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国語のおさらい:のたりな一日

2022-04-21 06:29:59 | 日記
おかしな連想

 「終日」と書いて「ひねもす」と読みますが、この単語を聞くと自然と
のんびりした雰囲気を感じてしまいます。
調べてみるとそんな意味は欠片も含まれていないのに、なんでこんな連想の
方程式になるのか不思議です。
 そんな戸惑いを抱いているのはもしかして私だけ?

 毎週木曜日は国語のおさらいの日。
今週おさらいするのは「ひねもす」です。

 意味するところは<朝から晩まで続くさま、一日中>(goo辞書 より)なので、
やはりのんびりが浮かぶのは変。
おかしな連想に取り付かれているのは、どうやら私に限った話ではない様です。
その原因を作ったのは与謝野蕪村先生でした。
 <「春の海 終日 のたりのたりかな」これが余りに強烈なのでひねもすは
「のたりのたり」感から逃れられない。>(笑える国語辞典 より)
 「のたりのたり」を辞書で引くと<(波などが)ゆるやかにうねる様子>
(新明解国語辞典 より)とありますから、私が抱く「のんびり感」とは
ちょっと違います。
それでもこの有名な句が引き金になって連想を引き出すことは分かりました。
 春のゆったりした海を思い浮かべながら、私の脳みそは潮風に晒されてゆる~く
溶けていくのでした。

謎の方程式

 ひねもすは終日の漢字を当てますが、ひねもす=終日ではないのだそうで。
<ひねもすは朝から晩までを指すが、寝ている夜中の時間帯は除外される。
一方、終日には①ひねもす同様に朝から晩まで ②丸一日、24時間 
③活動・営業時間 の意味がある。>(study-Z より)
 ②は終日開いてるコンビニで、③は「終日半額サービス中」の食品スーパー
って感じですか。

 ひねもすは変てこな語感ですが、どんな経路で捻り出されたのか知りたいものです。
<「日」に接尾語の「ね」が付いて「ひね」になり、そこに助詞の「も」が付いた。
更に接尾語の「すがら」も付いて「ひねもすがら」ができ上り、やがて「ひねもす」
に変化したと思われる。>
 あれこれくっ付いた末に出来上がった様ですが、途中にはかなりな変化形が
生まれたといいます。
<上代から中古にかけて多用されたが中世から近世にかけて「ひめもす」の方が
一般的になった。
中世には他にも「ひめもそ」「ひめむす」「ひねむす」などがあり、かなり語形が
揺れていた。
近世以降は再び「ひねもす」が多くなった。>(引用はいずれも コトバンク より)

 ひねもすのおさらいが終わったら急におにぎりを食べたくなりました。
私の食欲は尋常じゃないですが、それでもいきなりおむすびが頭に浮かぶとは
解せない話です。
 どんな連想の方程式があったかと考えて答えが見つかりました。
「コンビニ」と「ひねむす」から「コンビニに売っているてんむす」が閃いた
のでした。
 やっぱり私の頭の中では、脳みそがゆる~く溶けています。
  
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