グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

残さずにしっかり活用。土中の養分。

2015-04-21 14:46:44 | Weblog
残さずにしっかり活用。土中の養分。05.13K

今シーズンのハウス栽培も、いよいよ収穫を終了する時期が近くになってき
ました。この時期の土壌管理で大切となるのは

 収穫の過程でたまりがちになっている養分を使い切る

こと。そのためには作物の生育をよくよく観察し 

 過剰となっている養分を減らし・足らなくなっている養分を加える

ことで、無駄のない栽培をこころがけることが大切になります。

さてそこで、どのような養分が不足し・どのような成分が残りがちになるの
かといえば・・・この時期の生育診断や土壌検査を実施している経験では
[これから日照が回復して温度があがってくると予想すれば]

 チッソ分が残り、リンサンにカリ・そして石灰や苦土が不足する

といった傾向が見られるケース が多いようにかんじられます。ということ
で、果実の生理障害である 先端部の枯れや尻腐れ果の発生を予防して上質
の果実をたくさん収穫するためには、バランスのとれた施肥管理を実施する
ることが栽培のポイントとなります。

たとえば具体的には

 チッソとカリがあるなら   タイミング2号 10キロ/10a
 チッソとリンサンがあれば  カリショット   5キロ/10a
 カリが多い傾向では     ライムショット  5キロ/10a
 カリと塩素がおおければ   マグショット   5キロ/10a

といった、[チッソ分を含まない]ミネラル資材の、かん水時の利用をお薦
めしています。よろしかったら、ご参考に。


◎ 作物の状態を観察することで、対処方法を考えること。それが
  大切だと思うんです。そのうえで次回作のための準備をします。
  そんな話は こちら

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜