上海阿姐のgooブログ

FC2ブログ「全民娯楽時代の到来~上海からアジア娯楽日記」の続きのブログです。

中国初の“18禁映画”『怒りの海を越えて(涉过愤怒的海)』~中国映画の中の日本という留学先~

2023年12月28日 | エンタメの日記
曹保平監督の中国映画『怒りの海を越えて(涉过愤怒的海)』が撮影完了から約4年を経てついに劇場公開されました。中国映画には18禁(R-18指定)、15禁(R-15指定)といった鑑賞年齢を制限するレイティングシステムはありませんが、この映画は半分宣伝の意味も込めて、「18歳以下の観衆は慎重に判断して観るように」というコピーを大きく掲げており、中国初の“18禁映画”と言われています。
日本留学中の中国人学生とその家族にまつわる物語で、中国と日本(東京、京都)で撮影が行われています。

映画『涉过愤怒海』(渉過憤怒的海) 直訳:怒りの海を越えて 英語タイトル:Across the Furious Sea
監督:曹保平 原作同名小説作者:老晃  公開日:2023年11月25日中国公開  撮影:2019年~年内に撮影完了
主演:黄渤(ホアン・ボー)、周迅(ジョウ・シュン)、周依然、張宥浩 時間:144分 興行収入:5.48億元(約110億円、2023年12月末現在)


色々な意味で興味深く、非常に面白い映画なので、ぜひ日本でも公開してほしいです。

~あらすじ~
漁師の金隕石(ジン・ユエンシー)は漁に出ている最中、離婚した妻から連絡を受ける。日本留学中の娘(金麗娜/愛称:シャオナー)が失踪して何日も連絡が取れないのだという。金(ジン)は娘の安否を確認するため東京に向かう。そこで娘の級友から同じ中国人留学生の交際相手・李苗苗(リー・ミャオミャオ)に連れ出されたのではと聞き出す。金はミャオミャオの消息を掴み留学先の京都大学に向かう。大学寮(京都大学吉田寮)で本人と接触することに成功するが逃げられてしまう。
時を同じくして、金は娘が17ヶ所刺された姿でホテルで遺体となって発見されたと連絡を受ける。
東京で娘の遺体と対面した金は、自らの手でミャオミャオに復讐することを誓い、再び海を渡る---。

主人公 金隕石(ジン・ユエンシー) 危険を犯すことを厭わない気性の荒い漁師。娘の復讐に燃えて何度も海を渡る。
本役を演じる黄渤(ホアン・ボー)は中国映画界を代表する人気俳優の一人。ヒットメーカーで、コメディから戦争ものまで幅広いジャンルの作品に出演しています。


容疑者の男子学生・ミャオミャオの母親役を演じる周迅(ジョウ・シュン)。周迅は中国を代表するベテラン映画女優。
高級住宅街の豪邸に住んでいるが、金に襲撃される。金に対し「私があなたの立場なら私でもミャオミャオを殺す」と言いながら、息子を逃がすことを企てる。


金の娘・シャオナー。東京の日本語学校に留学している。コンビニ、ホテルのベッドメイク、居酒屋、メイドカフェなど多くのアルバイトを掛け持ちしている。
シャオナーを演じるのは1996年生まれの女優・周依然(チョウ・イーラン)。重慶出身、四川音楽学院古典舞踊専攻。大学卒業後に演技の道に進む。本作の撮影終了後、多くの現代もの青春ドラマに出演している。


容疑者の男子学生・ミャオミャオ。京都大学に留学中。コスプレの趣味を持つ中国富裕層の留学生。
ミャオミャオを演じるのは1995年生まれ、身長179cmの俳優・張宥浩(チャン・ヨウハオ)。中央戯劇学院卒業、四川省出身。


日本留学と中国人学生を結びつける要素の一つとしてコスプレが重要な役割を果たします。
シャオナーとミャオミャオが接近したきっかけの一つが『BLEACH』のコスプレです。
シャオナーは井上織姫のコスプレをしており、ミャオミャオは『BLEACH』の敵キャラ、ウルキオラ・シファーのコスプレをしています。ウルキオラは虚無を体現するキャラクター。『BLEACH』は中国では「死神」というタイトルで知られており、比喩的な意味合いがあります。

■商業映画としてのエンタメ性 
ダークな人間ドラマですが、「一人娘を異国で殺された父親が復讐のために容疑者を追って何度も海を渡る」という復讐アクションとしての側面があります。基本は家族ドラマなのですが、船上で水上警察に発砲されたり、大量の魚が空から降ってきたり、地下鉄ホームから線路に飛び降りて電車に向かって逃走したり、商業映画らしい派手で刺激的なシーンが少なくありません。
また、常識的な善人はほとんど登場しません。


■日本と中国の対比
日本ロケのパートが全体の4分1くらいを占めており、日本語のセリフも多いです。
日本ロケは、神田駅周辺、秋葉原、京都大学吉田寮、関西地方の私鉄駅、商店街、居酒屋、コンビニ、神社仏閣、日本家屋など、ノスタルジックで生活感溢れる空間が意図的に選ばれています。
一方、中国でのシーンはガランとした豪邸、巨大なコンベンションセンター、ひたすら長い橋など現代的でやや無機質な風景がドライに描かれており、その土地と海の広さは絶望感が漂っています。
監督は日本を凄惨な事件の舞台にしておきながら、日本的なものを礼賛していると見ることもできます。
この映画は2019年に撮影が完了しており、作中では2018年の物語として進行します。日本ロケもコロナの前に完了しています。


■中国人留学生にとっての日本
この映画は日本留学中の中国人男女の出会いによって物語が始まります。
コロナの影響を受けてもなお、中国人の海外留学は増加傾向にあり、距離的にも文化的にも近く、安全で費用も手頃な日本は留学先として根強い人気があります。
実際には、日本に留学している中国人の大半は「大卒」または「院卒」以上の学歴を得るために留学しています。
一方で、英米と比べれば費用が手頃で、アルバイトを含め職を得やすい日本には、新たな居場所を求めて留学してくる人もいます。親にとっても子どもにとっても、扱いに困る家族と距離を取って生きるためには、日本は都合のよい場所といえます。
留学生・シャオナーは、たくさんのアルバイトをかけ持ちしながらも、東京の自由と孤独に適応しています。しかし、ミャオミャオと出会ったことによりレールが歪んでいきます。一方、ミャオミャオは富裕層の子息で、安全に遊べる日本で気の向くままに生きている様子が伺えます。


出演者は若手から大物、ベテランまで演技が上手いです。
端役の演技も絶妙で、日本のコンビニの店長、駅員さん、ホテルの受付、日本語学校の先生などが味のある演技を見せています。
阿部力が日本に帰化した中国人という設定で、中国語と日本語バイリンガルの日本側の刑事(役名:島津)を演じています。
中国版ポスターには阿部力の名前は主演陣として列記されておらず、脇役という扱いなのかもしれません。それにしては出番が多く、主役である黄渤と対峙する場面も多いです。日本語が分からない金(ジン)に日本語と中国語で交互に話しかけるという奇妙なシチュエーションもあり、やや不思議な役柄でした。しかし、この映画自体、登場人物が全体的にエキセントリックなので、島津刑事という異質なキャラクターも一つのピースとして上手くはまっていたと思います。

144分、約2時間半の尺がある作品ですが、2時間くらい経ったあたりで少し飽きてきました。
復讐アクションの側面を持つため、追跡シーンに時間を割きすぎと感じる部分があります。
しかし、ラストに近づくに連れて意外な展開になります。冒頭から一貫して「娘の仇討ちに燃える父親」の視点で物語が描かれますが、あるタイミングで視点が変わることにより、いびつな真相が明かされていきます。
最後まで観ると、退屈だと思ったシーンにもすべて意味があったと思える作りになっています。
多くの伏線、隠喩が込められていたことに後から気付くので、「もう一度観たい」と思わせる良作です。★をつけるとしたら、5点満点のうち4.5をつけたいと思います。
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JO1初の上海ライブ(12/8)上海虹館・Beyond The Dark Limited Editionに行ってきました

2023年12月10日 | エンタメの日記
12月8日(金)JO1初の上海ライブが行わました。上海ライブはJO1の1st アジアツアー「Beyond The Dark Limited Edition」(ジャカルタ、バンコク、台北、上海)の最終公演となります。2023年12月8日(金)19:30開演、終了21:30。会場:上海国家会展中心「虹館」チケット:800元/600元


これまでに多くの日本アーティストが上海でライブ・コンサートを開いていますが、上海で単独コンサートを開いたことがあるボーイズグループは多くはありません
私の知る限りでいうと、
2008年「嵐」がアジアツアーの一環として上海で2day公演。会場:上海大舞台。
2010年 w-inds.がアジアツアーで上海公演を実施。会場:嵐と同じく上海大舞台。8千から1万人くらいのキャパの会場です(現在改装中)。
2018年 GENERATIONS from EXILE TRIBE(ボーイズグループとは少し違いますが)会場:美琪大劇院 3日間のライブ (過去記事)。
2019年 w-inds.が再び上海でライブを開催。会場:虹館。今回JO1がライブをやった会場と同じです。

他にも見落としているグループがあるかもしれませんが、こうしてみるとw-inds.のアジアでの功績が際立ってみえます。w-inds.は単独コンサートのほかに、イベントゲストとして何度か上海に来ています。

JO1は2019年に放送されたオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』で選ばれた11名により結成されたグループです。
結成・デビューからほどなくしてコロナが流行し、思うように活動できない時期が長く続きました。
しかしながら、JO1はラッキーボーイの集まりだと思います。
コロナの影響を受けたとはいえ、逆にいえばコロナの前にギリギセーフでデビューできた、JK-POPという新たな存在としてMAMAなどKPOPのステージにも立つことができる、紅白にも出場した、日本でのライブや音楽番組などにも順当に出演しており、時運に恵まれているグループだと思います。

正直にいうとJO1のことをあまりよく知りませんが、上海ライブを観に行きました。
令和の時代の運に恵まれ活躍しているJO1というグループを見てみたかったし、現地ではチケットが普通に買えたからです。
8000人収容可能な会場「虹館」はオーバーキャパで完売していませんでした。
上海はライブ用のホールが少なく、2千人~6千人くらいのキャパの中規模ホールが実質的にないため「虹館」を使わざるを得ません。
チケットが完売していなかったので、実際どのくらいの客入りなのか、平日公演(金曜日)ということもあり、どういう人達が観に来るのかすごく気になりました。これは中国JAMの子たちにとっても同じだったのではと思います。中国ではリアルにファン同士の存在を感じられる機会が本当に少ないからです。

会場に足を踏み入れてみると、思った以上の熱気でこんなにファンが集まったんだと驚き、日本のアイドルであるJO1を好きな中国人の子たちがこんなに沢山いることを目の当たりして、やはり嬉しい気持ちになりました。大半が20代の女の子ですが、男の子のファンもちらほらいました。



中国JAMが用意してくれた応援グッズ。スポンジ製の虹色の蛍光棒と一緒に各座席の上に置かれていました。




JO1のライブを見るのはもちろん初めてです。
もっとKPOPっぽいグループを想像していましたが、思っていたよりもずっと日本的なグループでした。楽曲や振り付けはKPOP系ですが、メイクや髪型、衣装はそこまでKPOPに寄せておらず、パフォーマンスに至っては日本人らしいと感じました。
衣装はすっきりした青の王子様系、カラフルで小ぎれいなHIPHOP系のファッションなど、普通にかっこいい・かわいいものが多いです。アイドル特有の強烈な印象を残すキテレツな衣装はありませんでした。


ライブの構成は歌、挨拶、着替えの間に5人と6人に分かれてゲームをします。席番号をメンバーが引いて、その席のファンに向けて、スクリーン上に表示されたセリフをメンバーが中国語で言うというゲームです(ゲームの時間がかなり長かった)。ゲームを挟んで歌、MC、アンコールです。アンコールは「無限大」と「ツカメ 〜It's Coming〜」で「ツカメ」が一番盛り上がりました。やはり『PRODUCE 101 JAPAN』を見てファンになった子が多いようです。各メンバーほぼ均等にファンがいますが、番組で1位になった豆原一成、華のあるルックスの白岩瑠姫、川西拓実のファンが目立ちます。白岩瑠姫は『PRODUCE 101 JAPAN』の放送当時、中国のネットで一番多く動画を見かけました。

白岩瑠姫のアジアツアー上海ライブ祝賀応援ファン広告。


歌は基本的に全部生歌で、ライブで観ると歌い方はあまりKPOPを意識しておらず、日本的なボーカルだと思いました。
JO1がこんなに生歌でライブをするとは思っていませんでした。生歌ができるグループで本当によかったです。
というのは、ここ最近、中国では超有名ベテラン人気バンドのコンサートで口パク・ボーカル被せが多用されているとネットで指摘され、大荒れしているからです。
JO1上海ライブのちょうど1週間ほど前にこの事件が起きたので、もしJO1がパフォーマンスでリップシンク・ボーカル被せを多用していたら、必要以上に叩かれることになっていたかもしれません。

JO1はメンバーが11人もいるのにパート割りが比較的平等だと思います。ボーカルに定評のある河野純喜をはじめ、川西拓実、與那城奨、金城碧海などもボーカルがすごく安定していてびっくりしました。

MCのパートはかなり長かったのに、中国語の通訳・字幕が全くついていませんでした。
観客は日本語を勉強している子も多いですが、そこまで完璧に理解できる語学力がある子ばかりではありません。
特にアンコール前のMCは、かなり長い言葉を一人ずつ話すので、周りの観客の子たちは「何を話しているのか分からない」とけっこうぼやいてました。
MCも11人平等に発言のチャンスが与えられており、必然的にMCが長くなるので海外公演で通訳・字幕なしでは厳しいものがあると思います。
ただ中国の場合、コンサートなどの表現行為に対する規制が多いので、字幕や通訳をつけたくてもつけられない事情もあったかもしれません。

その他気になったのは、トークの中でメンバーが時々ちょっと自信がなさそうな発言をすることです。
もちろんそれはよく言えば謙虚なのですが、JO1は運に恵まれているグループなのだから、もっとラッキーボーイとして自信を持ってステージに立っていいのではと思います。また、ステージパフォーマーとして必要なナルシスト性に欠けるのではとも思いました。
メンバー同士はすごく仲が良さそうで、仲間を大事にしていることが伝わってきます。ですが仲間であると同時に競争相手(ライバル)でもあるはずなので、火花を散らすようなパフォーマンスも見てみたいです。
Venusなどいい楽曲・振付の持ち曲がたくさんあるので、パフォーマンスを磨いてこれから「JO1のエンターテインメント」を育てていってほしいと思います。

会場の「虹館」は「上海国家会展中心」という上海最大の展示会施設に内蔵されているホールで、音楽コンサート専用ホールではなく、色々と問題のある会場です。
最大8000人収容可能とされていますが、円形のアリーナではないので後方列は舞台からものすごく距離があり全然見えない構造になっています。特にサイドの後方席は完全に見切れる状態になるので席を潰して使うこともあります。
JO1の場合、後方席と左右サイドを潰して会場の半分くらいを使用していました。集客は3000~4000人くらいだったのではと思います。


「まったく舞台が見えない」と悪評の後方サイド席は潰していました。


2023年12月現在、中国に日本人が入国するためにはビザの取得が必要となっており、中国渡航のハードルが高いせいか日本から来たファンはかなり少なく、9割近くが現地ファンだったのではと思います。私は600元の安い方の席で見ていたので、周りに日本から来たと思われるファンはおらず、基本的にみんな中国現地ファンでした。
中国JAMのファンアート。アジアツアー祝賀の花輪。




JO1は2019年に放送された『PRODUCE 101 JAPAN』から生まれたグループです。
中国でもいわゆる「101系」のオーディション番組が何度も制作されており、2018年から2021年にかけて熱狂的な人気がありました。男子だけでもNINE PERCENT、UNINE、R1SE、INTO1など多数のグループがデビューしました。しかし、いずれも期間限定グループであったため現在活動を継続しているグループはありません。また、オーディション番組自体が社会悪のように扱われ、2021年以降は制作できなくなっています。番組で人気1位でデビューしたアイドルがスキャンダルで表舞台から姿を消したり、全体的に苦い思い出を残して封印されています。
中国の側からみると、JO1はものすごく幸運なグループに見えます。ラッキーボーイであることに自信を持って、アイドル、パフォーマーとして大きく成長し、また上海に来てほしいと思います。
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中国映画『封神第一部』(封神~嵐のキングダム~)”質子団”のイケメン・于適(ユーシー/于适)

2023年12月06日 | エンタメの日記
毎年10月に開催される東京国際映画祭、今年は提携企画として「2023東京・中国映画週間」が行われました。「2023東京・中国映画週間」のラインナップは非常に充実しており、中国の最新のヒット作、良作が多数上映されました。
「2023東京・中国映画週間」(公式サイト http://cjiff.net/)として上映された作品の一つに、「封神第一部:朝歌風雲」(封神~嵐のキングダム~)があります。「封神演義」をもとにした映画で中国映画史上最大のスケールといわれる作品です。

封神第一部:朝歌風雲」(邦題:封神~嵐のキングダム~
監督:乌尔善  主演:費翔、李雪健、黄渤、于適、陳牧馳など
中国公開日:2023年7月20日  時間:148 分 現時点での興行収入:約26億元(約500億円)



物語は殷(商)の時代、紂王の治世に蘇護が謀反を起こします。質子として殷に取られている息子の訴えも届かず、雪山で両軍の戦いが勃発するというシーンから始まります。
冒頭から、あらゆる撮影技術と設備を投入した圧倒的なスケールの戦闘シーンが展開されます。中国はこんなにすごい映画を作れるようになったのかと驚かざるを得ません。
ただ、雪山でのスペクタクル騎馬戦闘は、なんとなく欧米製の北欧神話系の映画を観ているような気がしてきます。
衣装や背景は間違いなく中国なのですが、映像の色使いやアングル、音楽がどことなく欧米っぽいのです。
それもそのはずで、「封神」には制作顧問として「ロード・オブ・ザ・リング」のプロデューサー・バリー・M・オズボーンが参画しています。
オズボーン氏が連れてきた「ロード・オブ・ザ・リング」を担当したニュージランドのプロフェッショナルチームが「封神」の特殊効果を担当していることもあり、全体的に欧米商業大作のテイストがします。
約2時間半の長さもまったく飽きさせないハイレベルな映像ですが、「封神」を一言で形容するなら「中国版ロード・オブ・ザ・リング」です。

「封神演義」(封神榜)の哪吒、姜子牙、楊戬が出てきます。


紂王を演じる費翔(フェイシャン)は台湾出身で米台ハーフ。歌手としての方が有名です。


映画「封神」は三部作として制作されており、今年の夏に公開された「封神第一部:朝歌風雲」だけで148 分もある長編です。
撮影は第三部まで完了しており、第二部は2024年に公開予定です。
撮影は2018年8月27日のクランクインから2020年1月まで続き、その間、438日が撮影に費やされ、中国映画史上最大日数を記録しています。
撮影は主に山東省青島(チンタオ)にある撮影基地青島東方影都で行われており、多いときは撮影スタッフが2千人ほどいたそうです。



「封神」には費翔、黄渤、袁泉、陳坤(チェンクン)などベテラン・重鎮クラスの俳優も出ていますが、それ以上に、多くの新人俳優を起用しています。
それは監督の方針でもあり、三部作の撮影期間が長期に渡るため、スケジュール確保という点でも新人が望まれました。
新人・若手キャストは1万5千人から抜擢された30名が約6ヶ月の集中訓練(演技、馬術、武芸などを学ぶ)に参加し、さらにその中から選ばれた20名が映画に出演しています。
これがスクリーンデビューとなる俳優も多く、見たことも聞いたこともない俳優が大役で出演しています。
紂王の寵愛を受ける妖の美女・妲己を演じるのは娜然(ナーラン)という女優です。


娜然(ナーラン)はモデル出身のロシア人。ロシア人とモンゴル人のハーフ。ロシア生まれですが10代で台湾に来てモデルとして活動。台湾でCM出演、ジェイ・チョウのMVに出演歴あり。

妲己が登場したとき「この女優さんは誰?」と思いました。
「アンジェラ・ベイビーってこんな顔だったっけ?」
「まさかファン・ビンビン??」
と疑問が渦巻きました。
娜然(ナーラン)は抜擢キャストの一人で、「封神」が公開されるまでは他の作品で露出してはいけないという一種の守秘契約を結んでいただけあり、スクリーンに登場したときは大きなインパクトがありました。

主役の姫発(ジーファー)を演じた于適(于适/ユーシー)も抜擢キャストの一人で、これがほぼスクリーンデビューです。
見たことのないイケメンだけど、この人誰?」と思いました。
姫発を演じた于適(ユーシー)は1996年12月22日生まれ、遼寧省出身、身長182cm、体重70kg。国立演劇大の出身ではなく一般大学である遼寧工程技術大学。


クセのない端正な顔立ちで、鍛えられた素晴らしいスタイルで馬に乗り、甲冑を着て戦い、上半身裸で剣舞を披露します。


姫発(ジーファー)は後に殷を滅ぼし周王朝を興す武王となります。「封神第一部」では「質子」として殷の紂王のもとで暮らしています。本作の主役で一番出演シーンが多いです。この俳優さんの美貌を見ているだけで2時間半があっという間に感じられます。



「封神第一部」では殷に仕える東西南北・四大諸侯の王子たちが質子として紂王のもとで暮らしています。
この質子たちを鍛え上げられた体の若手イケメン俳優たちが演じています。紂王の嫡子・殷郊を含め、質子たちは兄弟なような関係にあり、集団となって肉体美を披露しています。
紂王の嫡子・殷郊(インジャオ)を演じた陳牧馳も抜擢キャストの一人です。




「封神第一部」2023年の夏休み映画としてヒットし、約26億元(約500億円)の興行収入を上げました。2023年公開映画の中では興行成績第5位です。
「封神」の制作には10年近く費やされており、すでに30億元(約600億円)が投じられたと報道されています。
制作側が黒字になるには制作費の約3倍の興行収入を上げるのが目標とされているので、いまのところギリギリの数字です。
「第二部」は来年公開予定、さらにその先には「第三部」が控えていますが、無事に公開できるのかやや心配されています。
第二部、第三部の編集、宣伝に投じる経費を用意できるのか。若手キャストの黒歴史が続々と暴露されスキャンダルが多く、数年先となるであろう第三部の公開まで持ちこたえられるのか---。

ただし主役を演じた于適(于适/ユーシー)はいまのところ目立ったスキャンダルがなく、順調に新進イケメン俳優の道を歩んでいます。中国芸能界の新手のイケメンとして多くのハイブランドの代言人(アンバサダー)に起用されています。
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ONE OK ROCK Luxury Disease Asia tour 2023~大好評の上海ライブ2days

2023年11月29日 | エンタメの日記
11月25日(土)26日(日)、ONE OK ROCKの上海ライブがメルセデスベンツアリーナで行われました。メルセデスベンツアリーナは約1万5千人収容可能なアリーナホールで多くのメジャーなアーティストがコンサートを開いています。位置付け的にはさいたまスーパーアリーナのような存在です。
ワンオクがこの会場でライブを開くのは3回目です。1回目は2016年の「ONE OK ROCK 2016 Live in 上海」(2016年11月22日)、2回目は2018年の「AMBITIONS Asia Tour」(2028年1月23日)です。
「Luxury Disease Asia tour 2023」は、約3年間のコロナによるブランクを経て開催されたアジアツアーです。


チケットは11月1日11時に現地のチケットアプリで発売されました。発売と同時に2公演完売でした。
【座席表】ONE OK ROCK Luxury Disease Asia tour 2023 上海公演 2023年11月25日(土)、26日(日)上海メルセデスベンツアリーナ
この会場の3階と4階はスポンサー・関係者用の個室席になっており、一応非売席の扱いです。


【チケット価格】アリーナ(1階):1680元(約34,000円)、2階スタンド前方:1280元(約25,000円) 2階スタンド後方:980元(約2万円) 5階スタンド前方:680元(約13,000円) 5階スタンド後方:480元(約1万円)

アリーナ席は1680人民元、円安なので現在のレート(1元約20円)で計算すると約34,000円になります。
中国のコンサートのチケット価格は元々高く、コロナ以降更に上がったので、ワンオクのライブの価格設定が特別高いわけではありません。
ただ、中華系アーティストの多くは公演時間が2時間半くらいあり、30曲近く歌います。

中国では「コンサートの公演時間が短い」といって怒る人が時々います。怒って消費者クレームとして主催者や行政機関に訴える人もいます。
そのため、最近はチケットサイトに公演時間が予め記載されていることがあります。事前に告知しておくことがクレーム対策になるからです。
ワンオク上海ライブは「公演時間:約90分」と記載されていました。実際、過去2回の上海ライブも1時間40分(100分)くらいの長さでした。

ワンオクアジアツアーのセットリストはほぼ共通で、上海は「Wonder」から始まり、「Wheneve you are」で終わり、アンコールが「完全感覚Dreamer」という17曲、90分~100分のライブです。
上海の相場とはいえ、1680元(約34,000円)は安い金額ではありません。コンサートの公演時間が90分だと、値段の割に公演時間が短いといって騒ぐ人が出てくるのでは、と心配でした。
しかし、終わってみればまったくの杞憂で、アリーナ席のお客さんほどライブを絶賛し、いかに満足のいくライブだったかをSNSに投稿しまくっていました。チケット価格が安い5階スタンド席で観た人たちは「アリーナ席、せめて2階スタンドを買うべきだった」と嘆いています。
ワンオクは上海ですごく良い形でファンを獲得していると思います。
上海ライブに来るファンはある程度お金を出せる20代、30代が主流で、ライブを観るために東京、大阪、香港、ソウルなどに遠征する人も多いです。

ライブにはカメラの持ち込みは禁止されていたようですが、スマホでの撮影は実質的に制限はかったようで、本当にたくさんの人が動画をSNSにアップしており、アップされた動画を寄せ集めればライブの最初から最後まで動画が繋がるのではと思うほどです。
私は今回のワンオク上海のライブは観に行っていません。2016年と2018年の上海ライブは行きました。
ですので、ここに書かれている2023年ワンオク上海ライブの情報は、自分で見たものではなく、中国SNSや人から聞いた話をもとにしたものです。

ボーカルのTAKAは英語が流暢で、MCはほとんど英語だったようです。「Stand Out Fit In」の冒頭など一部日本語も話していましたが、どちらかというと英語の方が観客のレスポンスが良いようにみえます。
2016年の上海ライブを観たときは、ファンがどちらかというと日本語を聞きたがっている雰囲気がありましたが、2023年は中国ファンとのコミュニケーションが英語にシフトしたように思われます。

日本のアーティストが上海でライブをやるとき、基本的にあまり込み入ったMCはしません。日本語+簡単な中国語でMCをすることがほとんどです。
ただ、最近上海に来ているアーティストをみると、MCを英語でやる比率が高くなっていると思います。たとえば、ワンオク、MIYAVI(雅)、藤井風、MAN WITH A MISSION(マンウィズ)などです。
もちろん、中国ファンがアーティストと日本語でコミュニケーションすることを強く好む場合もありますが(特にアニソン、声優、アイドル等)、英語でMCができれば、また違った広がりがでてくるのだと思いました。

昔は有名な海外アーティストが上海に来ると、地元の夕刊紙によくニュースとして取り上げられました。その昔、嵐や浜崎あゆみが上海でコンサートをやったときは新聞の1面に記事が載りました。
いまでは紙面媒体やテレビの影響力は限りなく小さくなり、ネット、SNSに支配されています。オンライン化、リアルタイム性が加速し、マスコミや記者を介さずに、アーティストが直接情報発信することが当たり前になりました。
ワンオクもSNSを積極的に活用していると言われますが、今回の上海2Daysライブでは、まさにSNSが効果的に使われました。

今回の上海ライブは初の2Daysで、前回の2018年1月から約4年ぶりです。
ワンオクのライブでは、終演間近にファン有志がサインした旗や横断幕を舞台上のメンバーに渡して、記念撮影をするのが定例になっていました。
2018年1月23日 AMBITIONS Asia Tour上海公演(メルセデスベンツアリーナ)。ファンが用意したツアーカラーに合わせた旗(横断幕)との記念撮影。


ところが、この数年で中国会場側のルールが厳しくなり、「客席の観客が旗を舞台上のアーティストに渡す」という行為がルール違反にあたるとして、1日目でストップがかかりました。
この件に関して、1日目のライブ終了後、TAKAが自身の見解をインスタライブで直接発信したのです。
「英語で話してもいいのだけれど、英語よりも日本語の方がしっかり伝わるから」という理由で日本語で数分にわたって語りました。
さらに自身の発言について、「ワンオクのファンの繋がりはすごいので、自分の言葉を分かる人が中国語にして伝えてほしい」と前置きしました。
TAKAが言ったとおり、インスタライブの発言はファンにより中国語翻訳が付けられ、瞬く間に中国SNSに拡散されました。
ライブ2日目には旗の受取はできないこと、その理由、本人の見解がSNSを通じて、その夜のうちに現地のファンに伝わりました。

SNSは楽しい方面でも活用されており、ライブ終了後にメンバーが中華料理のレストランで上海蟹を食べ、誰が会計するかをじゃんけんで決めるという動画がメンバーのインスタに流れました。
この動画も直ちに中国SNSで拡散されました。いわゆるマスコミによる報道がなくても、上海という空間を共有していると現地のファンが感じることのできる、嬉しいファンサービスです。

この半年間、コロナ渡航規制によりストップしていたライブが怒涛のごとく再開しましたが、中国はまもなく年末モードに入るため、そろそろ一段落するのではと思います。
日本アーティストの上海ライブは軒並み評判が良く、演奏スキルの高さ、ライブ構成、パフォーマンスの成熟度が評価されています。
コロナで停滞していた案件が出尽くした後、新規案件として2024年に中国に出てくるアーティストがどのくらいいるか---また、中国側がそれを受け入れることができるのかは分かりませんが、上陸が期待されている日本アーティストはたくさんいます。
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樋口幸平&増子敦貴上海ファンミーティング(12/10)全席即刻完売~2016年の中国BLドラマ『上癮 -Addicted』の思い出

2023年11月23日 | エンタメの日記
2023年12月10日(日)に上海で俳優・樋口幸平&増子敦貴のファンミーティングが開催されます。
樋口幸平と増子敦貴はともに2000年の生まれの若手俳優で、いずれもスーパー戦隊の出演歴があります。そして今年の夏にBLドラマ『体感予報』の主役を演じました。
2人のファンミーティングのチケットは11月18日(土)19時から中国ローカルアプリ「秀動」で発売されましたが、僅か数秒で完売しました。



正直驚きました。
ファンミーティングは昼と夜の2公演で、内容としては俳優トーク、ファン参加型のクイズ、VIP席特典:グータッチ、3ショット撮影会などと思われます。
3ショット撮影ができるVIP S席は即完売するだろうと思っていましたが、何の特典もつかず、座って観ているだけのB席はそう簡単には売り切れないだろうと思っていました。
甘かったです。
彼らのファンの熱さを完全に見誤っていました。

この売れ行きには主催者側も驚いているのではと思います。
チケットには前売り価格と当日価格が設定されており、前売りは安く設定されていましたが、当日券の出番はなく発売から数秒で完売してしまいました。

BLドラマの影響力は凄まじいとしかいいようがありません。

「体感予報」は今年の8月から10月にかけて放送されたBLドラマです。ドラマが終了したばかりのタイミングで主演コンビを上海に連れてくるというのは相当の企画力です。
このイベントは「ドラマ『体感予報』のファンミーティング」ではありません。
中国のイベント会社LIVE HUNTERが企画するファンミイベントのゲストとして樋口幸平と増子敦貴を2人一緒にお招きしたという形になっています。(イベント主催・制作・企画:LIVE HUNTER x Planning eO)

中国ではかつて、BLドラマのファンミーティングが行われていました。
それは2015年から2016年にかけての話で、その頃中国ではBL実写ドラマが続々とリリースされ、非常にクオリティの高い作品もありました。
その代表は中国BLウェブドラマ『上癮 -Addicted』(2016年1月配信)です。その前年に配信された『逆襲之愛上情敵』(2015年)の頃から原作者である柴鶏蛋の辣腕により「ドラマ+ファンミ」というモデルが編み出され、ファンを熱狂的に楽しませていました。
ほどなくして中国当局によりBLドラマは発禁となり、一連のブームは花火の一瞬の煌めきのように中国エンタメの舞台から消えていきました。

この数年、BLドラマ(ファンタジードラマ)はアジア圏を中止に世界中で制作されており、BLドラマに出れば全世界にファンができると言われるほど強い波及効果があり国際化しています。
いまのブームを作る刺激剤の一つとなったのが、2015年、2016年当時の中国BLドラマだと思います。

樋口幸平&増子敦貴の上海ファンミーティングに来る客層は、おそらく大学生をはじめとする20代の女の子たちです。
いまの大学生の子たちは「上癮 Addicted」が配信された当時のことを知らない人も多いと思います。
中国で「上癮 -Addicted」は配信禁止になり、公にはタイトルを呼ばれることもなくなりました。
しかし「上瘾 -Addicted」の俳優のビジュアルレベルの高さと演技力、低予算ながらも気骨ある映像は多くの人に刺激を与え、その刺激が世界的なBLドラマブームにつながったのだと思うのです。
それが、2023年の12月になって『体感予報』の主演コンビ樋口幸平&増子敦貴が上海ファンミーティングを開くという形で戻ってきてくれたのです。
作品が生み出す刺激が新たな作品につながり、ブームとなって流転していくのだと思います。

イベント会社LIVE HUNTERは、今回の樋口幸平&増子敦貴の上海ファンミーティングに「第一回~我和TA的咖啡厅~」(第1回~私と彼/彼女のカフェ)というタイトルをつけているので、別のゲストを呼んで第2回目のファンミイベントを開くのではと思います。
第2回の開催時期は未定ですが、誰を呼ぶのでしょうか。
今回、これだけチケットが早く売れたことを考えると、若手イケメン俳優にとって中国を含む海外でのファンミーティングはいいビジネスになるかもしれません。

増子敦貴は「小紅書」という中国版インスタと呼ばれるSNS(※実際の機能は全然違います)に個人アカウントを開設しています。
11月7日に最初の投稿があり、11月22日までに2.1万人のフォロワー、4.8万回の「いいね」がついています。
基本的に写真メインですが、多くは中国語で投稿しています。中国人フォロワーからのコメントが非常に多く、ファンミを迎えて一層熱さが増すと思われます。
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JO1上海ライブ、俳優・樋口幸平&増子敦貴の上海ファンミーティングが12月に開催

2023年11月15日 | エンタメの日記
コロナ規制が収束し、2023年夏頃から上海でも日本アーティストの中国公演が復活しています。コロナで延期されていた公演も含め、続々とライブが開催されています。
10月にはMIYAVIの中国5都市ライブツアー、RADWIMPSの上海ライブがあり、11月にはONE OK ROCKの成都、上海2daysライブが予定されています。
ワンオクが上海でライブをするのは3回目です。今回のアジアツアーでは初の成都公演(11月22日)に加え、11月25日と26日に上海2公演があります。会場の上海メルセデスベンツアリーナは上海万博跡地にある約1万5千人収容可能なホールで、ポジション的に「さいたまアリーナ」に相当する会場です。チケットは11月1日に発売され即完売しました。

他にもたくさんの日本のバンドが中国に来てライブ活動をしています。あらゆるジャンルの日本のバンドが中国に来ています

RADWIMPS、ONE OK ROCKなどはもともと海外に力を入れているメジャーなアーティストで、中国にも相当数のファンがいます。
上海に「来る」というよりは、コロナの3年間を空白を経て「戻ってきた」といったほうがしっくりきます。

そんな中、中国に初めて来る日本アーティストもいます。
12月8月には「JO1」の上海ライブがあります。
JO1 2023 1st アジアツアー「BEYOND THE DARK Limited edition」
2023年12月8日(金)19:30~ 場所:上海国家会展中心 虹館EH(地下鉄2号線:徐泾东)


会場は大型コンベンションセンター(上海国家会展中心)の中にある「虹館」と呼ばれる約8千人収容可能なホールです。


「虹館」はもともと正式なコンサートホールではなく、企業イベントなどにも利用される展示会場付設ホールです。
そのため、音響や舞台装置などの面ではあまり評判のよい会場ではありません。後方列の座席はステージから相当距離があります。また、着席鑑賞を求められることもあります。上海にはこのクラスのキャパの会場が少ないので、海外アーティストの公演ではよく利用されています。



「上海国家会展中心」の通称は「四葉草」(四つ葉のクローバー)で、上からみると四つ葉のクローバーのように見えます。
広大なスペースの展示場で、東西南北が把握しにくく、目的地を見逃して一周ぐるっと回ってしまうことがあります。なお、ネットで「虹館」で検索すると香港の紅磡體育館が検索されるかもしれませんが上海の「虹館」とは別のホールです。


JO1 上海ライブのチケットは11月14日の時点でまだ中国現地で発売されていません。チケットの価格も未定です。
中国のコンサートはチケット発売が遅く、3週間前の発売も珍しくありません。もっとギリギリになることもあります。

JO1は中国では「JK-POP」グループと認識されています。オーディション番組「Produce101 JAPAN」は中国でもそれなりに注目されていましたが、今現在中国にどのくらいJO1のファンがいるのかはよく分かりません。今回上海でライブをすることで、普段ネット上でしか存在を感知できない「中国ファン」の実態が明らかになると思われます。

12月10日(日)には俳優・樋口幸平と増子敦貴の上海ファンミーティングがあります。



会場はライブハウスですが全席指定の着席型ファンミーティングです。椅子を置いた場合、2階を使用するかによって異なりますが、700名程度のキャパなのではと思います。
2023年12月10日14時~、17時~の2回。
VIP S席 980元/1080元(前売り/当日)特典:グータッチ、3ショット撮影会、印刷サイン入りA4ポスター
VIP A席 680元/780元 特典:グータッチ、印刷サイン入りA 4ポスター
B席 480元/580元  (現在のレート:1元=約20円)

会場:万代南梦宫上海文化中心(バンダイナムコ上海文化センター)(旧「浅水湾」) 


「樋口幸平と増子敦貴」といってピンとくる人はどのくらいいるのでしょうか。彼らはBLドラマ「体感予報」の主演コンビです。
二人とも戦隊ヒーロー出身で、「体感予報」に出演する前に、樋口幸平は「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」(2022〜2023)主演、増子敦貴は「機界戦隊ゼンカイジャー」(2021年~2022年)にレギュラーキャストで出演しています。

中国では「ウルトラマン」と「仮面ライダー」は大手動画サイトで正規配信されており、特にウルトラマンは中国の子どもの間でものすごく人気があります。
しかし、「スーパー戦隊シリーズ」は現時点では中国で正規配信されておらず、特撮ファンの間でのみ知られている存在です。
また、近年の中国はBLに対する規制が厳しく、ドラマ「体感予報」も正規放送(配信)されていません。
しかしながら、「体感予報」やドンブラザーズ、ゼンカイジャーを見ている人はかなりいて、相当数のファンが潜伏しているはずです。

中国には「グレートファイアウォール」と呼ばれるネット規制があり、Youtube、Twitter、インスタグラムなど欧米系のウェブサイトにアクセスすることができません(VPNを使えばアクセス可能)。
その代わり、中国独自のネット世界が構築されており、数億人の中国人ネットユーザーが、抖音(TikTokの中国本体)、Weibo、bilibili動画、小紅書などのプラットフォームでファンダムを形成しています。
ネット上で感知される「ファン」が実際のところ何人くらい存在するのか、どのような年齢層のどんな姿をした人たちであるのかは、ライブやイベントをやってみないと確かめることができません。
中国でライブ・イベントを開催するのは勇気のいることだと思いますが、アーティストとファンという関係においても、ファン同士にとっても、ライブがなければお互いの存在をリアルに確認することはできません。ネット依存が強い中国では、ライブはさらに貴重な体験になるはずです。
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中国で映画「オッペンハイマー」公開~世界から1ヶ月と10日遅れての公開

2023年09月09日 | エンタメの日記
8月30日に中国で映画「オッペンハイマー」が公開されました。世界公開が7月21日なので、約1ヶ月と10日遅れての公開です。
中国語タイトル『奥本海黙』(オッペンハイマーの当て字。中国語の発音をカタカナで表すと”アオベンハイモー”)
中国劇場公開版:180分 中国にはR指定制度がないのでベッドシーンの一部がカットされたと言われていますが、原版も180分なのでカットシーンは僅かなのかもしれません。


監督:クリストファー・ノーラン 主演:キリアン・マーフィー 原作:『オッペンハイマー「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇』
米国公開:2023年7月21日 2D IMAX

中国公開は8月30日ですが、香港、台湾、シンガポール、マレーシアなど主なアジア諸国では7月21日に公開されていたので、ノーラン監督や主演のキリアン・マーフィーのファンは、待ちきれなくて香港まで観に行ったという人も少なくありませんでした。

久しぶりに中国の映画館で映画としての意義のある知的な作品を観たような気がします。
中国の商業映画は2時間かけて楽しむ遊園地のアトラクションのような作品がほとんどなので、頭を使って真剣に考えながら見る映画は久しぶりです。

「オッペンハイマー」は物理学者・オッペンハイマーの半生を描く伝記小説を原作とする映画です。
日本では「原爆の父」というキーワードと映画「バービー」とのミーム画像SNS問題のせいで、「オッペンハイマー」自体が誤解されているような気がします。
物理学者・オッペンハイマーは終戦後「原爆の父」と呼ばれ時代の寵児となりますが、その後はレッドパージに乗じて国家権力から執拗に苦しめられる運命が待っており、「原爆の父」という呼び名はオッペンハイマー自身にとっては皮肉的な意味を持ちます。
また、映画「バービー」とのミーム画像SNS問題ですが、もしこのミーム画像が出た時点で日本で「オッペンハイマー」が公開済みで、「オッペンハイマー」本編を鑑賞済みの人が一定数いれば、受け止め方も少し違っていたかもしれません。
「オッペンハイマー」を上映しないことが核兵器反対の表明につながるという内容のものでもなく、むしろ逆だと思います。

中国では8月30日に公開され、公開から10日で約3億元(約60億円)、累計動員数約700万人という興行成績となっています。。
最近の米国映画の中では健闘しているといえます。「バービー」の中国興行収入が2.5億元なので、「バービー」を超えています。

「オッペンハイマー」は日本以外のアジア諸国ではほぼ公開されており、いずれも高い評価と堅調な興行収入を上げています。
3時間もの尺がある真面目な映画を観るために映画館に足を運ぶ人たちが世界にはまだこんなに沢山いるのかと思うと、救われる気分です。

中国でも30代を中心とするいわゆる知的な人たちが主な客層となっています。
歴史的な背景からすると「オッペンハイマー」で描かれている出来事は中国とほとんど関わりがありません。
前半は反ファシズムのもとに集まった欧米の科学者たちの原爆開発、後半は1950年代の米国レッドパージが主に描かれ、中国との直接的な関わりはなく、いまの30代前後の中国人にとって感情移入しやすい内容ではありません。
にもかかわらず、中国では700万人も動員しておりすごいなと思います。
もっとも、本作の監督・クリストファー・ノーランは中国で非常に人気がある監督です。2014年公開の『インターステラー』(星际穿越)をきっかけに熱心なノーランファンが沢山います。
「オッペンハイマー」を観にきた中国人はノーラン監督のファン、主演のキリアン・マーフィーのファン、または「オッペンハイマー」は世界的に高く評価されている映画だから、という理由で観に来ているものと思われます。

一方、日本にとっては歴史的に深い関係があります。
日本人ならば原爆投下までの経緯に激しい緊張感を抱くはずで、この映画に最も感情移入できるのは日本人かもしれません。
歴史的にほとんど関わりのないアジアの20代、30代の人々が沢山観ているのに、日本人が観なくてどうするんだ、せっかくの素晴らしい作品がもったいないと思います。
映画「オッペンハイマー」は伝記小説をもとにした写実的な作品でほとんどのシーンが会話劇です。
ロバート・オッペンハイマーという男性の視点から描かれており、当初原爆は日本に落とすために研究開発を始めたわけではなく、ドイツより先に完成させることが目的でした。
全体的なトーンは反戦的です。
広島・長崎の原爆は空から自然に落ちてきたわけではなく、落とされたものです。
映画「オッペンハイマー」を観ると、なぜ、いかにして原爆が落とされたのかがよく分かり、歴史教育的な意味があります。
なお、IMAX 2Dとして公開されていますが、敢えてIMAXスクリーンで観る必要はないように思います。
むしろ、デジタル版ではなくて、当時の時代の質感をより表現できる「35mmフィルム版」のオッペンハイマーを観るために、わざわざ香港まで行ったという話を聞くくらいです。

上海北外灘 地下鉄12号線国際客運中心
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中国映画『兎たちの暴走』8月25日から日本で上映~「三線建設」の工業都市・攀枝花(パンジーホア)

2023年08月20日 | エンタメの日記
中国映画『兎たちの暴走』が8月25日から池袋シネマ・ロサなどで上映されます。
『兎たちの暴走』は2020年10月東京国際映画祭に出品された作品です。中国では2021年8月に公開されています。

映画『兎たちの暴走』(中国語原題:兔子暴力/英語タイトル:The Old Town Girls) 
2023年8月25日(金)池袋シネマ・ロサなどで公開 105分
日本版公式サイト https://uplink.co.jp/usagibousou/
主演:万茜(ワン・チェン/レジーナ・ワン)、李庚希(リー・ゲンシー)
監督:申瑜(シェン・ユー)
第33回東京国際映画祭 TOKYOプレミア2020 でワールドプレミア上映。
中国劇場公開日:2021年8月14日  撮影期間:2019年5月~2019年7月


~あらすじ~
主人公の少女は17歳の高校生。1歳のとき両親が離婚し父親に引き取られ、中国南西部の古びた工業都市で暮らしている。家と学校を往復する淡々とした日々を過ごす中、赤ん坊の自分を置いて出て行った母親が突然戻ってくる。
外の世界で生きてきた母親は艶やかで自由な空気をまとっている。少女は母に魂の繋がりを求め、守りたいとすら思うようになる。
少女は自分を捨てたはずの母親の前で願いを込めて叫ぶ。「あなたのためなら何だってする」と。その言葉のとおり、暗いトンネルに向かって少女と母親、兎たちの暴走が始まる。

日本語タイトル「兎たちの暴走」は作品を忠実に表現しているタイトルだと思います。
中国で劇場公開されたときは、まだ高校生の少女が母親としての義務を放棄した女性のために献身的な行動をする描写が常識に反すると批判する声もありました。主人公の少女を演じる李庚希(リー・ゲンシー)と母親を演じる万茜(ワン・チェン)の演技がうまく、衰退する工業都市、そこで生きる人々の欲望・願望を女性監督申瑜(シェン・ユー)がアートな映像で表現しています。

■万茜(ワン・チェン)
1982年5月14日生まれ、身長166cm、上海戯劇学院卒、湖南省出身。
舞台、映画・ドラマ女優、歌手。芸能歴20年以上のキャリアの長いタレント。多くのドラマ、映画、舞台に出演しており歌手活動の経験もある。
2014年の台湾映画「軍中楽園」で金馬奨最優秀助演女優賞を受賞。


万茜はベテラン女優ですが、2020年10月に放送されたバラエティ番組「乗風破浪的姐姐」(第1シーズン)出演を契機に再ブレイクしています。この番組は、すでに一定の知名度・実績がある女性タレントたちが、再ブレイクをかけてガールズグループのメンバーとしてデビューするために競い合うというサバイバル番組です。万茜は歌・ダンス・コメント力において幅広い表現力を発揮し、「X-SISTER」のデビューメンバーに選ばれました。以降、万茜は多くのメジャーな映画、ドラマに出演しています。

■李庚希(リー・ゲンシー)
2000年4月22日生まれ。素朴で可憐な容貌ですが善悪の区別がないような雰囲気があり、映画向きの若手女優です。
李庚希は中学からアメリカに留学、2017年にウェブドラマに出演して芸能活動を開始。早い時期から作品に恵まれており、2000年代生まれの女優としては、張子楓(チャン・ズフォン)、趙今麦(チャオ・ジンマイ)、劉浩存(リウ・ハオツン)らに次ぐ存在として頭角を現しています。


「兎たちの暴走」の英語タイトルは「The Old Town Girls」です。作品の舞台は中国南西部にある「攀枝花」(パンジーホア/pan zhi hua)という古い工業都市です。
攀枝花がドラマや映画の舞台となるのはかなり珍しく、「兎たちの暴走」以外に見たことがありません。夏季が長くて日差しが強く、坂の多い複雑な地形の街です。

四川省攀枝花市。街の真ん中を緑色の川(金沙江)が流れています。


街の中心地にある渡口橋。橋の下を流れるのは金沙江。「兎たちの暴走」にもこの橋が出てきます。


攀枝花は毛沢東時代の政策「三線建設」の一環として1960年代に人為的に建設された工業都市です。
「三線建設」とは1964年に提唱された政策で、戦争や食糧危機に備えるため、国境から離れた内陸部に軍需工場、工業生産基地、鉄道網を整備するという国家政策で、1980年頃まで続きました(当時の中国はソ連、アメリカ、台湾などからの攻撃の危機に晒されていると認識されていた)。
建設地は、四川、重慶、陝西、貴州、雲南など内陸部に集中し、その中でも攀枝花(当時は攀枝花ではなく渡口)は、特殊な地形と豊富な鉱山資源を有することから「三線建設」の重点地として発展してきました。

■石炭、鉄鉱石、チタンなどの産地
攀枝花は石炭、鉄鉱石(磁鉄鉱)、チタンなど天然資源があり、製鉄所を中心に栄えてきました。
工場が集中する西区には、攀鋼グループ(旧攀枝花鋼鉄公司)をはじめ多くの重工業プラントがあります。




最近まで攀枝花は工業大気汚染が深刻な街として知られていました。実際には、工場稼働率の低下と生産設備の改善により空気はそれほど悪くありません。また、工場地帯から離れた東区で行政機関、オフィスビル、マンション建設が進んでおり、街の中心地が移転しています。

道端に「鉱山用工具販売中」という看板が置かれています。西区陶家渡。


■石炭空中輸送ロープウェー(攀煤索道运煤线/宝鼎山运煤索道)※宝鼎山炭鉱という場所から石炭を運ぶ施設

「兎たちの暴走」にも出てくる石炭空中輸送ロープウェー。輸送ロープウェーは6本あると言われていますが、石炭採掘量が減り、現在稼働しているのは2本のみだそうです。現役の輸送工具としてロープウェーは動いていますが、中に石炭が入っているのかは分かりません。
この種のロープウェー式の輸送設備は、工場内で導入されているケースはあるかもしれませんが、攀枝花のように山を越えて川を渡り、橋や一般道のすぐ隣で石炭が空中輸送されるのは非常に珍しいです。




石炭空中輸送ロープウェーは法拉大橋(ファーラーダーチャオ)の両側にあります。法拉大橋は路線バスも通過する一般の公共道路で、2005年開通の新しい橋です。


この近辺ではロープウェーを動かすモーターの独特の機械音がします。石炭空中輸送は壮観ですが、ここを観光スポットにするのは立地的に難しいかもしれません。

■攀枝花中国三線建設博物館 入場無料 所要時間:約2時間
ホームページ http://pzhsxjs.museum.chaoxing.com/


この博物館では攀枝花の「三線建設」が詳しく紹介されており、石炭空中輸送ロープウェーの解説もあります。


■503発電所(503电厂)
「503発電所」は「三線建設」プロジェクトの一環として、戦火に備えて地下に建設された極めて珍しい発電所です。「503発電所」は1966年着工、1975年発電開始、花崗岩を切り開く難工事を敢行して建設されました。
中国で唯一の地下火力発電所でしたが、地下で発電することは燃料効率が悪く環境汚染も深刻であったため、2007年に稼働停止しました。2007年まで本当に稼働していたことに驚きです。
「503発電所」は文化保存物に指定され、解体されずに残っています。「産業遺構」として一般公開する計画もあるようですが、2023年現在まで非公開のままです。


なお、「三線建設」プロジェクトとして有名な重慶の「816工程」の跡地は一般公開されてます。
「816工程」は中国核兵器の製造に使用する核燃料を生産するため1960年代に着工した地下工場です。6万人が17年間の工事に従事し21kmの長さに渡る穴を掘ったと言われています。
莫大な資金と労力を投入した地下工場も、完成を待たずして政局変化による調整のため、1984年に建設が中止されました。
「816工程」が実際に核燃料工場として使用されたことはなく、現在「816工程」跡地は観光地として一般公開されています。


■攀枝花の人々

1965年以降、攀枝花には全国各地から労働者が移住してきました。移住第一世代は高齢化し、重工業の衰退により若年人口は流出するという状況にあります。
工場地帯が集中する西区でバスに乗っていると、四肢に障害がある老人が他の都市よりも目立ちます。足が不自由で杖をついていたり、手足のどこかが欠損している年老いた男性をよく目にします。かつて製鉄所や採掘所での労働に従事していたとき事故に遭ったのかもしれません。そんなふうに連想するほど工場が集中している街です。
あるとき、6人ほどの老婆のグループが大量の荷物や食糧の袋を抱えてバスに乗り込んできました。
荷物でドア付近を占領するので、バスの運転手が嫌がって怒鳴りつけていました。しかし老婆たちは気にすることなく荷物をドア付近のスペースに並べてイス代わりにし、バスを降りるまでずっとおしゃべりに興じていました。老婆たちはそのバス路線の常連客であり、スペース占有の常習犯のようです。
労働で障害を負った人も、老いてなお重い荷物を運ぶ老婆たちも暗い雰囲気は感じさせず、日差しが強く花と緑の美しい街の一部として溶け込んでいます。

三線建設の重点都市として建設された攀枝花は、観光・養老都市に生まれ変わろうとしています。
たしかに緑豊かで天気にも恵まれていますが、リタイア後にゆっくり過ごす場所としては暑すぎるのと、車がなくてはどうにもならない地形は住み慣れている人でないと難しいのではと思います。


■「三線建設」の産業遺構は観光資源化できるのか

「三線建設」政策は1960年代から1980年頃まで続いたため、その跡地や遺構は少なくありません。中国内陸部の秘境にはたくさんの遺構(廃墟)が存在しています。
ただし、よほど特殊な意味合いを持つプロジェクトの跡地でなければ「産業遺構」としての付加価値は認められにくく、保存するのも大変です。
日本にも長崎の「軍艦島」などがありますが、歴史的な価値や造形的な魅力があるとはいえ、「遺構」として維持していくのは相当難しいことだと思います。

1960年代、70年代に作られた地下発電所や地下核施設は今となってはトンデモプロジェクトです。
当時これらの大工事に何千万という人々が駆りだされ、心血を注ぎ、多大な犠牲を払ってきました。
「すべては国のため」の偉大なる軌跡と定義され、その跡地は「愛国教育基地」として管理されています。
中国は1990年代以降、飛躍的な経済発展を遂げたので、いまのところ「三線建設」を懐古的に受け止める余裕があります。

■交通
攀枝花には空港(保安営空港)がありますが国内線のみで発着便数も少ないです。成都から昆明を繋ぐ高速鉄道が開通しており、成都から攀枝花まで約5時間、昆明から攀枝花は約2時間で行くことができ、高速鉄道の本数も多いです。
攀枝花は有名な「成昆鉄路」の重要な経過点です。「成昆鉄路」は四川省成都と雲南省昆明を結ぶ1096kmの鉄道路線で、1950年代に建設計画が本格化し、難工事の末に1970年に全線開通しました。
「成昆鉄路」は「三線建設」の重点プロジェクトの一つで、四川山間部(涼山地区)の人々に安価な交通手段を提供するという、社会的・歴史的な使命を負う路線です。
しかし、利用者は減少し、維持コストは上がり、運行を続けるのは難しくなっています。さらに、高速鉄道の普及により、昔ながらの緑色の車体の鈍行列車(慢車)は激減しており、「成昆鉄路」では攀枝花から普雄までを1日1往復するのみとなっています。

いまはまだ、攀枝花には古い工場や労働者が暮らした集合住宅が多く残っていますが、いつかは大改築される日が来るはずです。
攀枝花に行ったのは2020年の10月で、3年近く前のことです。中国の変化は早いので、写真の中の風景もすでに存在しないものもあるかもしれません。
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「TK from 凛として時雨」2023年アジアツアー8月10日上海公演に行ってきました

2023年08月13日 | エンタメの日記
「TK from 凛として時雨」2023年アジアツアー上海公演に行ってきました。上海公演は「MODERN SKY LAB上海」という2017年にオープンした比較的新しいライブハウスで行われました。MODERN SKY LAB上海は最大約2000人収容可能と言われています。

TK from 凛として時雨 Tour 2023 The Second Chapter in Asia


北京公演:2023年8月8日(火) 福浪
上海公演:2023年8月10日(木) MODERN SKY LAB上海 
深セン公演:2023年8月12日(土) NuBond 
広州公演:2023年8月14日(月) 広州太空間 

アジアツアーでは1週間で中国4都市・4公演をこなすというタイトなスケジュールです。北京ライブの翌日に飛行機で上海に移動し、その翌日に上海ライブ、その次の日にはまた飛行機で深センに移動しているはずです。

上海ライブが行われた「MODERN SKY LAB上海」(摩登天空LAB上海)は「瑞虹天地月亮湾」というショッピングモールの一角にあります。


チケットはVIPチケットと一般チケットがあり、VIP席は先に会場に入場できて、特典としてTKのサイン入りポスターがもらえます。
VIP:880元 一般:680元(前売:580元、早割:550元)
一般チケット680元は現レートで計算すると約13,600円です。

開演は20時からでオールスタンディング、VIPが18:50から入場、一般は19:00から入場です。入場前に整理番号順に会場外に並びます。
ライブハウスがショッピングモールの一角にあり、モール内の通路に一列に並ぶことができるので入場は比較的スムーズでした。

MODERN SKY LAB上海は2階バルコニーがあり、180元で「飲み放題ドリンク券」をチャージすると2階エリアに上がれるというシステムになっています。
180元は日本円に換算すると約3,600円です。
元々のチケット代(13,600円)に2階エリアに上がるためのチャージ代(3,600円)をプラスすると、合計17,200円になります。
日本円に換算すると安い金額ではありませんが、2階エリアに上がりたい人は、みんなさくっとチャージ代を払っていました。しかも、チャージ代を払ったのにドリンクを頼んでいる人があまりいませんでした。
開演前はクーラーが効きすぎて寒かったし、ドリンクを取りにいっている間に場所を奪われてしまう恐れがあるので、「ドリンク飲み放題券」のお金を払ったにもかかわらず何も飲まない人が結構いて、その鷹揚さに経済的余裕を感じました。
中国は交通費やホテル代などが比較的安いのに比べて、エンタメのチケット価格は全般的に高額に設定されています。
中国ローカルのアーティストと比べると、ライブハウスの公演で680元という価格は高めではありますが、主催者側は前売・早割価格を設定するなど配慮も感じられました。

整理番号何番までチケットを発売していたか分かりませんが、少なくとも1000番は超えていました。チケットは完売でした。


2階バルコニーエリア。2段式のバルコニー構造になっています。


■撮影禁止
写真・動画の撮影禁止アナウンスがかなり厳重に流れていました。
中国のライブ・コンサートでは公演中でも撮影は禁止されておらず、最初から最後まで動画を撮っている観客もいます。中国のスマホは消音で写真を撮ることができ、盗撮防止用のシャッター音はありません。音が周りの人の邪魔になるということはないので、普段からあらゆる場面でスマホで写真や動画を撮っています。
TK上海公演では、撮影禁止のルールを観客が基本的にはよく守っていました。ただ、「ルール・マナーを守る」というよりは、若い観客たちが撮りたいのを一生懸命我慢したというかんじです。
アーティストによっては、ステージ上でファンをバックにして記念撮影をしたりしますが、TKの場合はそういうこともせず、ノースマホ公演でした。

ファンが作った応援グッズ。会場の外で無料で配布していました。


■客層
若いファンが多かったです。8月中旬という時期のせいか、大学生と思われる人たちが多かったです。
男女の比率はほぼ半々で、男性客の方が若干多く感じました。
年齢層は大学生、20代前半がメインで、上は35歳くらいまでのようにみえます。
TKは2016年12月にも上海でライブを開催していますが、2016年に見たときよりも今回の方が客層が若かったです。
日本ではアーティストとともにファンも年を取っていきますが、中国は人口母数が多いためか、若い世代がどんどん流入してきます。
若い人の勢い・消費力が強いので、上の年代の大人ファンが押し出されて、早いペースで新陳代謝を繰り返すこともあります。

■音響と照明
音響はややボリュームオーバーで、バランス的にベースとドラムが強すぎて、ボーカルの音量が弱く感じました。
正直なところ、2階バルコニーで見ていて、初めの方は特に歌詞がほとんど聞き取れませんでした。
ですが、演奏と構成自体は素晴らしく、今回は照明の演出がものすごくかっこよかったです。

私はTKのライブを見るのは2回目で、1回目は2016年12月の上海ライブです。日本では一度もTKのライブを見たことがありません。
約6年半ぶりのTKのライブですが、TKは2016年に見たときよりも痩せてみえました。
TKのライブは激しいハイトーンボイスと狂気の緻密さで作られており、本人のビジュアルは音楽性のイメージに寄せるようにしているのではと思います。
ですが、MCでは至って普通というか、無駄のない落ち着いた大人の人です。MCは多くありませんが中国語も話しており、中国語の発音がとても自然で観客と和やかなコミュニケーションが取れていました。

■アニメと音楽・ロック
TKは中国ではアニメファンの間で知られた存在です。
もっとも、いま売れている日本の音楽アーティスト(いわゆるJPOPアーティスト)のほとんどがアニメとのコラボ曲を持っているので、アニメとJPOPは分離不可能といっていいと思います。
アニメとコラボすると国内はもちろん海外リスナーへの波及力も圧倒的に高まるので、戦略的にコラボ・タイアップしているのだと思います。

TKはアニメ主題歌の提供者という側面と、プログレ系のコアなギタリストという側面があります。
上海ライブではハードな曲が多く、元々そこまでハードではない曲も、ハードにアレンジされておりアグレッシブな構成でした。
観客は若いのにライブにかなり慣れているようで、上海ではハードな曲でも大いに盛り上がりました。

今回のアジアツアーは北京からスタートで、上海の前々日に北京ライブがあったので、事前にSNSで北京の情報が流れてきていました。
北京では「unravel」をやらなかったと。
なので、上海でもやらないだろうと思われていました。ところが、上海ではダブルアンコールで「unravel」をやったのです。
ライブの構成からすると、アンコールで「katharsis」と「P.S.RED I」をやったので十分盛り上がり満足感もあり、構成的に「unravel」が入らなくても納得できる内容でした。
それでも、海外のファンからすると「unravel」をやってくれるのは嬉しいです。
ライブに来ている大半の中国人ファンにとって、アニメ「トーキョーグール」主題歌「unravel」がなかったら、TKを知るチャンスは恐らくなかったからです。
「unravel」を歌うことは、言葉が異なる海外のファンにとって、強いコミュニケーショの手段になります。
(なお「katharsis」は「トーキョーグール 最終章」の主題歌ですが、中国ではアニメ2期終了時点で中国当局から配信禁止措置を受けたため、最終章まで視聴した人は少ないです。)

アニメ「チェンソーマン」の第8話エンデイング曲「first death」は北京公演でも上海公演でも演奏されませんでした。
「first death」を聴けなくて残念に思っているファンも多かったでしょうが、「unravel」が聴ければ帳消しになると思います。
初めてTKのライブを見たときにも思ったことですが、CD音源よりもさらにクオリティが高く、まったく瑕疵のない驚異的な演奏力です。
ステージ付近で見ていた観客が「TKのギターのカッティングが早すぎて弦から煙が上がっているのが見えた(ような気がした)」と語るなど魔法のようなライブでした。自分は日本でのTKのライブを見たことがないのですが、日本と同じクオリティのものを上海まで持ってきてくれたのだろうと思います。それもまた魔法なようなことです。上海まで来てくれて本当にありがとう、心からそう思います。

~セットリスト~ 2023年8月10日 上海公演
1.Shandy
2.will-ill
3.subliminal
4.flower
5.Dramatic Slow Motion
6.Crazy Tampern
7.Signal
8.phase to phrase
9.kalei de scope
10.凡脳
11.haze
12.Abnormal trick
13.Showcase Reflection
14.Fantastic Magic
------------------------------
アンコール1.katharsis
アンコール2.P.S.RED I
------------------------------
ダブルアンコール unravel
開演:20:00 終演:21:40

サポートメンバー (日本ツアーのメンバーと同じです)
Drums: Tatsuya Amano(Crossfaith)
Bass: Yoshida Ichiro Untouchable World
Piano: Sara Wakui
Violin & Synthesizer: Mai Ohtani

--------------------------------------------------

当初発券されたチケットに誤植があったため(チケットに印刷されるアーティスト名「TK from・・・」のfromがformになっていた)、入場時にチケットの半券が強制的に回収されました。終演後に「記念チケット」として、誤植を修正したチケットが配られたのですが、勝手に自分でチケットをちぎって持って帰るというシステムでした。


ライブハウス前のポスターが電光ディスプレイ式なので、ポスターをバックにチケットの写真を撮るのが難しく、観客たちが撮影に苦戦していました。


MODERN SKY LAB上海(摩登天空LAB上海)があるショッピングモール「瑞虹天地月亮湾」。広い空間を使ってデザインされた開放的な構造のモールです。


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楊紫(ヤン・ズー)主演の中国ドラマ『長相思』大ヒット〜4人のイケメン+逞しいヒロインの2023年夏ドラマ

2023年07月30日 | エンタメの日記
7月24日からテンセントビデオで配信スタートした中国ドラマ『長相思』が大ヒットしています。
中国ドラマ『長相思』 英語タイトル『Lost You Forever』 2023年7月24日配信開始 放送:テンセントビデオ独占配信
主演:楊紫(ヤン・ズー)、張晩意、鄧為、檀健次、王弘毅  監督:秦榛、楊歓  原作:桐華(「宮廷女官 若曦(ジャクギ)」の原作者としても有名な女性作家)


中国には日本の民放のような四半期ごとの「クール」という概念はありません。かといって、Netflixのように全話一挙放送されるわけでもありません。
中国ドラマはテンセントビデオ(腾讯视频)、iQIYI、Youkuという中国三大配信サイトが主体となって放送・制作しており、これらの配信サイトはNetflixなどと同様に有料会員を獲得することで収益を確保しようとしています。
そのため、中国ドラマの放送のタイミングは配信サイトの課金戦略と大きな関係があります。

最近の中国ドラマは40話前後の作品が多いですが、これを配信サイトでは約2ヶ月かけて放送します。
よくあるパターンは、公開初日に有料会員向けに1話~4話、非会員向けに1話~2話を公開します。翌日からは有料会員向けには2話ずつ、非会員向けには1話ずつ更新していきます。
公開日から約1週間で、有料会員向けには第15話、非会員向けには第7話あたりまで更新され、配信スタートから1週間でそのドラマが面白いのか大体分かります。スタートダッシュが勝負です。
2週目からは更新ペースが落ちますが、有料会員は先行更新されるので、どうしても続きが早く観たい視聴者は課金する(有料会員になる)ことになります。
最終話までの更新が完了すると、冒頭の1〜3話しか無料視聴できなくなります。約2ヶ月で40話を見終えるのは難しいので、最後まで観たければ課金を余儀なくされます。
なお、無料視聴では広告カットができず、冒頭に約120秒の広告が入り、途中にも何度かCMが挟まります。

配信サイトの目的は有料会員を増やすことです。しかし、中国配信サイトは1ヶ月、3ヶ月、半年、1年という単位で会員登録できるので、観たい作品があるときだけ1ヶ月だけ有料会員になる人も多いです。
とはいえ、1ヶ月は視聴者にとってもあっという間に過ぎてしまうので、ひとつヒットドラマを生み出すことで、視聴者に少なくとも3ヶ月(四半期)有料会員を継続させたいというのが配信サイト側の狙いです。
そのため、40話のドラマを2~3ヶ月かけて配信するというサイクルが一般的になっています。

もし2ヶ月に1本ずつ観たいドラマがコンスタントに配信されるのならば、年会会員になってもよいと思うかもしれません。会員費は1ヶ月:20元(約400円)、3ヶ月:50元(約1000円)、1年:198元(約4000円)など年間会員になると割安になります。ただ、映像プラットフォームにとって年間有料会員を維持し続けるのは容易なことではなく、コンテンツを供給し続けることに相当のプレッシャーがかかっています。

テンセントビデオの有料会員料金体系(2023年7月現在/通貨単位:人民元、1元=約20円)


どのドラマをいつ配信スタートするかのスケジューリングは有料会員を確保するうえで非常に重要な戦略です。配信サイトは多くのドラマをストックしており、社会の空気も読みながら配信開始のタイミングを常に見計らっています。
1年の中で、夏休みと冬休み(正月休み)はプラットフォームが特に力を入れる季節です。毎年7月は力作ドラマが投入される傾向がありますが、2023年7月24日に始まった『長相思』は期待どおりの評価と人気を獲得しています。

~ドラマ『長相思』の世界観~
『長相思』は中国古代神話系コスチュームドラマで、中国古書「山海経」が世界観のベースとなっています。
人間、神族、妖族(普段はいずれも人間の姿で暮らしている)が共存する混沌とした世界は西炎、辰荣、皓翎の三つの国の統治によりバランスをとっています。登場人物は種族同士、国同士の争いに翻弄されながら、愛情、友情を育みつつ運命と戦っていきます。

ドラマ『長相思』の中心となって作品を引っ張っているのがヒロインを演じる楊紫(ヤン・ズー)です。
楊紫は子役出身で演技力に定評のある人気女優です。毎年何本ものドラマに出ている超売れっ子です。1992年生まれ、身長167cm、北京出身。

ヒロイン:玟小六(ウェン・シャオリュー)/小夭(シャオヤオ)
皓翎国の姫君という生まれながら、男の姿になり薬師として下界で生きている。孤児や帰る場所を失った兵士を養いながら忙しく賑やかに暮らしているが、神族であることの孤独から逃れることはできない。


ヒロインを演じる楊紫(ヤン・ズー)は、さっぱりとした意思の強い役柄を演じることが多く、女性からの支持が非常に厚い女優です。
『長相思』でも、孤独を抱えながらも持ち前の明るさ、冴えた頭脳と情の深さで多くの人々を惹き付けるヒロインを見事に演じています。
女性視聴者から愛されるキャラのヒロインの周りを4人のイケメンがぐるぐるします。ヒロインをめぐる美形の男たちを新進イケメン俳優たちが演じています。

相手役 男1:玱玹、”お兄ちゃん”
ヒロインと兄妹として育った西炎国の正統な後継者。幼き日のヒロインとお互いを守ると誓い合ったのに離れ離れになってしまう。ヒロインを探し続けているが、姿が変わっているためすれ違ってしまう。
主人公にあたるこの役を張晩意(チャン・ワンイー)という人気上昇中のイケメン俳優が演じています。1994年生まれ、北京電影学院出身、身長176cm。冷淡な印象を与える顔立ちですが所作がきれいなスタイルのよい俳優。


相手役 男2:塗山璟/叶十七(シューチー)
乞食の姿で大怪我を負っていたところヒロインに命を救われる。実は美形の名家の子息。身元の分からない自分を助けてくれたヒロインに心打たれ、献身的に付き従う。独特の霊力を持っている。
ドラマ『長月燼明』『重紫』などで人気上昇中の新手のイケメン若手俳優・鄧為(ダン・ウェイ)が演じています。1995年生まれ、身長183cm、中央戯劇学院出身。真顔だとやや固い雰囲気ですが、笑ったときの顔が非常にきれいでギャップが魅力。


相手役 男3:相柳(シャンリウ)
白衣白髪の妖族の王。辰栄国の軍師としても恐れられている。西炎国とは敵対関係にある。辰栄国の領域に入りこんだヒロインを拘束して鞭打ちにするという出会いだが、いつしかヒロインの孤独を理解できる唯一の存在となる。
ドラマ『猟罪図鑑~見えない肖像画~』のヒットで人気俳優となった檀健次(タン・ジェンツ)が演じています。白衣白髪が非常によく似合い好評です。檀健次は中国人俳優としては背が高い方ではありませんが、妖族の王という役柄がうまくハマっています。


相手役 男4:赤水豊隆
四大名家のひとつ赤水家の跡継ぎ。大らかで心がひろい。ヒロインの結婚相手とされる。この役を演じている王弘毅は1999年生まれ、身長183cmの若手俳優。ドラマ『且試天下』にも出ています。


中国ドラマには新しいイケメン俳優が次から次へと出てきます。彼らの多くは難関芸術大学である北京電影学院や中央戯劇学院で学んでおり、入学できる時点でルックス面で相当厳しい競争をかいくぐっています。毎年新たな人材が次々と投入されるので、大学卒業後の競争はさらに厳しいです。

本作を配信している「テンセントビデオ」(腾讯视频)は中国IT巨頭・テンセント傘下のプラットフォームですが、海外向け(特に東南アジア)には「WeTV」という名前でアプリを展開しており、『長相思』はWeTVでも7月24日から配信されています。
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