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CCG EXPO2014(3)LoL(League of Legends/英雄聯盟)上海大学生チーム招待試合を開催~DOTA2とLoL~

2014年07月18日 | ACG
日本ではまったく話題になっていませんが、7月18日からオンラインゲーム「DOTA2」の国際招待試合がシアトルで始まります。通称「DOTA2 TI4」と呼ばれる大会です。(正式名称は「The International DOTA2 Championships」)
オフィシャルサイト:http://www.dota2.com/international/announcement/
会場:アメリカワシントン州シアトルキーアリーナ 開催期間:2014年7月18日~21日まで。
DOTA2の国際大会は4回目ですが、今大会の優勝賞金は4,823,727USドル、賞金総額は900万USドル以上、歴代最高額と言われています。優勝チームの賞金は日本円に換算すると、約4億8千万円です。税金を引かれるとしてもものすごい額の賞金です。
DOTA2は世界的に人気のあるPCオンラインゲームで、「DOTA2 TI4」(TI4はThe International 4の略、4回目の国際大会)はいわゆる「eスポーツ大会」です。
「eスポーツ」はPCゲームを反射神経や戦術を競うスポーツとして捉えるもので、アメリカがeスポーツ大会に出場するために訪米する外国人プレイヤー、つまりゲーマーに対してスポーツ選手としてのビザを発行したことが話題になっています。eスポーツをオリンピック競技種目にしようという動きも一部にはあるほどです。eスポーツが普及しているのは、アメリカ、中国、韓国、ヨーロッパなどで、最近中国が特に力を入れています。日本は家庭用ゲーム機のシェアが高く、PCゲームユーザーが少ないこともあり、eスポーツがあまり流行っていません。

DOTA2 TI4は招待チームに加え、地区予選から勝ち抜いたチームが本大会に出場できます。地区予選は中国、米州、ヨーロッパ、東南アジアの4地区に分かれて行われます。これ以外のエリア、例えば韓国やオーストラリアは「東南アジアエリア」として参加します。ヨーロッパのチームは、チーム内に複数の国の選手が混在しているのが一般的で、具体的な国名ではなく「EUチーム」と名乗るチームもあります。招待チーム11チームのうち4チームが中国チームで、全体的にみて中国勢が有力です。
なぜDOTA2が中国で注目されているかというと、中国人プレイヤーの数が多いというのもありますが、中国チームが強いからです。夏季オリンピックは別として、中国チームが活躍できる国際大会というものはなかなかないので、eスポーツは貴重な活躍の場です。DOTA2 TI4も、中国国内のメディアではかなり注目されています。
DOAT2は中国語版サーバーがあり、中国ゲーム大手の「完美世界」(Perfect World)が運営しています。中国名は「刀塔2」。


中国ではDOTA2も人気がありますが、LoL(League of Legends/リーグ・オブ・レジェンズ 中国名:英雄聯盟)というゲームはさらに流行っています。LoLは中国ではテンセント(Tencent/騰訊)が中国語サーバーを運営しています。
LOLの開発元である米Riot Gamesは、2011年初頭に中国のゲーム・IT大手のテンセント(Tencent/騰訊)に買収されました。2011年の買収については「テンセントは米Riot Games買収のため現金2.31億ドルを投じ、これによりテンセントの持株比率は22.34%から92.78%になった。」と報告されています。テンセントは2008年からLOLの中国語版を運営しており資本参入を進めていたので、2011年に突然買収したわけではありません。テンセントからの投資はLOLの開発費に当てられたとされています。

CCG EXPO 2014ではLoLの大学チーム招待試合が行われていました。上海地区の大学の有力チームを招待しトーナメント戦を行うというものです。会場の一角に舞台を設置し、観客を集めて巨大スクリーンでゲーム観戦できます。座席はびっしり埋まっており通路まで観客が溢れていました。ものすごく盛り上がっていました。チームプレーで攻撃を成功させたときなどは、観客から大歓声が起きます。







■ゲーム実況解説者が試合を盛り上げます。


■LoLは1チーム5人で対戦。この試合は上海電力学院VS上海理工大学。女の子は1チームに1人いるかいないかです。


中国にはオンラインゲームをテーマにした小説も多く、プロリーグで戦うプロゲーマーたちを主人公としたした小説もあります。このジャンルのヒット作、小説「全職高手」(中国起点網に連載)は女の子に人気があります。
小説連載は2014年4月に終了しましたが、最後に国際試合の中国代表チームを結成するという設定を作って終わったので、連載終了後も新作グッズや二次創作が展開されています。
■「全職高手」世界大会の中国代表チームのコスプレ。


■アニメグッズショップ艾漫が発売する「全職高手」グッズ。オンラインゲームに必須のヘッドセットを、作中のチームのロゴを入れグッズとして制作。けっこういい値段で売ってました・・・・。「全職高手」のファンは年齢層が低いです。




過去10年、アジアでPCオンラインゲームを牽引してきたのは韓国でした。PCゲームはパソコンはもちろん、キーボード、マウス、ヘッドセットなど周辺機器が重要な役割を果たします。PCゲームの普及は、サムスンやLGなどのパソコン周辺機器の販売戦略とも深い関係がありました。オンラインゲームの国際大会としては「WCG」(World Cyber Games)が有名でしたが、2013年で幕を閉じました。大会終了の原因の一つは、大会の大スポンサーであったサムスンの事業戦略転換だと言われています。今後は中国が国際試合を主催する機会が増えてくるのではと思います。
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