとったから
よいものだけを噛める歯と
よいことだけを聞く耳と
よいことだけを話す口
よいことだけを見る目さえあればいい

もう十分に年をとったから
多少の物忘れなどあたりまえ
いやなことはどんどん忘れて
よいことだけを残したい」

そういえば五木寛之さんの本、「養生のヒント」の新聞広告に
こんなことが書いてありましたよ(笑)。

「ボケも老眼も魂の成熟の一つ」

さあ、みんなの暖かい気持ちと
この言葉を糧にして
新しい一年も一歩また一歩と歩いていきましょうかねえ。

ありがとうございました。

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美術館でやすらぎを~根津美術館

2015-04-06 10:38:00 | 東京

金曜日から続いた賑やかな「お花見週末」が終わって
再び静かな日常が戻ってきました。

そして
ようやく今頃になって
お花見にはぴったりの陽気が戻ってきました(笑)。

たくさん料理を作って、しょっちゅう掃除機をかけて
たくさんしゃべって、たくさん聞いて
たくさん笑って、たくさん片付けて、、、、、
ふ~っ、、、、、

今日からはまた
一抹の寂しさと共に
来年の花見を待つ季節に入ります。

先週、根津美術館に行きました。
東京に数ある美術館の中で
南青山にあるここは
私たちがとても好きな美術館です。

ただ展示物を鑑賞するだけにとどまらず
都心とは思えぬほどに静かで
なだらかな起伏に富んだ美しい庭を散策できるからです。

3月7日から開催されてきた「救いとやすらぎのほとけ 菩薩」も
いよいよ今日が最終日となりました。


上野のような大掛かりなものではありませんが
静かで落ち着いた空間で見る約40点の彫刻と絵画というのもまた
根津美術館らしい「やすらぎ」の展示です。

などと言いながらの
ここでの大失敗談(涙)は後に譲るとして
今日は大急ぎで
この季節の庭の様子を。


もう少し季節が進めば
池のまわりを燕子花(かきつばた)が覆い
まるで光琳の絵のようになるでしょう。

この写真は3年前の池の写真です。
「光琳ふたつの金屏風 東京―ニューヨーク100年ぶりの再会」が開催されていた時のことです。


「菩薩」が終わったあとは4月18日から5月17日まで
「尾形光琳300年忌特別展~燕子花と紅白梅」が開催されます。


行かなくちゃ。
庭を歩かなきゃ。


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最後だとわかっていたら

2015-04-04 22:13:43 | 言葉

心の奥底にだいじにしまっている言葉がいくつかあります。
そのひとつが、25年前にひとりのアメリカの母親によって書かれた詩です。

その全部を暗唱しているわけではありませんが
ある部分は今すぐにでもつぶやくことができます。

「Tomorrow Never Comes」として知られていますが
「No Regrets」と言うタイトルもあるようです。

そして、今、私の手元には原語で書かれたものと
日本語で訳されたものがあります。

佐川睦さんの素晴らしい訳で51行の日本語になった詩の
全部をご紹介することはできませんが
その一部、私が「今すぐにでも呟くことができる」部分を
少しだけ書かせていただきます。

If I knew it would be the last time I’d see you walk out the door,
I would give you a hug and kiss, and call you back for just one more.

あなたがドアを出て行くのを見るのが最後だとわかっていたら
わたしは あなたを抱きしめて キスをして
そしてまたもう一度呼び寄せて
抱きしめただろう

So just in case tomorrow never comes, and today is all I get,
I'd like to say how much I love you, and I hope we never will forget.

たしかにいつも明日はやってくる
でももしそれがわたしの勘違いで
今日で全てが終わるのだとしたら、
わたしは 今日
どんなにあなたを愛しているか 伝えたい

桜の雨がひらひらと舞いながら落ちてくる頃には
愛しい家族たちと
たいせつな友人たちを思いながら
いつもこの詩をつぶやきます。

作者は「Norma Marek」という女性です。


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それ写真機なんですか?

2015-04-03 18:27:16 | 日本の旅
私の仕事も終わって
夫の仕事も終わって
いよいよお花見全開モードに入りました。

いきなり滅相もない話ですが
私たちぐらいの年になると

「ああ、こうしてあと何回桜を見られるのかなあ、、、、」

と、年々センチメンタルになります。

しかも私たちの場合には
二人がそれぞれに行ったり来たりしているものですから
今年のように二人そろって日本で桜を見られるなんてことは
実はとてもとても貴重なことなのです。

年を重ねれば、嬉しいことに家族も増えて
お花見はだんだん賑やかになります。
そしてその都度また思います。

「ああ、こうして家族そろって桜を見るなんて
なんとありがたいことでしょう。」

そう思わせるのが桜の魅力、桜の魔法。

今日のお花見は10時から。
メイおばさんは朝6時から台所であれを作ったり、これを作ったり
掃除をしたり、テーブルを飾ったり
駐車場の確保をしたりと、楽しい楽しい大わらわ。

それなのに
一気に花開いた桜はすでに緑の葉を見せ始め
風の一吹きごとにハラハラと薄桃色の雨を降らせます。
まだ明日も明後日もお花見が控えているというのに、、、、、


庭から屋根を飛び越えて
玄関までもこんな絨毯にして


しかも、鳥さんたちがやってきては
枝についている花を落とします。


ところで昨日
買い出しに駆け回って
重い荷物を持ちながら
それでもあまりの華やかさに足を止めて
並木の途中でiPadを取り出して写真を撮っていたら
小柄で優しそうなおじいさんが
杖をつきながら近づいてきて言いました。

「それ『写真機』なんですか?」

「カメラ」ではなく「写真機」という言葉に
心がますますぽかぽか温かくなって

「はい、そうなんですよ。写真も撮れるんです。」

と言って、撮ったばかりの桜の写真をお見せしました。

「今撮った写真をすぐに子供たちや孫たちにも送れるんです。」
「おやまあ、便利な時代になったもんですねえ。」
「本当ですねえ。」
「でも、便利だろうが不便だろうが、どんな時代でも桜はやっぱりいいですねえ。」

束の間でしたけれど、余韻に残る会話でした。

いいですねえ、桜はやっぱり。
特別ですねえ、この花ばかりは。


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メイおばさんの宝箱

2015-04-01 18:46:01 | 言葉

一年には12の月があって
どの月だって1日から始まるのだけれど
1月1日と4月1日だけはちょっとだけ特別。

なぜでしょうねえ。
新しい一歩を踏み出す緊張と期待があるからでしょうかねえ。

学校に行っているわけでなくとも
4月1日を迎えると背筋がピンとしますし
新入社員でもないのに
やっぱり背筋がピンとします。

そこに桜が重なるものですから
ますます何かが終わって
何かが始まる予感です。

この感覚は
たぶんとても日本的。

たとえば、アメリカでは入学も進級も9月ですし
大学を卒業したところで
日本のようにみんないっせいに就職するわけではありません。

せっかくの4月1日
メイもひとつ進級しようかしら、と
「メイの宝箱」から「メイおばさんの宝箱」」へと。
ブログのタイトルを変えてみたくなりました(笑)。

日本語の「おばさん」というのもまた面白い言葉で
「叔母さん」「伯母さん」という血縁関係を表すものと
「私がオバさんになっても」的に年齢を表すものと
もうひとつあるんですよね。

ほら、「○○ちゃんのおばさん!」「△△君のおばちゃん!」という呼称。
私もその昔
子供たちのお友達がうちに遊びに来るたびに
いつも呼ばれていましたよ。

「ねえねえ、XXちゃんのおばさん!」
「おばちゃん、あのね。」

まだ20代から30代前半だったんですけれどね(笑)。

英語を母語とする夫に聞いてみましたら
英語では「Aunt」は叔母さん、または伯母さんで
決して年配の女性を意味したりはしないのですって。
ましてや、お友達のお母さんに向かって「Aunt!」などとは言いません。

「ねえ、じゃあ、友達の家に行って、お母さんが出てきたら何て呼ぶの?」

と聞いてみたらこんな答が返ってきました。

「Madam!」

まだ小さな子供でも「マダム!」と言うそうです。

さて、それならば
日本語の機微に敬意を表して
本日から「メイおばさん」になりましょうかねえ(笑)。
この春、ひとつ年をとったことでもありますし。
子どもたちのお母さんでもありますし。

それにほら
「メイ」よりも「メイおばさん」の方が
お説教じみたことも書きやすい気がするではないですか(笑)。

ということで、どうぞ皆さま
「メイおばさん」をよろしくお願い致します。

冒頭の写真は今日の桜です。
メイおばさんたら
ちょっとお日様が出た隙に
桜に合わせて桜色のお布団を干してみましたよ(笑)。


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